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この本いいよ!

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これまで私がnoteに投稿した読書感想記事をまとめたマガジンです。本選びの参考になればいいなと思います。
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#旅

『ひとり旅日和』の4巻だよ

『ひとり旅日和』の4巻だよ

秋川滝美さんの『ひとり旅日和』シリーズの4作目「福招き!」を読みました。前巻を読んでから結構間隔が空いてしまいました(^^;;でも相変わらずの面白さ!

自他共に「人見知り女王」を認める主人公・日和が全国各地をひとり旅し、旅先での出会いや発見を通して成長する様子が描かれるこのシリーズ。日和が旅先で見た景色や食べた料理をそそるように説明する作風は、もはや小説の形をしたガイドブックです。

前作は制限

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アート×旅小説『ユリイカの宝箱』がめちゃくちゃ面白い

アート×旅小説『ユリイカの宝箱』がめちゃくちゃ面白い

一色さゆりさんの『ユリイカの宝箱』という作品を読みました!個人的に関心の強いアートと旅をテーマにした作品とのことで、あらすじの時点で絶対に面白いだろうな〜と予感しました。

今作は職を失った主人公・優彩が、どうやら幼少期に面識があるらしい桐子という女性に導かれ、各地の美術館を巡る「アート旅」の魅力に出会うストーリーとなっていました。アートに特化した旅行会社で働く桐子に、優彩は次第に興味を持ちだして

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『それでも旅に出るカフェ』も面白かったので紹介したい!

『それでも旅に出るカフェ』も面白かったので紹介したい!

以前noteで紹介した近藤史恵さんの『ときどき旅に出るカフェ』。今年発売された続編『それでも旅に出るカフェ』を先日読了したのですが、こちらも前作と同様、好奇心が高まる内容ですごく良かったので紹介します!

(前作の感想はこちらから)

物語の舞台は、旅好きの店主・円が世界各国で食した料理を再現して提供するお店「カフェ・ルーズ」。前作ではふとしたきっかけでカフェ・ルーズの常連となった瑛子が、円の作る

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8月中旬~9月上旬に読んだ図書館本(小説以外)

8月中旬~9月上旬に読んだ図書館本(小説以外)

そろそろ図書館で借りて読んで面白かった本のストックがたまってきたので、今回は8月中旬から今月上旬に読んだ本(小説以外)を3冊紹介します。

久々に昨年あたりからハマって読んでいる昭和レトロ系の本も数冊あります。昭和レトロと言ってもジャンルが結構幅広いので、図書館に行くたびに見知らぬ本を求めて館内をうろうろしてしまいますね。

ゆかしなもんの’80sガーリーカルチャーガイド

80年代の「レトロかわ

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最近お気に入りのシリーズ、『ひとり旅日和』の3巻を読んだよ!

最近お気に入りのシリーズ、『ひとり旅日和』の3巻を読んだよ!

ここ最近、私が夢中になっている秋川滝美さんの『ひとり旅日和』シリーズ。先日、シリーズ3巻の『ひとり旅日和 運開き!』を読了したので、今回はその感想です。

自他共に「人見知り女王」を認める主人公・日和が、全国各地をひとり旅して新しい自分を見つけていくこのシリーズ。今作は2021年に発売されたというのもあり、当時の世間の状況も盛り込んだ上でのストーリーが展開されました。賛否分かれる内容かもしれません

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久々に最近借りた図書館の本(小説以外)を何冊か紹介します!

久々に最近借りた図書館の本(小説以外)を何冊か紹介します!

今回は、ちょっと久しぶりな気もする最近借りた小説以外の図書館本の話を何冊かします。図書館はいろんなジャンルの本に出会えるところも良さですが、結局アート系や旅の本といった趣味に関する本をいつも中心に借りてしまいますね。

京都ミュージアム探訪

図書館の特集本コーナーから選んできた1冊です。京都というと神社仏閣といった歴史的な観光地に目がいきがちですが、博物館・美術館もなかなかに充実していることを知

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めちゃくちゃ面白い『ひとり旅日和』の2巻を読んだよ!

めちゃくちゃ面白い『ひとり旅日和』の2巻を読んだよ!

ちょっと前に紹介した秋川滝美さんの『ひとり旅日和』の2巻(正式タイトルは『ひとり旅日和 縁結び!』)を読んだので、今回はその感想です!

人見知りな主人公・日和がなんとなく挑戦したひとり旅にハマり、全国各地を旅して成長していくこのシリーズ。今回も「興味」と「挑戦」によって、日和が更に自信をつけていく様子を見ることができました。

まず、今作もひとり旅への興味と共感が最後まで止まらないです!
函館で

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『ときどき旅に出るカフェ』がすごく好きな内容だったので紹介したい!

『ときどき旅に出るカフェ』がすごく好きな内容だったので紹介したい!

最近読了した近藤史恵さんの『ときどき旅に出るカフェ』(双葉文庫)という作品がとても面白かったので紹介します!

この本は、数ヶ月前にヒガクレ荘の貸し本棚を見ていて選んだ1冊です。近藤史恵さんの本を多く置いていた棚店主さんがいて、「きっとこの棚店主さんは近藤史恵さんの面白さをみんなに知ってほしいんだろうな…」と勝手に想像して気になり、いろんなシリーズがある中でまずは単発作品っぽい今作を買ってみました

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『ひとり旅日和』がめちゃくちゃ面白かったので紹介したい!

『ひとり旅日和』がめちゃくちゃ面白かったので紹介したい!

最高すぎる内容の小説に出会えたので紹介します!
今回の本は、秋川滝美さんの『ひとり旅日和』という作品です。

今作ではコミュニケーションが苦手な主人公・日和が、周りからの勧めで挑戦したひとり旅にハマり、全国各地を旅して人生を変えていく様子が描かれました。感覚としては、物語というより旅や食をテーマにしたエッセイを読んでいるようでした。

まず今作最大の注目ポイントは、なんといってもひとり旅の面白さに

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図書館で借りた面白本:『ローカルおやつの本』

図書館で借りた面白本:『ローカルおやつの本』

今回は久しぶりに、図書館で最近借りて読んだ小説以外の面白い本を紹介します!今回紹介する本は、全国各地にある地元で昔から愛されているお菓子の情報満載な『ローカルおやつの本』です。

甘いお菓子やおせんべいなど、全国的には知られていないご当地商品の魅力をたくさん知ることができました。おしゃれなお菓子のカタログのような本で写真だけでも楽しめます。

商品が生まれた当時は珍しかった食べ物をお菓子で再現した

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ゆったり気分で読みたい物語たち(『短編旅館』*アンソロジー)

ゆったり気分で読みたい物語たち(『短編旅館』*アンソロジー)

集英社文庫の『短編旅館』というアンソロジーを読了しました!

「旅館」をテーマに、旅館で働く人々の日常や、旅館にまつわる思い出を描いた、作者ごとの個性が光るアンソロジーでした。「旅館」という言葉、どこか懐かしい匂いがして良きですね。

同じ「旅館」というテーマでも、ファンタジーっぽい話や日常の謎系のミステリーなどと収録作のジャンルも様々なので、読めばきっとお気に入りの物語に出会えます。

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おなじみの味も、初めての味もきっと自分だけの「想い出」になる。(『おいしい旅 想い出編』*アンソロジー)

おなじみの味も、初めての味もきっと自分だけの「想い出」になる。(『おいしい旅 想い出編』*アンソロジー)

角川文庫のアンソロジー『おいしい旅 想い出編』を読みました!半年ほど前に同シリーズの「初めて編」を読んで面白かったので、「想い出編」もいつか合わせて読んでみたいと思っていました。

昔住んでいた場所や旅先で食べた物には、人それぞれの「想い出」が詰まっています。その想い出には楽しかった出来事もあれば、今でも思い出すだけで切なくなる出来事だってあります。

でもどんな感情で食べた料理も普段とは違う場所

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世の中には気になる場所がいっぱいある!(最東対地:『この場所、何かがおかしい』)

世の中には気になる場所がいっぱいある!(最東対地:『この場所、何かがおかしい』)

今、この記事を読んでいるあなたには、「気になるけど行くのは躊躇ってしまう場所」がありますか?今回はそんな思いを叶える本を紹介します。

今回紹介するのは、最東対地さんの『この場所、何かがおかしい』という本です。
著者の最東さんはホラーのジャンルで活躍している作家さんなのは前から知っていましたが、この本のように趣味全開の本も書くんだなと気になって読んでみました。

この本では、最東さんが訪れた全国各

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第180回:新しい「味」に出会えるのも旅の魅力(『おいしい旅 初めて編』*アンソロジー)

第180回:新しい「味」に出会えるのも旅の魅力(『おいしい旅 初めて編』*アンソロジー)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、角川文庫のアンソロジー『おいしい旅 初めて編』です。旅と食という私の好きな要素しかないアンソロジー、絶対これは面白いな!と思って読んでみました。

住んでいる街ではなかなか食べられない旅先ならではの食べ物との出会いを描いたアンソロジーです。国内外の様々なスポットのリアルな描写には、実際に現地に行ったような気分が味わえます。旅好きの人なら読んで絶対後悔しない1冊

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