
立ちはだかる壁はある方がいい
私たちはデザインを作ったり、プログラムを書いたりするいわばものづくりをする人たちなんですが、なにかを作っている時に調べながらでもすんなりできるときと壁にぶち当たってあれこれやっても「まずい、できない」となるときと両方あります。
もちろんすんなりできることはいいことなんですが、そればかりではダメだなと最近思っています。
すんなりできることには安定感があったりスピードも上がったりするいい面がある反面、挑戦が少なかったり学びが少なかったりします。
一方「まずい、できない」となることには、締め切りの制約もかかってきますし完成しないかもしれないというプレッシャーなども大きくストレスだらけになったりします。気持ち的にもきつい状況にはなりますが、それでも「まずい、できない」ということへの挑戦が一定割合で大切だと思っています。
私たちのチームは比較的若いメンバーが多いので、結構いろいろなところで壁にぶち当たります。壁にぶち当たった時にはそのメンバーは見るからに調子が悪そうなので、周りの他のメンバーがワラワラ集まっていって声をかけたりします。
「調子悪そうだね」
「こういうことをやろうとしてるんですけど、〇〇でなぜかできなくて...」
「そうなんだ。じゃあこうやってみたりした?」
「そもそもそれってなんのためにある機能(デザイン)なの?」
などなど。具体的なアドバイスからそもそもを議論することまで、いろんな会話が巻き起こります。そうやってあれこれ議論をしているうちに、詰まっていた部分の周辺知識まで含めて他の人の手を借りることによって明瞭になって解決したり、そもそも全然違う他のいい解決法を思いついたりすることが多いです。
そういったシーンをよく見るので、壁にぶち当たることとぶち当たった時に適切なコミュニケーションをとれることは、新しいもしくは正しい知識の習得や新しい視点の獲得など非常に有意義なことを引き起こすのだと思っています。
チームでのプロジェクトの中でも自分だけのプロジェクトでも、「これはできるかどうかわからないなあ」という壁を意識的にうまく設計するようにしてみてはいかがでしょうか。その時には適切なコミュニケーションがとれるような設計も忘れてはいけませんが。
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