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【読書感想】ヤマネコとアザラシちょうさだん

こんにちは、天音です。

今回はこんな絵本を読みました。

五十嵐美和子さんの『ヤマネコとアザラシちょうさだん』

海洋ごみに関する絵本です。
大まかなあらすじはこんな感じ。

ある日、おじいさんはリュックを背負ったアザラシが倒れているのを見つけます。急いで救護すると、助けたアザラシの口からはビニールゴミが。現在海は非常に汚れてしまっているのです。その解決策としてアザラシは「ウミキレイ」という海のゴミを取り除く装置を開発。手を動かして組み立てることができないので、装置の組み立てに人間の力を借りにきたというわけでした。アザラシとその通訳のヤマネコ、そして人々は、みんなで協力して「ウミキレイ」を組み立てます。

シンプルな物語ですね。

出てくる動物がみんな可愛いんです。
アザラシの表情がなんともいえません。
もちもちしててずっと見つめたくなります。

海洋ごみがテーマという、内容としてはとても社会的、そして現代的な絵本でしょう。

打ち上げられたアザラシの口から丸まったビニール袋が吐き出されるシーンは、可愛い絵柄と相まって衝撃的です。

紙ストローやエコバッグがマイナス面で話題になる今日この頃。

一人一人が環境に気をつけるのが大切です。
そんなことを言うのはとても簡単。

ウミキレイがあれば、それを海に設置するだけで簡単にゴミを吸い上げてくれるのに。

しかし、現実にウミキレイはないですし、海が汚れる原因のゴミを流しているのはしっかりと人間なのです。

汚れて困っている方に解決策を開発させるなんて、とてもグロテスクな因果だと思いませんか?

やっぱりウミキレイが開発されるまで、一人一人が気をつけるしかないなという結論に辿りつきます。

海ごみを意識するきっかけになればいいなと思える作品でした。


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