もう何年も何も建たない空き地。今はただ雪に埋もれ、そこに何があったのか、誰もが忘れていた。皆が寝静まった真夜中、月明かりに照らされた雪が陽炎のような幻影を生む。例えば、あの公園。そして、あの日、置き忘れた大切なもの。迷子になりそうな時、拾いに行くつもり。
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