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「知識」は有償です。見えないものにお金を払うカルチャー創りは日本の喫緊の課題

100歩譲って「情報」は無償提供するにしても、「知識」は有償です。

私の尊敬する経営者の一人、鳥塚亮さんのブログのメッセージに深く共感しました。

”これだけの情報をタダで読もうなんて、50以上のおじさんたちはムシが良すぎるかもしれませんぜ。有料化というハードルを設けることで読者を選別させていただいて、さらに言いたい放題を言うことができるようになるというのが真の目的かもしれませんが、いずれにしてもネットはツール。私はコンテンツなのであります”

首がもげそうになるほど頷きました。

「情報や知識やアイディアは無料(タダ)」

この風潮が地方都市(いや、日本全体?)を貧しくしてきたと言っても過言ではありません。

古い企業や、古い考え方の人たちの中には、情報資産やソフトウェアにはお金を払おうとしなかったり、買い叩いたりする人たちもいます。知識や情報で仕事をしている人を、悪く言う人もいる。

あるいは、「情報交換」の名のもとにアイディアだけ出させて、それを勝手に流用する「提案泥棒」のような不届き者のもいます(人としてどうなんでしょうね、企業としても反社会的でしょう)

製品や飲食サービスなど目に見えるものにはお金を払うが、情報やソフトウェアなど目に見えないものにはお金を払わない。

目に見えないものは評価しない。それって、人間ゆえの知的な行動を放棄しているのと変わらないですよね。

こういう悪しきカルチャーを無くしていかないと、この国は正しく成長しません。情報やITに対するリテラシーも、ビジネスモデル変革マインドも育ちません。

では、何でもかんでもお金を取るのか? と問われれば、決してそんなことはありません。

私自身も、これまでかなりの情報を無償で公開してきました。たとえば、こんな感じで↓

(さすがに、まもなく一般公開は終わりにするかもしれませんが)

情報をオープンに公開することにはメリットもあります。

・より多くの人に自分を知ってもらえる
・説明コストを下げられる
(毎回、ミーティングを求められてはいくら時間があっても足りないですから。特に私のような零細事業者は間接業務の増大は命取り)

だからといって、すべてを無償で提供する訳にはいきません。

100歩譲って「情報」は無償提供するにしても、「知識」は有償です。

沢渡の考える「知識」とは、次の4つです。

(1)詳細説明や事例紹介
(2)ディスカッションや質疑応答
(3)個別事情に応じた意味づけ・アドバイス・アイディア
(4)「思い」「熱意」を添えたデリバリー

これらは単なる「情報」ではありません。「知識」です。ここに、その人が情報をハンドリングする付加価値が生まれる訳で、そこをタダで提供する訳にはいきません。

知識やコンテンツは、提供者はそれを培うための先行投資やリスクテイクをしています

<例>
・新しいことを試す
・他人と違う事をする
・人柱になる
・抵抗勢力と向き合う

あなたがとらなかった時間投資やリスクの成果を、タダや安値で相手によこせと言う。それが、いかに理不尽であるか、人としておかしいかはお分かりですよね。

農家が時間と手間暇かけて育てた野菜を、「タダでよこせ」と言う不届きものはいないでしょう。それと同じことです。

でもって、投資は回収する必要がある訳です。ビジネスの基本ですね。知識やコンテンツは有償ですというのは、まあそういうことです。

タダで野菜を持っていく輩が増えたら、農家もつぶれてしまいます

私も法人化を期にコンテンツの有償化を進めています。

無料セミナーなどに登壇する場合でも、個別のディスカッションやご相談は有料。法人顧客や、沢渡あまねマネジメントクラブなど会員制コミュニティの場でのみお受けすることにします。

鳥塚さんもおっしゃる通り、そのほうが言いたいことを言えるし、なにより本気&理解ある人との前向きなディカッションに時間使えるメリットもありますから。

ようわからん、顧客にも、ビジネスパートナーにも、共感者にもならない人に突然絡まれて、相手するカロリーとコミュニケーションコストがバカバカしいですからね。そのような人たちとディスカッションする義理はありません。たいてい、その手の「インターネット通り魔」は相手にマウンティングすることが目的ですから、そもそもまともなディスカッションにならないです。

時間は有限です。知識は有償です。

情報や知識やアイディアに正しく投資するカルチャーを創っていくことは、地方都市(浜松)で起業した私の責務だとも思っています。

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