あんころもちの中の人

限りなくあんこに近いココア

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最近の記事

未知の世界(14歳~)

今回は私自身ではなく友人のはなし。 個人情報はフェイクで進行する。 中学校の友人Nは育ちの良いお嬢様であり、同時にギャルだった。目力の強い、愛らしい顔立ちで、学年1、2を争うモテ方をしていた。 私の好きな子もあの子の好きな子もみんなNのことが好き、みたいな無双。羨ましい。 とは言っても中学生の好きな人なんて日替わりランチくらいの頻度でコロコロ変わるような類ではあったが。 そんな無双ギャルNとこじらせクソオタクのテンプレみたいな私が何故に友人となったのか。部活が同じで、

    • 夜間大学生(15歳)

      世の中の男性は皆どこか少し変わっているのか、人間みんなそんなもんなのか、私の好む異性がちょっとアレなのか。 高校に入学した頃、1ヶ月ほどの短い期間を一緒に過ごした方のお話。 Cさんと初めて出会ったのは渋谷だった。趣味のゲーム仲間とカラオケに行く集いで、共通の友人に紹介された。当時の私は15歳なので、紹介といっても本当に他意のない遊び仲間としての出会いだった。 Cさんは小柄で少し髪が長く、女性的で柔らかな雰囲気のため、初対面でも話しやすかった。夜間大学に通っていて、昼間は

      • 白雪姫(18歳)

        大学に入学し、新たなクラスメイトができた。クラスの男女比はちょうど半々くらいだった。 私の通っていた大学はとてもとても華やかな文学部や、合コンの盛んな経営学部、経済学部などがあり、そんな賑やかさを横目に我が法学部は地味に存在していた。むしろ存在感を消していた……かもしれない。 とは言っても大学1年生。右に左に恋愛模様が見られた。クラスの友人Oくんは、私が中国語クラスで親しくしていた友人Sちゃんに一目惚れした。 学内でSちゃんに一目惚れして、穴が開くほど見つめ続けていたと

        • 恋人 大学編(19歳)

          高校の同級生Vとは卒業前にお付き合いが始まり、同じ大学に進学した。 Vは理工学部で私は法学部だったので、同じキャンパス内でも生活圏は異なり、約束しないと会えないくらいキャンパスは広かった。 高校の卒業式の日、私は2名の男性から交際を申し込まれた。ネタとして面白さはある方々なので、いつか書くかもしれない。Vは少し心配していたが、私は迷いなくお断りした。 私は駅前のパン屋さんでアルバイトを始め、Vは高校近く(つまりVの家の近く)で焼肉屋さんのアルバイトを始めた。 アルバイ

          顔のいい男性(20歳)

          大学生の頃、私は某駅前留学の英会話に通いつつ、コスプレっぽい制服で有名なパン屋さんでアルバイトをしていた。 Zさんとは駅前留学で知り合った。えらく顔のいい男性がいるなあと思った。少人数クラスで会話をするので、すぐ顔見知りになった。 どのような顔かと言われると表現が難しいが、俳優の玉木宏に似ていたと思う。 ある朝、アルバイト先のパン屋さんに、Zさんが偶然お客様として現れた。私はすぐに気づいたが、英会話教室の時とは、私の髪型や雰囲気が大きく異なるので、Zさんは「なんか知って

          顔のいい男性(20歳)

          バーテンダー 修羅場編(21歳)

          バーテンダーであるDは私と交際し、結婚について前向きに考え始めた。 バーテンダーという仕事は休日が少なく、勤務時間は長く不規則だ。将来、家庭を持つことを真剣に考えた結果、Dは転職することを決意した。 私は転職してほしいと言ったことはないし、してほしいと思ったこともない。本人の決断だ。当時の彼の年齢は32歳、タイミングとしては悪くないのかもしれない。 飲食業での勤務経験を活かし、すぐに某ハニートーストで有名な企業の内定を獲得した。しかし熟考の結果、これは辞退した。先方の提

          バーテンダー 修羅場編(21歳)

          恋人 高校編(18歳)

          私の人生では珍しく、本当に恋愛らしい恋愛だったと思う。 時系列的に混沌が生じるので書くか迷ったが、素敵な人なので書くことにした。 高校3年生の夏頃だったか、いちおう進学校に通っていたので、いわゆる受験勉強真っ盛りの時期のお話。 反感覚悟でものすごく正直に申し上げると、私はそこそこ頭が良かった。そして偏差値の高い大学へ進学したいという願望が全くなかった。 そのため、受験シーズン特有のピリピリした雰囲気のなか、私はアートセラピーを学んだり、素描を学んだり、実に空気を読めてい

          差別とタブーと哲学と(21歳~)

          私は法学部の出身だが、中国語や心理学の単位を複数取って卒業したタイプの変人だ。大学3年生から卒業までは、法哲学のゼミに所属していた。 ロンドンブーツの田村淳さんが入りたいと言っていた、それなりに特徴的なゼミだが、当時は異端児の集いみたいなゼミだった。 LGBTの人が多く出入りし、ゼミ合宿では伊豆あたりでウツボの干物を食べながらウイスキーとブランデーと梅酒の混合物(通称あん◯カクテル)を先輩に飲ませるような、なんとも自由な雰囲気溢れる楽しいゼミだ。 先生は女性で、ガンダム

          差別とタブーと哲学と(21歳~)

          港区おじさん(31歳)

          Mさんとは、渋谷のカジノバルで知り合った。 カジノバルは桜ヶ丘にあり、土地の開発の諸々で今はもう閉店してしまった。私はこのお店でポーカーを学び、立派な鬼アグレプレイヤーとなった。今はいろいろ学び普通、むしろいやらしい感じのパッシブだ。上手いとは言ってない魚。 さて。 オーナーのKさんは私の友人……というと申し訳ないので知人で、MさんはKさんの元同僚で、ひとりカウンターで飲んでいた私に、KさんがMさんを「気が合うと思うよ」と紹介してくれた。 ちなみにこのカジノバルで私は

          港区おじさん(31歳)

          バーテンダー アクティブ編 (21歳)

          以前お話したバーテンダーとは2年半ほどの交際期間だった。年齢は私の11歳上で、精神的には大人な部分と幼稚園児みたいな部分と、極端な要素を同時に持っていた。 Dの家には過去に交際していた金髪歯科衛生士の忘れ物がたくさんあった。金髪歯科衛生士いわゆる元カノは、Dと別れた後、職場の歯科医に口説かれ交際しているという状況だったので、私が特に何かを気にするということはなかった。 1つだけ、ベッドのシーツを買い換える提案をし、Dは即日、シーツと布団カバーを新たな物に交換した。私はほん

          バーテンダー アクティブ編 (21歳)

          逃走犯(21歳)

          とある飲食店でアルバイトをしていた頃のおはなし。 アルバイト仲間のTは同じ年齢で、バーテンダー経験を生かしてバーカウンターの番人として活躍していた。私はバーカウンター横でレジと電話の番人をしていたので、お客様の少ない時間帯は2人で仲良くいろんな話をした。 Tは180cm近い身長のイケメンで、お客様にファンが多かった。T以外にも3人ほど背の高いイケメンが居たので、ちょっとしたホストクラブみたいだった。 私はイケメンには関心がない。 ちなみにこのアルバイト先、大きめの病院

          後ろの席の男の子(17歳~)

          私は切れ長、色白、細身の男性に弱い。さらにメガネをかけていると、それ以上、もうなにもいらない。 Pくんもこの特徴を網羅している。 ~ 高校3年生 ~ 高校3年生の夏、席替えをしてPくんが私の後ろの席になった。Pくんは剣道部員で、毎年、男子生徒のみが参加する剣道大会で審判をしていた。容姿が好みであったため、その姿が私の記憶に深く刻まれていた。 「よろしくね」 私はPくんに挨拶をした。これが初めての会話だと思う。 Pくんは日本史が得意だった。高校2年生まで物理選択の理

          後ろの席の男の子(17歳~)

          マルチ商法(19歳)

          過去のnote「はじめてのお付き合い」「ピーターパン」「1浪2留の先輩」で登場したメンバーが再登場する。 F氏:私の初めての恋人 Wくん:F氏の幼馴染 Hくん:私のアルバイト仲間でWくんと大学の友人 Sちゃん:私の大学の友人 大学に入学して最初に学ぶべきこと。 「宗教とマルチ商法には気をつけろ」 今回はそんな内容だ。私は陽気に振り切れた性格のため、ときに上記のジャンルに属する人間なのではと警戒されることがあるが、期待にお応えできず申し訳ない。 また、趣味として嗜むポ

          1浪2留の先輩(18歳)

          大学に入学すると、可愛い新入生たちは、判別しきれぬ量のサークルに勧誘される。ちなみに私は可愛くない新入生だったので、集まった勧誘チラシはビリヤード、テニス、スキーの3枚だった。 あ、あとその後ニュースに出たスーパーフリー。知らない若者はGoogle先生に相談しよう。さすがに怪しすぎてこれはスルーできた。危機回避。 中学生の頃からビリヤードは好き 中学校時代の部活は硬式テニス部 小学生の頃は雪国に住んでいたのでスキーは得意 どれも悪くないやん、と思い、3つとも見学すること

          1浪2留の先輩(18歳)

          バーテンダー 出会い編(21歳)

          Aちゃんが登場したので、そのままバーテンダーの話をしたいと思う。 Aちゃんはアルバイト先の男性を3人ほど翻弄した後、パン屋のアルバイトを辞め、レストランバーを新たなアルバイト先として選んだ。ちなみに私は類友ではないので残念ながら1人たりとも翻弄していない。モテないって言うな、知ってる。 話を戻すと、そのレストランバーの店長がDである。Dは当時32歳、私の11歳年上だ。念のため補足すると、独身だ。 ある休日、Aちゃんからカラオケに行こうと連絡があった。アルバイト先の男性社

          バーテンダー 出会い編(21歳)

          ピーターパン(18歳)

          Wくんは初回登場した、私の初めての恋人F氏の幼馴染だ。大学に入学し、最寄り駅のパン屋でアルバイトをしていた頃の、世間は狭いという思い出。 アルバイト先で仲良くなったAちゃんが、同じアルバイト仲間のHくん(雑誌に載るイケメン)に恋をした。 Hくんの大学の親友がAちゃんの中学校の同級生(これがWくん)ということが発覚し、みんなで遊ぼうということになった。人数あわせで私に声がかかった。何故、思春期の男女は人数を合わせたがるのか。 実は、初めて遊んだ内容をあまり覚えていない。食

          ピーターパン(18歳)