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【レポ】漫画の基礎の基礎を学ぶ!8ページのネームを作る、東京ネームタンク・漫画力UPワークショップ-ONLINE- に参加してみた

東京ネームタンク
「漫画力UPワークショップ-ONLINE」!

以前、
ネームできる講座 3HDコースを
受講したことがあったのですが
その時の内容が大変よく、
また勉強したいと思いましたので
今回のワークショップにも
参加させていただきました!

今回学ぶのは「基礎の基礎」。
一番大事だけど
独学だと習得に時間がかかる、
そんな部分の話です。


8ページの漫画を
数時間で仕上げるという内容で
講義内容がコンパクトにまとめられており、
制作時間も短めだったので
時間への意識が高まったという点が
通常のネームできる講座と
ちがっていた点だったと思います。

さて、この記事では
私の作例を交えつつ
講義内容をご紹介していきます。
ワークショップでの学びは
ネットで情報発信してもいい
とのことだったので
参加されてなかった人にも
伝わるようにまとめていければと思います。

ではどうぞ!


目次
1.4ページを一つの単位として情報と感情をのせる
2.ワークショップで制作する漫画は桃太郎×異世界転生
3.課題①:ストーリーを8枚の紙芝居に見立てて絵で表現
4.絵作りを意識した画面とコマ割り
5.課題②:見せゴマにつなぎのコマをいれネームを完成させる
6.まとめ

1.4ページを一つの単位として情報と感情をのせる
漫画はその場面場面の状況や、
キャラクターの心情を表現することで
ストーリーを展開していきますが、
4ページを一つの単位とし、
一つの場面での出来事を描写すると
いいそうです。

4ページの中での流れは

1ページ目:場面転換、状況の説明
2ページ目:状況説明や情報の提示
3ページ目:状況説明や情報の提示
4ページ目:キャラクターの感情表現

…このような感じです。
読者にわかるように
その場面の状況を描写しつつ、
ストーリー展開に必要な情報を
描いていき、
それらの情報をうけて
キャラクターの感情が変化する、
という流れです。

8ページ目の漫画だと
4ページが2回分なので
大きく2つの感情を
ストーリーに入れればいい
ということになります。
これ以上大きな感情の変化を
増やすと入らなくなってきます。

この理論でいくと
32ページの漫画だと
4ページが8回分です。
32ページにもなると
話が長くやや複雑化してくるので
他にも考えることがあります。
それは応用編ということで
今回のワークショップではカット。
応用の部分については
ネームできる講座などで
聞くことができます。

また、感情については
「いい感情」を読者が
体験できるといいとのこと。
「いい感情」というのは
一言では言い表すことができない
複雑な感情ということです。

ストーリーを書きすすめるうちに
作者自身がキャラクターの感情を体験し
理解しながら描けるようにもなるので
感情の流れを楽しみながら描くことが大事、
なんていうお話もありました。

この感情を魅力的に表現するために
情報を提示し、
話を盛り上げていくわけです。


2.ワークショップで制作する漫画は桃太郎×異世界転生
今日のワークショップでは
ごとう先生が考えられたストーリーを
4ページという単位を意識して漫画にする、
という流れで行いました。

提示された物語は「桃太郎」。
ただ、童話の桃太郎を
そのまま8ページにすると
ボリューム過多で
おさまりきらないので
ごとう先生が考えたアレンジ版桃太郎で
ネームを作ることになりました。
流れはこんな感じです。


1ページ目:巨大な桃に雷が落ちる(導入)
2ページ目:異世界から昔話の世界に転送された勇者登場
3ページ目:おじいさん・おばあさんから鬼退治を頼まれる
4ページ目:勇者困惑する(感情)
5ページ目:鬼が登場(場面転換)
6ページ目:勇者理不尽さへの怒りがわく、もしくは勇者が戦い続ける理由の描写
7ページ目:鬼を退治する
8ページ目:勇者のいい感情(感情)


まさかの異世界転生もの!笑
巷で流行ってるアレですね、
別の世界の人が
転生・転送されてその世界で
チートしちゃうっていうアレです。

参加者のチャットにも
「超展開www」
「勇者と感情がシンクロしすぎる我々」
といったコメントであふれ面白かったです。


3.課題①:ストーリーを8枚の紙芝居に見立てて絵で表現
まずはおおまかなストーリーを
絵で表現するところから。
最初から細かくコマを割らずに
ページを紙芝居に見立てて表現する、
という方法ですすめていきました。

ここでは
大ゴマにあたる部分(ページのメインの部分)を
描いていきます。
コマを後から足していき
ストーリーをつなぐ作業は後から行います。

この作業ではセリフ表現に頼らず
「いい絵」を描くことが目標。
「いい絵」とは
書き込みではなく構図で魅せる絵を指します。

この「いい絵」というのが
なかなか難しいのですが、
色々な漫画を読んで絵作りを学び、
吸収して自分のものにしていくといい
とごとう先生はおっしゃってました。

一通り説明をうけてから
各自個人作業にはいりました。

私が描いたものはこちら↓

名称未設定-1

名称未設定-2

名称未設定-3

名称未設定-4

ここまででだいたい1時間。
動物をメインにしてしまう。
駆け足だしストーリーも若干ちがうし
強引といえば強引ですがこれでいきましょう。


4.絵作りを意識した画面とコマ割り
課題ができたあと
作品をいったんアップロードしてみて
見せ合い(参加者さんみんなレベル高い!)、
そしてごとう先生の講評。

大事なのは絵で魅せることでしたが、
ストーリーで見せたい人が多い、
とのことでした。
セリフでの説明が多かったということでしょう。
(私も普段からやりがちなミス)

絵で魅せる、
というのも思った以上に難しいことですが
どうすればいいのか。

大事なポイントは
「ここを見せたい」という、
強調したい部分が
決まっているかどうか、ということ。
あとはポーズの工夫や
モチーフの大小、
奥行きや角度を調整してみるのも
有効な方法とのことでした。

参加者さんの絵の中にも
思わず目が止まる
「いい絵」がたくさんあったのですが
それらは上記のポイントを
しっかりおさえられていました。

コマ割りについても
強調したい部分(大ゴマ)を
意識することが大事とのこと。
メインのコマをより魅力的に見せるため
小さなコマの流れを組めているかが鍵です。

情報や状況がよくわかるような
ロングカットをいれつつ、
縦長・横長など
その場にあったコマの形、
間、空間を考えることで
いいコマ割りになるという話も出ました。

「いいコマ割り」も
「いい絵」同様、ストックが大事。
漫画をたくさん読み、
好きな背景構図をためておくのが
いいそうです。

ちなみにごとう先生が
オススメしていたのは
山口つばさ先生「ブルーピリオド」でした。

5.課題②:見せゴマにつなぎのコマをいれネームを完成させる
いい絵と
いいコマ割りについての話をうけ、
ネームを仕上げるための個人作業にはいります。
今回はデジタル作画だったので
課題①の画像のコピペを利用しながら
作業を進めます。
デジタルはこういうとき便利。

画像5

画像6

画像7

画像8

1時間少しかけて おわり!
ギリギリでしたし
後から見ると誤字もけっこうありますが
なんとか仕上がりました!
達成感!

だいぶ荒いですが、
課題①の時点での作品よりは
まだ見れる形になったかな。


6.まとめ
ワークショップの流れは以上!
作品完成後は
他の参加者さんの作品を見たり
(やっぱりすごかった)
(Twitter、#漫画力UPワークショップで参加者作品を見ることができます)
質疑応答の時間があって終了。

すごく濃い時間をすごせました!
達成感があり、自分の課題も見え、
そして何より楽しいワークショップだったので
得るものが多かったと思います!
これを糧に今後も制作続けよう。


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