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【読書感想】羊皮紙の歴史

こんにちは、天音です。

今回は八木健治さんの『羊皮紙の歴史 薄皮が秘める分厚い歴史と物語』を読んだので、ご紹介します。

日本では伝統的な紙といえば「和紙」ですし、工芸品としても「羊皮紙」は触れる機会は少ないと思います。
ファンタジーなどではお馴染みですが、現実ではあまり知らないという方が多いのではないでしょうか。

わたしが人生で初めて「羊皮紙」という言葉を知ったのはハリー・ポッターだったはず。記憶が正しければ。
なんか特別で不思議な紙という印象でした。

でも大丈夫です。
この本を読めば、羊皮紙の製作工程や辿ってきた歴史、使われている動物、そしてこれからのことを全部知ることができます。

触感すら確かめられるのです。
なんと、付録に本物の羊皮紙(山羊皮)がついているんですよ。
わたしは初めて触りました。
大きさはビックリマンシールくらい。

結構硬くて驚きました。
薄い紙に慣れている身としては、この厚さの紙の束を書籍としてめくって読むことに若干恐怖を覚えます。バリボキっといきそうで……。

それと、製作の大変さや一頭あたりでどれだけ作れるか、その値段を知った後ですので、「この小さいかけらを付録でつけるのにどれだけの費用と手間がかかるんだろう」と心配要素が増えました笑

10世紀のコーランを触りたくてオークションで購入するなど、著者の羊皮紙に対する熱意にも圧倒されます。
薄い皮の話はとってもアツいです。

割とディープな歴史や文化をお話ししているんですが、軽快な文体のおかげで楽しく読めます。
何よりもコラムが面白いです。

犬ガムで羊皮紙(牛皮)を作ったり、羽ペンの作り方があったり。

文書に関するさまざまな歴史に、これでもかと浸ることができました。

あなたもきっと、読めば「犬ガムから羊皮紙を始めてみようかな」と思うはずです。

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