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聞きたくなかった言葉と、言ってほしかった言葉を言う【8月31日の夜に】

どうせ自分が死んじゃいたかったときのことを思い出して、不毛な気持ちに浸るなら!発信のネタにしてしまえ!

…穏やかでない書き出しでアレなのですが、
毎年この時期になると古傷がうずいて、心が穏やかでなくなるので、

私が「8月31日の夜に」のターゲットになっていた頃、
言われた「聞きたくなかった言葉」と「言ってほしかった言葉」をまとめておきます。
※完全に私の主観です。

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1.「それほどのことじゃないでしょう」

小学校4年の頃、ちょっとしたいじめに遭ったときのこと。
家で「死んじゃいたい」とわんわん泣いていました。
見かねた母が連絡帳で担任の先生に報告したのですが、
担任の先生に言われた言葉が、くっきりと印象に残っています。

「死んでしまいたいってほどではないでしょう(苦笑)」

先生もショックだったのでしょう。
これまで真面目で明るかった児童が「死んじゃいたい」だなんて。
今思えば、先生も人間なのです。後になって、その先生も当時、私たちのクラスの荒れ具合に途方に暮れていた、というエピソードを聞きました。なのでその反応も仕方ないな、とは思いますが…

実行しないとそれほどのことだってわかってもらえないのかい!?と幼心に思いましたよ。
実行の仕方がわからなかったからよかったものの…

***

2.「眠れてる?」「食欲ある?」「なら大丈夫だね」

二番目に死にたかった時期は、受験の時期でした。

自分の成績不振→メンタル崩壊→勉強できない→成績不振…の負のスパイラル。当時愚痴を吐き出していた日記は、乱雑な字で重苦しい言葉ばっかり書き連ねてあって、今でも直視できません。

(お願いだから、明日の朝目が覚めないでほしい)
(存在がこの世から消えたらいいのに)

当時、よく使っていた駅には
「眠れない?それうつ病のサインかも」「食欲が落ちたら気を付けて」
なんてポスターが貼っていました。

ところが私は慢性的な寝不足あるいは過眠症で、不眠になったことはありません。食い意地だけは張っていたので、食欲不振などもそれほどありませんでした。

(眠れるし食べられる私はまだ全然問題ない、甘えてるだけ、なのになんでこんなに勉強が手につかないんだ…)

辛い人を救うはずのポスターに、逆に追い詰められる始末。
もちろん体に出るストレスもありますが、出ないストレスもあるのです。

そうわかっている今の自分からすれば、すぐにでも病院行くなりなんなりして解決して!勉強はそのあと!と思いますが…

(誰かに話すほどのことじゃないし、話したところで解決しない)
(そんなことより、今すぐ消えてしまいたい)
(私が死んだら家族も友達も悲しむってわかってるけど、ごめん、気を使ってる余裕ない)
(もう今日を生きていくのすら無理、限界)って感じでした。

今でも8月末にブルーになるのは、誰の声も聞き入れようとしていなかった、その頃の自分の気持ちを思い出すからです。

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3.「勉強のし過ぎで死ぬ人はいないよ!」

これは受験生にピンポイントの言葉ですね…

「勉強のし過ぎで死ぬ人はいない」といいますが、「勉強のせいで死にそうになった人はここにいる!」と声を大にして言いたいのです。

それこそ扇風機のコードで自分の首を絞めたり、
カッターを手首に当ててみたり(怖かったので切ってはない)。

確かに勉強することそのものには命のリスクはないけど!
そうやって無理矢理励ますことは、相手が悪いと命のリスクを伴ってしまうのです…

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ex.「あましょくが消えたら悲しむ人は絶対いる。」

昨年の晩夏くらいのことです。
内定者インターン中にいろいろなことに追われ、消えたくなってしまった時期がありました。
これまで血液恐怖症のせいでできなかったリストカットすら、難なくできてしまいそうな精神状態。

あまりにも追い詰められた私は、信頼できるインターンの同期に、自分の状況を相談しました。

昔からうつ気味だったこと。今消えてしまいたいと思っていることを相談しました。

友人からの返しは、
「あましょくが消えたら悲しむ人は絶対いる。
あましょくが自分を傷つけるのは、その人たちに失礼だと思うよ」

その友人は動じる様子も見せず、ただ毅然とした口調でそう言いました。

(ああ、ずっと誰かに言ってほしかったことを言ってもらえた)
そのときふっと、納得したのでした。

一般的に「死にたい」と言っている人に対して、「誰かに失礼」というのは適切な返しではないように思います。
まず本人の苦しみに寄り添ってほしいと思うし、愚痴を聞いてほしいと思うのです。絶対的な味方がほしいのです。

ですが私個人のことに限ると、本当に欲しかったのは、
「私が誰かに大事にされている」という実感でした。
それを言葉にして教えてほしかったのだと、「大事にしてくれてる」と思える友人からそうされて、初めて知ったのでした。

***

そんなわけで、私はまだ生きていて、内定者インターンと同じ会社に勤めています。
例の友人に「失礼だと思う」と言われてから、「死にたい」と思うことはなくなりました。(言われたことがきっかけかどうかはわかりませんが)

自分で自分を苦しめていた昔の自分や、言ってほしくない言葉を言ってきた人にツッコむエントリを書けるくらいには、元気でやっています。

やっと暑さが和らいでくるこの季節。
秋の訪れを楽しみにできる人が、一人でも多くいたらいいな。

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