ニュース✔︎:私たちはなにと戦っているのか? 処理水放出計画規制委認可
マリアンヌ・フェイスフルというイギリスの女性歌手が、1979年に発売した「Broken English」という有名な曲があります。
そこでくりかえされる「What are we fighting for?」というフレーズは、原発事故のあとの状況をあらわすのにぴったりの気がして、ここのところ、ずっと聴いています。
処理水の海洋放出について、原子力規制委員会が安全審査に合格証を出したということです。
■東電処理水の海洋放出計画、規制委が事実上の「合格証」:日本経済新聞
感想としては、下記の日経の編集委員滝順一さんの記事の感想が近いです。ただただ徒労感です。また記事の中に、すでに「環境整備工事」として、東電は海中放出側の立坑工事を開始している、とあります。
福島第1原発、処理水海洋放出の準備工事をつぶさに見る:日本経済新聞
これは、なぜかさらっと各社書いていますし、問題視されていませんが、普通に考えて、安全審査が完了する前に見切り発車で工事を開始しているということではないでしょうか。
地元ではすでに「また東電がやってるよ…」と囁かれています。規制委員会は、こうしたことも含めて許可を出した、と認識してよろしいのでしょうか。
冒頭、Broken English に戻りますが、なにといったい戦っているのか、という問いは、ここでも巡ります。原発事故のあと、私たちが直面してきて、いまも直面し続けているのは、放射能でさえなく、放射能の存在が否応なしに可視化したこの国の社会システム、統治機構の不全問題であるいう思いをますます強めるばかりです。
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