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市民プール探訪

水…水に…水に入りたい…と思ったので市民プールに行くことにした。市民プール用の水着なんて持っていなかったのでゴーグルとキャップと婦人用水着を買った。婦人用水着ってなんかすごい大人になった感じで嬉しい。学校用の水着を選ぶ親子を横目に私は婦人用の水着を買っているのだ。羨望の眼差しを向けるガキにウィンクしてやった。

ロッカーで水着に着替えて、シャワーを浴びて、入水!と思ったけどどこから入れば良いのかわからない。プールサイドのギャルお姉さんに聞くことにした。

「あの、初めて来たんですけど、どこから、入れば良いですか?」
と新参者らしくたどたどしく聞くと、

「わあ!ありがとうございます♡どこからでも大丈夫です♡」と答えた。

私のこと好きになったんだと思う。あまりのかっこよさにね。
語尾にハートが付いていたし、目とかもハートだったと思う。私は流し目をしながら「ありがとうございます」とかっこよく伝え、颯爽と入水した。見ててね、ギャル姉。私、泳ぐよ。

市民プールは、歩行コース、ロングコース、自由コースがある。歩行は歩く人用、ロングは続けて長く泳ぐ人用、自由は途中で止まってもオッケーなコース。だから自由コースは親子が多かった。ロングコースには仙人の風格を持ったじいばあが泳いでいたので、私はまず自由コースで泳ぐことにした。水泳なんて久しくしていないから、まぁまぁきつい。でも学校のプールを思い出して楽しい。

水泳は夏休みのときだけスイミングスクールに通っていた。私は生まれながら人魚なのでクロール、平泳ぎ、バタフライが泳げる人用のバッジも持っていた。ふん。子供達、見なさい、これがスイミングスクール上級者の泳ぎだ、とバタバタ泳いでいると、子連れの母親が

「見て、あの泳ぎ方はね、疲れそうでしょう。だから、疲れない泳ぎ方は…」

ふん!スイミングスクールに通ってたもん!夏休みだけだけど!ふん!何言ってんだし!なんだアイツ。と泣きながら泳いだ。きっとプールの塩分濃度が少し上がったと思う。ふん!

暖房室に入って、シャワーを浴びて、帰ることにした。シャワーのとこで全裸のばあちゃんがシャンプーをしていた。シャンプーしないでって張り紙にタオルをかけてシャンプーしてた。まぁ汚いよりいいか。

アイス食べたいなーと思いながらラーメン食べた。ダイエットのために泳いだのに!さいあく!

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