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お台場へ

台風10号が九州に近づき、遠く離れた東京も台風の影響で雨が降ったり止んだりの先週、10年以上ぶりにお台場へ

お目当ては「自由の女神」

ではなく、

「ガンダム」でもなく

ゆりかもめの駅から歩くこと数分、汗だくになって向かったのは


☆東京国際クルーズターミナル


初めてきた「東京国際クルーズターミナル」

お目当ては8/25から8/30まで寄港しているイタリア海軍の訓練船「Amerigo Vespucci号」だ

☆Vilaggio ITALIA(ヴィラッジョ・イタリア/イタリア村)


訓練船への乗船は予約した時間枠のみなので、乗船時間まではクルーズターミナルに設けられたイタリア村へ

喉が渇いていたので「ジェラート」の案内を見てその場所へいくと、思っていたジェラートではなく「グラニータ」だった

◆シチリアレモンのグラニータ

グラニータとは砂糖、水、果汁やコーヒーを混ぜて凍らせたあと細かく削った(砕いた)もので、日本でいうと溶けかけたかき氷とかスタバのフラペチーノみたいな感じかな

ジェラートじゃなかったのでやめようか迷ったが、「シチリアレモン」の文字に心躍って頼む(笑 甘くなきゃいいけど

これがね、全然甘すぎなくて「レモン!」
レモンの果汁だけなんじゃないの?と思うくらいフレッシュで酸味が爽やかで美味しかった

◆イタリアを紹介するコーナー

建物の1階から2階へ上がるとイタリア海軍軍楽隊がコンサートしたり、会議をするエリア、大阪万博のイタリアパビリオンに展示する作品の一部の展示がしてあったり、大型モニターでイタリアの景色やアメリゴ・ヴェスプッチ号の映像が流れていて楽しめる

壁3面にそれぞれ違う映像が映されるのでずっと見ていても飽きない

モニターの奥にはイタリアの文化を紹介するコーナーがあり、イタリアのプロダクトなどが展示されていた

大学時代、インテリアデザインを専攻していたので興味深い展示だった

ヴェスパを見るとイタリア映画「親愛なる日記」を思い出す

他にもスポーツウェアや船・車(流石に模型)などが展示されていて見どころ満載

乗船時間前の時間で行ったのでゆっくり見られなかったが、ほんのひと時イタリアを感じられる空間だった

☆世界一美しい帆船「Amerigo Vespucci号(アメリゴ・ヴェスプッチ号)」


「コロンブス」より先にアメリカ大陸に到達していたと言われるのがイタリアの探検家・地理学者「Amerigo Vespucci(アメリゴ・ヴェスプッチ)」だ

アメリゴはコロンブスと同時期「大航海時代」に何度かの航海を行っており、「コロンブスが到達したのはアジアの一部ではなく“新大陸だ”」と主張した

これにちなんで1507年、ドイツ人地理学者ヴァルトゼーミューラーが作成した世界地図で新大陸に「アメリカ」という呼称が与えられたという

そんな偉大な探検家の名前が付けられたのがイタリア海軍の訓練船だ

◆5大陸・28カ国、30以上の港に寄港

アメリゴ・ヴェスプッチ号はイタリア海軍の士官候補生の訓練船として、去年7月にジェノヴァ港を出航し、ジブラルタル海峡を超え南アフリカの先端を通過、14カ月の航海を経て、8月25日(土)〜8月30日(金)に東京に初寄港した
(日本に来る前はロサンゼルスに寄港)

たまたまSNSの広告で出てきて今回の寄港を知り、乗船することになったが行ってよかったと思う

現役の帆船を間近で見るだけでなく実際乗船できるなんて滅多にない機会だ

◆アメリゴ・ヴェスプッチ号

実際見るまでは「タイタニック号」のような巨大な船をイメージしていたが、
全長101メートル(船体の長さは82m)と実物はそう大きくはない

海軍で現役の船としては最古のアメリゴ・ヴェスプッチ号は、3本マストの帆船で1931年2月22日に進水の93歳!とは思えぬ美しさ

主な任務は
・航海術の訓練
・海軍外交
・機関間の補完的雇用(ユニセフ、歴史的/考古学的な遺産、環境保護など、科学的及び社会的研究の支援、海洋文化の普及)

「海軍外交」をするにふさわしい帆船、まるで海上の宮殿のようだ

☆いよいよ乗船


「予約時間より早めにきてくださいね」とイタリア村に行く際にスタッフから言われていたので30分前に予約者の並ぶゲートへ向かうとすでに数十人並んでいた

列はどんどん伸びていき、「こんなに見学希望者がいるんだ」と驚いた
私はたまたま知ったが、みんな何で知るんだろう
日本人に混ざってイタリア人が多く見られたのは「自国愛」だなぁと思った
(実際、イタリアにいるMassimoに写真を送ったら「私たち(イタリア人)は美しい船を持っていて幸せだ」と誇らしげに返事が来た)

いよいよ乗船簡

単な持ち物チェックを終えて木製の年季の入ったタラップを登っていく
訓練生の方や士官の方たちが迎え入れてくれる

甲板に降り立つとそこはもう「イタリア」

これからナポリでもアマルフィでもいきますか?って感じ

甲板は汚れひとつ、塵ひとつなく綺麗だ
93年前にできた帆船だ、船体の多くが木製

もちろん全部が全部93年前と同じではないにしても、雨や海水に晒されたりもしてきただろうに、どこもピカピカだ

乗船しているイタリア海軍の皆さんが大事に大事にしてきたことがよくわかる

しかしなんだな、この階段がめちゃ急傾斜で子供が転げ落ちていたのは納得・・・タラップも登る時は感じなかったが降りる時に急傾斜でサンダルを脱いで素足で降りたほど

「NON CHI COMINCIA MA QUEL CHE PERSEVERA」の文言がかっこいい
(誰が始めるのかではなく、最後までやり続けるのは誰か)

◆どこをとってもフォトジェニック

次から次へと人が乗船してくるので映り込まないように撮るのも大変だ

せっかくなら一眼持参して撮りたいところだが、暑すぎて重たい一眼は持ってくるのは気乗りがせず

やっぱり一眼で撮って残したかったなと、少し心残り(笑

◆後ろ髪をひかれつつ下船

まだまだ若くて初々しい制服姿の訓練生の方達に時折、イタリア語で話しかけて記念写真を撮らせてもらって楽しかった(一緒に写真撮ってもらえますか、程度だが日本でイタリア語を話すなんてほとんどないので)

写真を投稿しようか考えたが、私だけの思い出にしておこう(笑

後ろ髪をひかれつつ下船して振り返る

「世界一美しい帆船」と言われるアメリゴ・ヴェスプッチ号なだけに、どこから見ても美しい帆船だ

☆再びイタリア村へ


下船して再び建物へ
乗船前に行けてなかった4階へ足を運ぶとバーカウンターがあったので

「イタリアンビールでも飲もうかな」

と立ち寄ったら、残念ながらビールは置いておらず

「泡ならありますよ」と勧められたスパークリングワインを見ると、グラス単位ではなくボトル単位!

「流石に1人で1本飲めませんわ」と断って、喉を潤すためにサンペレグリノ

グラニータと違ってこっちはちょっと甘いと感じたが、それでもイタリアンレモンがたっぷり入っていて美味しかった

4階テラスから船を見るとすごい人

「早めにきてくださいね」の理由がわかった
本当にこんなにたくさんの人が見学に来るんだな

私が乗船した時の2倍以上人がいるから、あんな状況だと列に従って前へ進んでいくしかなく、ゆっくり見ることは難しかっただろう

今度はいつ日本に東京に寄港するのかはわからないが、貴重な体験をさせてもらったことに感謝

イタリアの探検家の名がつく「アメリゴ・ヴェスプッチ号」はイタリア海軍の訓練船で勇ましいけれど、帆船は「海上の宝石」と言っても過言ではないだろう

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