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睫毛

てってれーん。anoです。

「めくってめぐってる」という、わかるようでわからないメモが下書きに残されていました。お昼寝していたらうっかり忘れてしまったので、ちょっと、このまま寝かせておいて、発酵したらこねこねしようと思います。

今日は、なんとなく、なんにもしたくないです。文字もあまり浮かびません。もしかして、体調が良くないのかしらと思って、熱を測りましたが、平熱でした。そういう日ってありますよね。同じ水平線をぷかぷか浮かんでいたいのに、なかなか難しいです。

なんだか、何を書いてもパッとしないので、今日はまつげの話をして、おしまいにしようと思います。

わたしのまつげは、長くて、黒々としていて、マスカラを付けているみたいです。中学時代、理科の実験で使うマッチ棒を何本のせられるか、真剣にチャレンジするくらい(確か両目で5本だった)、高校時代、生徒指導部の怖い先生に、「あなた、化粧してるでしょ。」って呼び止められるくらい。

なんというか、当時の私は、自分のまつげに対して特別何も感情を抱いていませんでした。自分の容姿に、意識が向くこともなかったし、シャープペンの芯が何本乗るか競争したら勝てるんじゃないか、みたいな。しょうもないことばっかり考えていたので、自分のまつげに美的価値があるなんて思ってもみなかったんです。

でも、ある日、「anoちゃんのまつげ、かわいいけど、あれがなにもしてなんて、嘘だよね。」って学校の女の子たちがひそひそしているのをききました。放った矢は、私の心をちくり。

そうなったら、さあ、大変。出る杭は打たれる。嫉妬や嫌悪の対象になることに敏感になった私は、変に勘ぐることを覚えました。仲の良い友人に対しても、「本心は、そんな風に思ってないんでしょ。」なんて思いながら、適当な愛想笑いを返すだけ。とにかく必死でした。

化粧をする時も、まつげにはノータッチ。なるべく目元は目立たないようにする、といった自分のルールに従って過ごしていた、ある日のこと。

「anoちゃんのまつげは、おとうさんにそっくりだけど、おとうさんのまつげは、おじいちゃんにそっくりね。」母が言いました。確かに。写真を並べると、若い頃の祖父と父と私のまつげは似ている。

「年を取ると抜けてくるから、今のおじいちゃんを見てもそうは思わないかもしれないけれど、anoちゃんはおじいちゃんの遺伝だね。」祖母が言いました。何故かわからないけれど、こころがぽかぽかしてきます。きらいがすきにひっくり返る瞬間でした。

「誰にどう思われても、私が愛おしいと思ったものを隠す必要はない。」とまでは、強気になれなかったものの、「大切にしたいものは、自分の心の中だけでも、大切にしておきたい。」と思うようになりました。

世界中のみんなから、うそつきだと思われても、私は私のまつげが本物で、愛が詰まっていることを知っていれば、それでいい。そんな風に考え始めると、なんだか、自分のまつげが、かわいく見えてきて、今までの悩みが小さく思えました。

つい最近のこと。はじめて、マスカラを買いました。エメラルドグリーンの容器を眺めていると、当時の自分を抱きしめている気持ちになります。

大丈夫。あなたは、かわいいよ。誰にも真似できない、素敵なものを持っているよ。ぜんぶ、大切にしていいんだよ。

プチ整形という言葉ができるくらい、容姿を変えることに寛容な社会になりつつある時代に、こんなことを言ったら、批判されるかもしれないけれど、「そのままの私でも、十分素敵だ。」って思考の基盤があるほうが、ちょっと楽に息ができる気がする。

自分磨きの入り口も、自己肯定から始めるほうが健康的だなぁと、自分にも言い聞かせております。love myselfが口癖な友人のおかげかも。

そうそう、友達とか、恋人とか、自分以外の誰かに褒められるのって魔法をかけられてるくらいに自分のこと大好きになれるからね。
私でよければ、いくらでも、あなたの魅力的な部分をお伝えするので、ぜひ言ってください。

と、いうことで、今日はこの辺で。リンクは魔法使いになるためのアイテム。

写真は虫眼鏡で焦がしたハート。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

https://www.uz.team/jp/motemascara/mote-mascara-vol7.html




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