産業医はみんな一緒?

こんばんは。
学生時代、
お寿司が好きすぎて
ちょっぴり高級なお寿司屋で
バイトしていました。

同じお寿司屋でも
握る方によって
全然味が違うんですよね。

一緒のお寿司なのに。

画像1


今日のテーマ

今日は、産業医はみんな同じ?
という予測可能な答えが出るテーマです。
予測通り、結論から言うと違います。
じゃあどこが違うの?というお話です。

産業医とは

さて、本日の話題。
産業医という言葉は聞いたことがあるし、
イメージもつきやすいかと思います。


イメージ通りで
会社にいる医者です。
(ざっくり)
ただ、病院にいる医師とは異なり、
病気を見るのではなく
働く人々の健康管理・教育や、
企業へリスクマネジメントに関する提言
を行います。

具体的には、
健診結果・ストレスチェックの確認や
従業員面談の実施、
過重労働対策・メンタルヘルス対策において
医学的知見から”アドバイス”をするなどなどです。

一応法律(労働安全衛生法)の中には
産業医とはどういう人?というのが書いてあります。

「産業医は、労働者の健康管理等を行うのに
必要な医学に関する知識について
厚生労働省令で定める要件を備えた者でなければならない」

難しい。

簡単にいうと、


医師免許➕働く人の健康管理を行うために必要な医学的知識を持った人

です。

ただし、

労働者の健康管理について勉強したから
私今から産業医になります!
と言ってなれるわけではないです。

詳細は
「産業医になるには」と検索すれば出てくるので
ご興味がある方は調べてみてください。

産業医の種類

産業医と一言で言っても、
雇用形態によって2パターンあります。

①専属産業医
②嘱託産業医

専属産業医とは


1つの会社だけに所属している産業医です。
常勤です。

従業員数が多い企業(※)は
専属産業医を雇わなくてはいけない決まりがあります。

(※1000人以上が勤務する
もしくは500人以上が有害業務を行なっている事業場)

嘱託産業医

いくつかの会社を
掛け持ちしている産業医です。

つまり、
複数の会社と従業員をみています。

嘱託産業医の方達は
産業医派遣サービス会社に所属していたり、
病院に勤めながら副業として産業医をしていたり、
働き方は様々です。

従業員と会社の中立的立場
という色がより一層強くなります。

どの産業医も一緒?

いえ、違います、
と言わせるための見出しですね。

そうなんです、違うんです。

産業医面談を受けて
「忙しいのにわざわざ時間割いてまで
この人となんで過重労働について話さなくちゃいけないんだ」
みたいなことを思われる産業医と
思われない産業医、
みたいな面談スキルの違いはもちろんあるかと思います。

でもそれだけではありません。

産業医は
医師免許を持つ医師ではありますが、
企業の健康管理において必要な視点は
病院で業務を行う上で必要な視点とは異なります。

企業全体と従業員一人一人の健康管理を行うので、
「健康」
という視点だけでなく、
「経営」
という視点も入れなくてはいけません。

経営という視点の中でも

「リスクマネジメント」と
「組織活性」

が特に重要かなと感じます。

リスクマネジメント

リスクマネジメントは
わかりやすい例でいうと、


メンタルが落ちている方との面談で
就業制限をかけず、
その方の健康状態が悪化した場合、
労働災害になり企業が訴えられる可能性があります。
そうならないために、
このまま働かせていて大丈夫か、
就業制限や休職を検討したほうがいいか
考え、会社へ提言します。

先ほどのようなわかりやすい例以外にも、
企業が訴えられたり、
労基署監査に引っかかることに繋がる
小さな芽は、結構あり、
その小さな芽を摘むために
産業医は会社と一緒に動きます。

これがリスクマネジメントです。

組織活性化


「離職」というのがキーワードになります。

従業員の満足度を上げる
従業員の生産性を上げる
離職率を下げる

これらは一見産業医ではなく

経営層や人事・福利厚生の人たちが考えることのように
見えますよね。

ですが、
健康という概念が
ただの身体的健康だけでなく、
精神的・社会的健康、という幅広さを持つ以上

働く人の生産性・満足度、そして離職防止は
産業医のフィールドにもなりえます。

しかし、
この視点を持ち、かつ、
使いこなせている産業医は
少ないのではと思います。

MBAとかコンサルに特化した人が
産業医をやったら、
ただの産業医よりも
レベル違いで
企業の活性化を図ることが
できると思います。
(レベちです)

私が勤めている会社にいる産業医って
ここが素晴らしいなと思います。
(自分のことのように自慢しちゃう)

まとめ

産業医ならどこでも誰でも一緒でしょ

というのは
お寿司ならどこでも誰が握っても一緒でしょ

と同じくらい安易な考えです。

最終的には会社の色に合う・合わないが
あるかとは思いますけどね。


今日はここまで♡