【ちょっと不思議なワインの世界】
ご来店のお客様へ、少しでもワインに興味を持ってもらいたく、ネットなどでは出てきそうにないワインに関する小話というか、最新情報や私の考えていることを絡めた事などを綴った読み物をお配りしています。
今回は、”目に見えないけど味わいに関わりがありそうなワインのお話” を2回連続書いたので、そちらを少し手を加えて掲載します。
ご存知【ビオディナミ農法】なんかはいい例で、牛の角に何やら入れたりして土地のパワーを引き出す!ことをしておりますが、ここまで浸透するということは、効くって事なんですね。実際、美味しいものがあります。(?も、あります。)
この世の中、大事なことは目に見えない方が多いと思います。(星の王子さまも言ってますね。)
みんな一番悩むのは人間関係だったりして、これも目に見えない事です。
「何となくそう思うから」、勘、など、結局自分の感覚に素直に従う方がうまく行くし、ダメだった時も納得して諦めたり止まることができます。失敗を失敗とも思わなくなります。(それは私がスーパーポジティブ人間だからでしょうか?笑!)
ワインの世界も目に見えない大事なことが多くて、
例えば、ワインを選ぶ時、しっかり向き合って味や香りだけではなく、佇まいなど全てに集中する。そうして、これだ!と全身で感じたら仕入をします。
セールだから、人気だから、みんながやってるから、という理由で仕入をすると本当に売れません!(笑)なかなか動かないワインとショップ内で一緒にいると、何だか気まずかったりもします。
《根拠のない話》
同一生産者がつくるワインを異なる会社が輸入をする時があります。ラインナップが多い場合に棲み分けをする、同一生産者が別ブランドで売り出している場合、有名なワインとなると並行モノ(海外の仲介業者から購入・輸入したもの)も出てきます。ボルドーワインに関してはネゴシアン(ワイン商)から購入する場合が多いので、よくあるパターンです。
今回はラインナップがたくさんある場合のお話です。同一生産者ですので、味筋は変わらないはずなのですが、違うんです!明らかにその輸入会社のカラーを帯びた味わいになります。生産者の取り扱いが別会社に変わった時もそうです。私のお気に入りの生産者【ファビオジェア/伊・ピエモンテ州】のワインは2社から輸入されているのですが、A社からのはピュアで澄んだ果実感でエレガント。一方、B社からのはラフでワイルド。と、ゆうことは、ワインは私たちの口に入るまで生産者の手による味わいだけではなく、仲介する輸入元のオーラのようなものを帯びているのでないのか?というのが私の持論です。さらには、もしかするとショップも然り、なのではないかと思うのです。私がどんな想いでワインに向き合い取り扱うかで最終的な味わいが変わるのかも?アンケオーラを帯びたワイン…皆さま、いかがでしょうか?今回は根拠の無い、妄想世界のお話でした!笑!(2023/09/28)
《ビオディナミ・カレンダー》
「ビオ」という言葉をよく聞くと思います。ビオの細かい説明は置いておいて、【ビオディナミ農法】にはビオディナミカレンダー(天体の動きと植物の成長の関連性を「根の日」「葉の日」「花の日」「果実の日」として割り出し記したもの)があり、基本的にはそれぞれの日に適した作業をカレンダーに従いを進めます。例えば、瓶詰めは「花」「果実」がいいみたいです。その日はワインを飲むのにも適した日とされているのは販売やソムリエ業界では有名な話です。輸入社勤務時にフランス出張の際、ワイン生産者がビオディナミカレンダーの載った冊子を見せてくれたところ、髭剃りに適した日なども記されていました!生活全ての行為に適した日があるんです!
先日、立て続けに試飲会があり、1日目は4社もハシゴしたのにピンとこず、2日目は1社のみだったのですが、ワインがまるでワインが会話してくれるような日がありました。もしかしたら、と思い、カレンダーを調べてみると両日「果実の日」。どうやら、天体のせいではなかったようです(笑)!ワイン生産者もカレンダー通り厳格に従う人もいれば、鵜呑みにせず状況を見て判断する人もいます。それは生産者の考え方による所です。
「ビオディナミの生産者」とはよく言うものの、その中にもいろいろありますね。(2023/10/14)
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