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「『批判する人は中身読んでいない』脅迫されたトランスジェンダー本監訳者『学術価値高い』」(産経新聞電子版, 2024/4/4 11:00)を基にした再論考
1. はじめに1.1 問題の所在と本論説の目的 近年、トランスジェンダーの人々の人権をめぐる議論が国際的に活発化しています。自認する性別と出生時に割り当てられた性別が一致しないトランスジェンダーの人々は、長きにわたり偏見や差別に晒されてきました。医療アクセスの確保をはじめ、雇用や教育の場での不当な扱いなど、基本的人権の享受を阻む様々な障壁が立ちはだかっているのが実情です。 こうした中、欧米を中心に、トランスジェンダーの権利擁護を求める運動が高まりを見せています。世界保健
「女性スペース守る連絡会 性同一性障害特例法の改正案私案で集会 外観要件議論に危機感」(03/19 11:35 産経新聞)に対する、東京大学法学部卒業生からの意見表明
性的マイノリティの人たちが直面する過酷な現実・性的マイノリティの人たちは、今この瞬間も、私たちが想像する以上の差別や偏見に苦しんでいます。職場や学校、地域社会で、排除やハラスメントに晒され、深く傷ついています。 ・自分の性自認に沿って生きることができず、毎日が生き辛く、自分らしく生きる喜びを奪われています。自暴自棄になったり、自殺を考えたりするほどの絶望の中にいる人たちがいるのです。 ・この残酷な現実を直視するとき、私たちは性的マイノリティの人権を守ることの緊急性を痛感
“女子学院「絶対に認めない判断しない」、神戸女学院「今後検討」トランスジェンダー生徒受け入れ(LGBT女子中高アンケート)”(産経新聞電子版:2024年2月10日15:00)の記事中の「LGBT理解増進会代表理事・繁内幸治氏の話」に対する一考察
「女子中学校・高校がトランスジェンダーの生徒の受験や入学を認めるかどうかは、慎重に判断されなければならない。学校法人の執行部、教職員、生徒、保護者、卒業生らも含めて十分な合意形成が図られる必要がある。なぜなら、未成年に大きな影響を与える可能性があるからだ。10代は性自認の揺らぎに悩まされるケースが少なくない。トランスジェンダーの生徒が女子校に入学後、受け入れ態勢が不十分であれば、より悩みを深めて卒業がかなわないことにもなりかねない。当事者だけではなく、思春期の成長途上である周