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【旅行記】八丈島の旅3

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3日目・4日目の行程

3日目の朝目が覚めると、前日の登山の影響で予想通り全身ひどい筋肉痛になっていました。
体を引きずって一階の食堂に下りていき、朝ごはんをいただきました。

この日も心のこもったおいしい朝食で、特にだし巻き卵には島で採れた岩のりが入っており、潮の香りがしてとてもおいしかったです。
昨日に引き続き、お出汁の効いた茶碗蒸も出ていました。

昨日の登山の疲れが取れていなかったので、朝食の後は部屋に戻りギリギリまで寝ていました。
そしてチェックアウトをし、3日間お世話になった満天望さんを後にしました。

この日は、前日の快晴が信じられないほどの分厚い曇り空で、改めて昨日八丈富士に登って正解だったと思いました。
当初の予定通り登らずに帰っていたなら、相当にもったいないことでした。

私たちが晴天のもとに山を登り、浅間神社にお参りすることができたのも、元を正せばあの時たまたま声をかけて下さった牧場の方のお陰だと言えます。
旅の中の小さなご縁というのは、本当にかけがえのないものだと感じました。

もしかすると、人の一生の中ではこうした小さな偶然が何度も起こり、そこで与えられた小さな影響が、日が経つごとに自分や周囲に対し、かなり大きな影響力となって現れてくるのかも知れません。
「一期一会」という言葉の真意に、少しだけでも触れられたような気がしました。

さて、満天望を出発し3日目の最初の目的地である南原千畳敷に向かう前に、まずはお宿の近くの為朝神社に立ち寄ってみることになりました。

名前の通り源為朝を祀った神社てす。
源為朝は、保元の乱の権力闘争に敗れ伊豆大島に流刑になりましたが、その後近隣の島を次々に征服し、伊豆諸島で一勢力を築き再興を図ったと言われています。
その後伊豆大島で追い詰められ自害したとされていますか、大島から八丈島へ逃げ八丈小島で討たれたという伝承もあるようです。

そのため大島や八丈島には為朝神社があり、今でも島民によって祀られているとのことです。

南国の鮮やかな緑の中で、朱赤が良く映えていまして。
本土から来た私にとって、ヤシの木やシダの葉の中に鳥居があるという光景は、不思議でどこか魅力的なものでした。
そして、改めてこの地が遠く離れた場所なのだと気づかされました。
あえて言えば、どことなく異国情緒すら感じさせます。

今ですらそうなのに、当時この地に足を踏み入れた為朝はなにを思ったのでしょうか。
歴史に思いを馳せることのできる素敵な場所でした。

この後は、島の西側の道路を少し走り、南原千畳敷海岸に向かいました。

南原千畳敷海岸に到着。
この日は、天気が悪く波が高かったです。

八丈富士は古くから何度も噴火を繰り返しており、その度噴き出した溶岩が山を下り海に注いできたのだそうです。
その結果、このようなゴツゴツした溶岩台地が形成されたのたとか。

波が高かったため近寄って写真を撮らなかったのですが、荒々しい岩肌に波しぶきが立ち上がり、とても豪快で荒涼とした風景でした。

海岸を散歩していると、素敵な石のオブジェを見つけることができました。
天気が良ければここでお弁当を食べるのも良いかと思ったのですが、いよいよ風が強く今にも雨の降りそうな天気だったので、断念して近くの飲食店を探すことになりました。

初日に観光協会で頂いたパンフレットから探し、藍ヶ江水産の工場内にある地魚・干物食堂というお店に行ってみることにしました。

煮魚や干物の定食もおいしそうだったのですが、私は生魚が好きなので「地魚の漬け丼定食」を注文しした。

金目鯛などの白身の刺身を、島唐辛子の入った甘めの醤油ダレで漬け込んだもので、伊豆諸島では「べっこう」と呼ばれ、古くから保存食として作られてきたそうです。
漬け込まれることで余計な水分が抜け、身のプリプリ感が増しておいしかったです。

また、お味噌汁はカメの手とアオサが入った少し変わった一品だったのですが、コラーゲンのようなとろみがり、あっさりと癖がなく意外においしくて驚きました。

食事の後は併設されているお土産コーナーでお土産を選び、その後次の目的地である裏見ヶ滝に向けて出発しました。

途中、八丈島の昔ながらの風景の残っている大里地区を通りました。
道の両脇に石垣があり、今回は立ち寄りませんでしたが、古民家を見学することもできるそうです。

玉石は流刑にあった罪人たちが周辺の海岸から運んだものとされ、玉石を一つ運ぶごとにおにぎりが一つ与えられたという話も残っているようです。

こんなにきれいに石垣が残っているのは、八丈島の中でも大里地区だけだということでした。

石垣の写真を撮り、目的地に向けて更に南に走っていきました。

集落の中のかなり細い道を通り、裏見ヶ滝の入り口に到着しました。
入り口の駐車場に車を停め、そこから滝まで森の中を歩いていきました。

八丈島の中でも地域によってかなり植生が異なっているようで、この森に限らず島の南側の地区は、ヤシやシダ類が生い茂ってジャングルな場所が多かったです。

八丈島自体が南国の植生ではありますが、比較した場合南側に行く程に、更にその度合いが強いようです。

湿った空気が漂い、腐葉土の匂いが広がっていました。
しばらく歩いていると柔らかな水の音が聞こえてきて、前方に滝が現れました。

裏見ヶ滝の名前の通り、滝壺の裏側にまわって滝を見ることができます。

高低差があまり無く横幅が広いため、裏にまわると水のカーテンの中に入っているような感覚が味わえました。
しっとりとした空気と深い緑色の苔や木々に包まれ、心の癒される静で神秘的な場所でした。

滝を見た後は、裏見ヶ滝温泉に入るため再び森の中を歩いて駐車場まで戻りました。

裏見ヶ滝温泉は、滝の入り口駐車場に隣接している公衆浴場で、誰でも無料で入ることができます。

荷物を準備し、駐車場の脇の急な階段を下りていきました。

裏見ヶ滝温泉は混浴のため、水着着用のルールがあります。
階段を下りたとこにある脱衣場で着替えるのですが、近所のおじいさんや子供たちは家から水着のままやって来て、そのまま温泉に浸かっていました。
こんな素敵な温泉が近所にあるなんて、とても羨ましいです。

観光できた場合には着替えに気を使いますので、プール用の大きな巻きタオルを持っていくと便利かも知れません。

私達は地元の方と入れ替わるようなタイミングだったので、貸し切り状態で入ることができました。

湿った南風が吹き抜けていて、とても開放的な露天風呂でした。ジャングルの中にいるような感覚で、まさに非日常の空間です。

とても気に入ったので、本当は半日くらい延々と入っていたい気分だったのですが、少し湯あたりしてきたので40分ほどで切り上げて車に戻りました。

この後レンタカーを返す予定だったので、車の荷物をまとめていましたが、ぽつぽつと雨が降り始め、そのうちに本降りへと変わっていきました。
時刻も16時を過ぎていたので、この後はどこへも寄らずに、宿泊する予定の民宿に直行しました。

この日は、もう翌日の朝の船で本土に帰る予定だったため、底土港至近の船見荘さんを予約していました。
車でお宿に到着すると、チェックインをして荷物をお部屋に運び入れ、その後レンタカーを返しに行き、歩いて再び戻りました。

大雨の上、時間も決まっていて何かと慌ただしかったため、ついお宿の写真を撮り忘れてしまいましたが、アットホームな雰囲気の民宿で、スタッフの方もとても親切でした。

夕飯時まで部屋でしばらく一休みしていましたが、窓の外では雨がいっそう激しくなり強い風が吹き荒れていました。

小一時間ほど休憩し、近くの居酒屋「港町食堂」に歩いて向かいました。
この日はもうレンタカーを返しており、歩いて居酒屋に行くことができるため、最初からお宿は素泊まりのプランで予約していたのです。

お目当てのお店は船見荘さんの近所にあるのですが、暴風雨のためかなり遠く感じました。
あいにくの天気ですが、おしゃれな外装の素敵なお店でした。

メニューの手書きのカモメがても可愛かったので、つい写真を撮ってしまいました。

定番おつまみからアレンジ性のある少し珍しいものまで、メニューがたくさん揃っていました。
地のものを使ったピザやパスタもあります。
つい目移りして中々決まらなかったので、おすすめを教えていただき注文しました。

今回はメニューの写真が残っているので、食べたものの名前を全部入れておきます。

・シマダコのカルパッチョ

・島唐辛子と岩海苔のピザ
・レンコンの叩き揚げ

レンコンの叩き揚げはお店の人気メニューだということです。
サクサクした触感でニンニクが効いており、とてもおいしかったので自宅で再現して作っています。

・くさや

生まれて初めて食べましたが、思っていたより食べやすくおいしかったです。
マヨネーズを添えると更に食べやすくなり、独特の風味がびっくりするほどお酒と合いました。

・鶏唐揚げのネギポン酢

・しゃもじ焼きおにぎり

しっかり炙られていて香ばしく、ピリ辛の唐辛子味噌がご飯によく合いました。

落ち着いた店内で時間を忘れて楽しく食事をしていましたが、締めのおにぎりを頼んだころにはかなりいい時間になっており、外の風雨もますます激しくなっていました。

お会計を済ませ外に出ましたが、余りにも風が強く、傘をさしていると危険だったので、雨に濡れながら小走りにお宿に戻りました。

ここまで天候が悪いと、覚悟しなければいけないのが翌日の船便の欠航でした。
東海汽船のサイトで確認しましたが、この時点で欠航は発表されていませんでした。
翌日乗る船は、定刻通りであれば22時30分に東京を出港する予定でしたので、とりあえずその時間まで待つことになりました。

しかし船が無事出港したところで安心できるわけではなく、悪天候のため途中で引き返してしまうことも考えられました。
そうなると、それが分かった段階で航空券を取り、飛行機で帰ることにしなければなりません。

予報では夜半過ぎには天気が回復することになっていたので、もし午前便が欠航しても、午後便や夕方の便て帰ることができそうでした。
予定通り船で帰れば、東京に着くのは19時50分ですので、夕方の飛行機で帰ったとしても時間的には何も問題がないことになります。
とは言え予報もあくまでも目安ですし、もし悪天候が数日長引けばかなり辛い状況になります。
離島に行く上で、天候に関しては覚悟していましたが、やはり当然不安でした。

そうこうしているうちに22時30分になり、確認すると船は一応出港したことがわかりました。
数日島に缶詰めになるような最悪の事態だけ避けられればいいと思い、割り切ってこの日は眠りにつきました。

翌朝早く東海汽船のサイトを確認すると、船は途中海上の天候悪化のため、三宅島で引き返していました。

しかし、予報通り朝には天気が回復したので、頼みの綱の飛行機は朝の便も含めて定刻通りの運行になっていました。
焦る必要はないので、私達は午後便に乗って帰ることになりました。

早速チケットを取り部屋の荷物をまとめていると、お宿の方からも船便のことで連絡が入り、代わりに飛行機を予約したことを伝えると親切に空港まで送迎して下さいました。

無事空港に到着。
レンタカーも返してしまっているので、14時のフライトまで空港内で適当に時間を潰さなくてはないません。

当然同じような境遇の方が多く、椅子に寝転んで仮眠したり電話を片手に話し込んでいたり様々でした。

お昼になったので空港の食堂で昼食をとりました。
島寿司と明日葉天うどんのセットです。
八丈島での食事は、昨日の夕食が最後の予定でしたが、悪天候の産物で一食多く食べることができました。

昨晩の影響でまだ強風が残っていましたが、飛行機は遅延することなく無事に飛ぶことができました。

たくさんの思い出ができた八丈島を後に、1時間もせずあっという間に羽田に到着しました。
こんなに早いと、飛行機を使う方が大多数というのもかなり納得です。

手荷物を受け取り羽田のにぎやかさを見たとき、やっと安堵の気持ちが湧いてきました。
取り敢えず最悪の事態は避けられましたし、当初の予定より早く帰宅することもできます。

今回、片道分の航空券代が余計にかかってしまい痛手でしたが、もし天候が数日回復しなかったとすれば、それにプラスして日数分の宿泊代と外食費がかかってしまうため、出費が最低限に抑えられて良かったとも言えます。
それに、仕事も休まずに済みました。

旅にトラブルはつきものですが、意外にそれも好きだったりします。

こいういことが起きるので、予備日をとる余裕のある時でなければ、中々離島に行くのは難しいとは思いつつも、また次時間ができれば再び八丈島を訪れたいと思いました。

古代のままのような美しい自然と、様々な歴史の跡が残り、美味しい食べ物と暖かな人のいる素敵な島でした。

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