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冷凍庫には牛丼と餃子とアイスしかないけれどごはんが美味しいと思える私の話

「さて、今夜は何を食べようか」
そう思い、野菜室を覗く。
農家をやっている友だちから週に一回、野菜を購入している我が家の野菜室は何だか寂しくて、端境期であることとこのところの気候変動が影響しているのか、友だちが作る無農薬野菜の美味しさを味わう機会がめっきり減っている。
仕方の無いことなのだが。
7月の始まりにしては暑すぎる暑さの中、懸命に自然と向き合ってくれている友だちを始め、農家さんが元気に野菜を作り続けてくれていることに感謝の気持ちでいっぱいだ。

そんな思いとは裏腹に、我が家の休日は農家さんに申し訳が立たないくらいの怠け者に成り下がり、元々インドア派だったのが、更に拍車がかかって家から一歩も出なくなってしまった。
最近Snow Manにハマっている息子は、彼らの踊りを見ながら踊り狂っている。
そんな姿を見て夫と二人、ダンスを習わせたいねと反射神経のように口にしているが、そんな気配は今のところなさそうだ。

息子の行っている学童にお迎えに行くたび、息子の友だちが自分のお母さんに「今度の土曜日に○○くんと公園で遊ぶ~」と楽しげに話しているのを見て、私の胸はギュッと締め付けられる。

ウチの息子は学校に行けば、クラスの友だちと遊ぶもするし、先生にも随分砕けた会話をするそうだが、決して自分から友だちに接しにいくタイプではない。
私が仕事休みで家に帰ってくる日があるのだが、
「友だちと遊びいってくるね~」
と嬉々として出掛けに行く姿を見るのはごく稀だ。
母としてはもっと友だちと遊んでほしいと思ってはいるものの、私の目から見れば、自由時間を伸び伸びと過ごしている姿を見ると、これでいいのかなとも思っている。

振り返ってみれば私も小学生時代、友だちと積極的に遊びに行くタイプではなかった気がする。
(小学生時代の交友関係はなかなかヘビーだったのだが、それはまた後日)

自分が成し遂げられなかった体験をしてほしいと強く願うことは、自分が出来なかった体験をしてほしいという独りよがりな考えであり、エゴだと思っている。

だけどその意識で、自分の焦りや不安を覆い隠していることも否めない。

人間というのは本音と建前を上手いこと塗り替えていきながら生きている面倒くさい生き物なんだと思う。

そんなことを頭の片隅に考えながら、私は言葉にならないモヤモヤを必死に絞り出そうとしている。

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