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なぜ「知に足のついた出版社」?

海士の風

海士の風の萩原です。

海士の風のコンセプトは「知に足のついた出版社 ~実践が知を育み、知はひとりでに歩き出す~」。これはコンセプトでもあり、目指しているものでもあります。

島根県の離島・中ノ島にある人口2,300人の海士町に本社を置く私たちのアイデンティティの一つは日常の場面において社会課題に直面し、もがきながら試行錯誤する実践者であることです。

そんな私たちが出版を通じて発信したい知は「地に足のついている知」。語弊を恐れずに言うと机上の空論ではなく、未来の社会を見据えながらも現実が動き出す知です。

また、出版はゴールではなく、海士の風から吹く知が関わる人一人ひとりが育んできた関係性を起点に、これまで関係性のない人へと届いていく。そして、届いた先の誰かがその知を使って現実を動かしていく。そんな広がりある知の循環を目指しています。

実践がないと知は育まれないですし、知がないと実践は育まれない。小さな離島から深く、広く、一人ひとりに届き、その一人から次のひとりに受け継がれる本を発信していきたいという想いから言葉を紡ぎました。

余談ではありますが、実は「知に足のついた出版社」は「地」と「知」の誤変換から生まれました。イノベーションは偶発性のエラーから起きる事例が多くあります。業界最後発だからこそ、みなさまのお力を借りながら、恐れずにイノベーションを生んでいきたいと思います。

と、長くなりましたがもう一つ。海士町のスローガンは「ないものはない」。これには3つの意味が込められています。

①ありません
便利なものはなくてよい。ないことを積極的に受け入れる。

②すべてあります
人が生きていくために大切なものはここにすべてある。

③ないならつくる
みんなで創る過程にこそ意味がある。(人生思い出づくり)

この「ないものはない」と「知に足のついた出版社」は同じことを言っています。「???」という疑問が浮かぶかもしれませんが、『老子』(33章)の中に「知足(ちそく)」が出てきます。意味は「足るを知る者は富む」。まさに、「ないものはない」と同じニュアンスとなります。

180402_ないものはない説明資料 (2)

小さな離島の小さな出版社ですが、だからこそできることを着実に、大胆にしていきたいと思っています。

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