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そっと、確かに、響かせる #00: 「選ぶ」「買う」ことの次の、「響かせる」こと

 
はじめまして。「雨と休日」というCDを専門とするお店を経営しております、店主の寺田と申します。

「雨と休日」は「穏やかな音楽を集める」というあいまいなコンセプトでCD(アルバム)を選盤することによって、「ジャンルや時代という目に見えない決まり事を取っ払った音楽と音楽とのつながり」を提案している、そんなお店です。2014年末まで東京・西荻窪にてお店を構えておりましたが、現在はオンラインショップのみにて営業をしております。

http://ameto.biz/

このnoteでは、そんな雨と休日店主が最近のテーマとして取り組んでいる、音楽の「響かせ方」について書いていこうと思っています。シリーズタイトルは『そっと、確かに、響かせる』。

「選ぶ」「買う」ことの次の、「響かせる」ことへの意識

皆さん、音楽(ソフト)を選ぶことについてはそれぞれの好みと経験によって自然と自己鍛錬されていることかと思います。また、オーディオ機器(ハード)を選ぶ際にもネットの口コミレビューなどを調べたり実際に実物を見たりして吟味されているかと思います。

しかし、実際に「響かせる」ときはどうでしょうか?買うこと程、力を入れてない人が多いのではないでしょうか。買ったオーディオはそのままリビングの棚に置いて再生をしているだけではないでしょうか。

皆さんは普段どうやって音楽を聴いていますか?スマホまたは携帯プレイヤーなどからヘッドフォン(イヤフォン)で聴く人が、今は一番多いでしょう。IoT系のスピーカーを除き、自宅で純粋なオーディオでスピーカーから音楽を流す人は減っているのではないかと思います。大がかりなオーディオシステムをあれこれと手間とお金をかけて築き上げていくというかつての「趣味のオーディオ」的嗜好は、スマホの普及に伴って転換期を迎えています。

昭和の時代から、いわゆる「オーディオ入門本」は数多く出版されています。ブログでそういったことを書かれている人も多いでしょう。実際このnoteで「#オーディオ」で検索しただけでもそれなりの数の投稿があります。皆さん、そういった本や記事を読んだことがありますか?好き好んでちゃんと読んだことがあるのは、オーディオの世界にどっぷり、とまではいかなくともある程度浸かっている人です。しかしそれはおそらくごく一部の方に限られるでしょう。「オーディオ入門本」を試しに読んだけど技術的な話過ぎてわからないことが多い…という人や、高級な機材ばっかり紹介されていて身近に感じられない…という人も多くいるのでは?

「オーディオ入門本」は、ある程度の音楽知識があることを前提に書かれていることが多いです。また、それらとは別に雑誌感覚でファッション的に入門を謳う本もあります(最近ではアナログレコード入門の本によく見受けられます)。前者はマニアック過ぎて、後者は軟派過ぎる。その中間のことを知りたい人、多いのではないかと思います。

動機は単純で良いのです。例えば…

・もっと柔らかな音で響かせたい

・リビングで音楽を流しているが時々音が気になり過ぎる

・お気に入りのカフェのような音響空間にしたい

・オーディオにはどのくらいお金をかけたらいいのか

・安いオーディオ機器はなぜ音が悪いのか

・そもそも音の良い悪いがわからない

などなど。

このnoteでは、雨と休日店主の個人的観点を含めたうえで、本格的な志向を持ちつつ誰にでもわかるようなオーディオ話を書いていければと思っています。お金を使ったり、特別な手間暇をかけるのではない。マニアのようにノイズやバランスに一喜一憂するのではない。細やかな違いではなく、より根本的な部分の話を大衆的に。ちょっとした工夫と呼べるほどでもない工夫で響きが変わることを知ってほしいのです。そうすれば皆さんの音楽生活がより一層潤うこと間違いなし。大音量で聴くことは前提としません。雨と休日的な穏やかなオーディオ入門、非マニアのためのオーディオ入門です。雨と休日の作品ラインナップを気に入っていただけるような人たちを対象とし、生活を邪魔しないような音量で音楽を聴くことを前提とします。難しいことは書きません。専門用語を使わざるを得ない場合は説明をしながら書いていきます。

僕自身もオーディオに興味はあれど、ン十万円する機材を揃えているようなガチガチのオーディオマニアではありません。雨と休日実店舗で使っていたオーディオはビクターの「EX-AK1」という5万円ぐらいで買えるコンポ(ヘッダー画像)です。音響学などの専門的な勉強をしてきた訳ではありませんのでツッコミどころもあるかと思いますが、皆さんの興味と共に勉強していけたらと思っております。

更新は毎月15/30日の月2回を目標にしています。ゆくゆくは雨と休日ゆかりのミュージシャンなどにも登場していただいたり、イベントを行ったりしていきたいと思っております。是非お付き合いください。

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