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【内向型無職の独り言#04】月一映画タイム

安音*An-Ne*

大晦日の午後、家族と一息つきながらテレビをつけたら『ショーシャンクの空に』をやっていた。1994年のアメリカ映画で、原作はスティーブン・キング。無実の罪でショーシャンク刑務所に収監された主人公が、囚人達と友情を育みながら、秘かに脱獄を企てる物語だ。終盤、自由を手に入れた主人公が、雨の中で喜びを爆発させるシーンが有名。
この作品は去年、Amazonプライム・ビデオを通して初めて鑑賞した。契約しているのは父なので、無断でレンタルするわけにはいかないのだけど、無料配信されている作品ならいくらでも観ていいことになっている。『ショーシャンク』もその一つ。主人公の人生を一緒に苦しみ、一緒に悲しみ、最後は涙が滲むほど気持ちが解放された。

いろんな映画を楽しむようになったのも去年からだ。大体月に一度、季節にちなんだものを観たり、どんな気分に浸りたいかを考えて作品を選ぶ(『ショーシャンク』は雨のシーンが特徴的なので、観たのは梅雨時)。
それまでは好きな俳優さんが出ている作品とか、子供の頃から見慣れたアニメ映画とか、興味のあるものしか観てこなかった。というより、映画自体にはさほど興味がなかったのかもしれない。
ただ仕事を辞めてから、気晴らしや気分転換のための時間も充実させたいと思うようになった。小説を読んだり、料理やお菓子作りの研究をしたり。アマプラでの映画鑑賞も、その一環として始めたことだ。単に映像やストーリーを楽しむだけじゃなく、作品から何かを学んだり、自分の中で変化することがあるかもしれない、と。

それにしても便利な時代だなと思う。少し前まで、家で観る映画はDVDでの楽しみ方しか知らなかった。買うかレンタルするか、テレビ放送を録画したものをダビングするか。もっとも先程書いたように、アマプラは自分で契約しているわけではないのだけど、気になる作品をすぐに楽しめるのはありがたい。
それと同時に、自分の視野だとか、感情の幅も広がってきた気がする。生き方や価値観、ものの見方、周囲の人達のこと。一つ作品を観るごとに、何かしらそういったことを見直したり、振り返ってみたくなる。そんな「自分自身の変化」を感じ取る瞬間が、今ではすごく楽しい。


ところで、映画を観るのはもっぱら自宅だ。映画館には4年前に『ボヘミアン・ラプソディ』を観に行って以来、足を運んでいない。劇場だからこそ味わえる楽しみもあるけれど、巨大なスクリーンに大音響という空間は、自分の場合すごく疲れてしまう(乗り物に弱いせいだろうか?)。
あとは単純に距離の問題。宮城の田舎町に住んでいるから、最寄りの映画館までも車で1時間はかかるのだ。『ボヘミアン・ラプソディ』も仙台の劇場まで、高速バスで2時間近くかけて観に行った(そして泣きながら帰ってきた)。
だからDVDの発売まで待てないとか、どうしても気になる作品がある時以外は、自宅で一人のんびりと堪能するのが好き。普段は控えているポテトチップスやスナックといったお菓子を用意すれば、それだけでも映画館気分は味わえる。行きたい時にトイレにも行けるし、巻き戻しも自由だし。

ちなみに、最近観た作品で強烈に印象に残ったのが、去年ある事件で話題になった『ジョーカー(JOKER)』だ。心優しい主人公が、人々や社会から抑圧されて、次第に悪へと変貌していく姿。面白かったというより、胸が痛くなったというのが正直なところかもしれない。自分も主人公ほどではないにせよ、周りから蔑まれることが多かったし、彼の苦悩が自分事のように感じられて切なかった。その晩はジョーカーの笑い声が頭から離れなくて眠れなかったほどだ。
人の社会って、どうしてこんなに生きづらいんだろうと思う。その社会から距離を置いている私だって、一歩環境が違えば、主人公と同じ目に遭っていたんじゃないだろうか。自分もいつ「悪」に墜ちてもおかしくないんじゃないか・・などと、いろいろ恐ろしい想像もしてしまった。


そういったことも含めて、今の私にとっての映画は「気持ちを動かす練習」のようなもの。笑って泣いて、時には怒って、幸せな気持ちで満たされて。もちろん、ストーリーやキャラクターから学べることもいっぱいある。
長時間同じ作業を続けているとか、変わり映えのない生活を送っていると、どうしても心まで固くなりがちだ。たまには現実逃避して、自分の心を緩めてみるのも悪くない。閉塞的な世の中だからこそ、私も自分から興味の幅を広げていこうと思う。

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安音*An-Ne*

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