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読みかけ「ノートルダム・ド・パリ」 進捗 11 錯乱のフロロと正しいアイドル愛のカジモド

天海 悠



間が開いてしまった。
今日は必ずこれを更新するぞ!!と心に決めていた。
メモ帳にまとめているので、はりつけ、アップすればいいのだが…。

リンクなどなどがめんどくさいでござる。



目次はこちらです。

まとめ 読みかけ「ノートルダム・ド・パリ」進捗 1~10まで


グーテンベルクのリンクです。(英語版フランス語版
フランス語は読めないので英語の翻訳で挑戦。
訳したのはIsabel F. Hapgoodさん

前回までの記事

注:この記事はネタバレです!



エスメラルダは、聖域であるノートルダムに運ばれ刑を免れた。
えんがちょやドロケーでも取り入れられているセーフルールのシステムだ。
「サンクチュアリ!!」の感動的な響きを台無しにするコメント。

フロロはエスメラルダに拒否され、怒って先に退場したのでまだそのことを知らない。
パリの各所をさまよいながら懊悩している。

he recognized the fact that this malevolence was nothing but vitiated love; that love, that source of every virtue in man, turned to horrible things in the heart of a priest, and that a man constituted like himself, in making himself a priest, made himself a demon.

このあたりがこの物語の中でもかなり印象的な一幕だった。
フロロも悩み苦しむ一人の人間であることは確かだ。
少なくとも、脳みそ=下半身のフィーバス君よりは思考力がある。

人間らしい幸福を探す。探したい。
もし、彼女がジプシーではなくて、自分が僧侶でなかったら。もしフィーバスが存在していなくて、もし彼女があいつを愛していなかったら。

And when he sought to picture to himself the happiness which he might have found upon earth, if she had not been a gypsy, and if he had not been a priest, if Phoebus had not existed and if she had loved him; when he pictured to himself that a life of serenity and love would have been possible to him also, even to him; that there were at that very moment, here and there upon the earth, happy couples spending the hours in sweet converse beneath orange trees, on the banks of brooks, in the presence of a setting sun, of a starry night; and that if God had so willed, he might have formed with her one of those blessed couples,--his heart melted in tenderness and despair.

オレンジの木の下にいるリア充。
川沿いの土手にいるリア充。

--his heart melted in tenderness and despair.というのがいいなあ。すばらしい。

he preferred to behold her in the hands of the executioner rather than in the arms of the captain.

なんてこの一文、これはもう普通に嫉妬の行き着く究極だと思う。
男性に限った話ではない。女性だってそう思うだろう。

さっきエスメラルダを処刑人の手に残してきたこと、フロロは後悔してないようなので救いようはないのだが、苦しんでいないかというとそんなことはないのだ。彼は人間らしい人間。

しかし錯乱ぶりがひどい。
そして長い。
どこにいっても付きまとい逃げられない

the vision was in himself.

骨と骸骨がカタカタ鳴る。
彼の平和な日々はもうどこにもない。

この記事ではフロロと呼んでいるが、ドン・クロードなのでクロードくんと呼ぶのが妥当なんだと思う。
でも便宜上フロロで通す。その方がわかりやすいし。

フロロ、そのあたりの家の中に(多分フィーバスがエスメラルダを連れ込んだのと同じような場所)、高級売春婦と遊んでいるフロロ弟を発見する。
卑猥な冗談を言って部屋に消えた。
卑猥な冗談が具体的にどのようなものか確認したい人はよむべき。

エスメラルダのことをネタにして金をむしりとった弟、教科書を買うとか言って…結局ここでその金を使ってる!
弟、サイテーと思っていたが、パリピだが少なくとも一般人を無実の罪に陥れて殺すようなことはしないだろう。
フロロ、弟、フィーバス、それぞれサイテーの質が違うがそれぞれがサイテー。
後でわかることだがエスメラルダも尼も微妙。

それが人間だ!

ノートルダムに戻ってきた フロロ、助けられたエスメラルダを目撃、動揺する。
幽霊としか思えない。

ここで、カジモドに助けられたエスメラルダターンに入る。
エスメラルダ、ぼうぜん自失で最初は何が何だか分からない状態だったが、次第に意識もはっきりして理解する。

・フィーバスは生きていた。(&別の女といた)
・ノートルダムの聖域に入って助けられた。
・背中からフィーバスを刺したのはフロロだった。

などなど。
カジモドがエスメラルダに 着るもの持ってきてくれる。
ほとんど裸みたいな状態なところを、大きな手で目を覆って紳士的な態度のカジモド。
可愛い。

自分のご飯と自分のマットレスを持ってきてあげる。
いい人。

エスメラルダがナウシカ化してる。
「怖くない…怖くない。ねっ?」みたいな感じでカジモドとの間に交流が始まる。

カジモドはどうして彼女を助けたのか話し、困ったときはこれを吹けとホイッスルをおいて去る。
突然のRPG展開に若干当惑した。

エスメラルダ は カジモドのふえ を てにいれた!

Love is like a tree; it sprouts forth of itself, sends its roots out deeply through our whole being, and often continues to flourish greenly over a heart in ruins.

エスメラルダは女の直感で、あのときバルコニーに見たフィーバスのそばにいた女性がとても親しい関係の人だとわかっている。
裏切られた、愛されてないと思って苦々しく回想するのだが、拷問に耐えることのできない自分の弱さをフィーバスの裏切りと重ね、人は弱いものなのだという結論に他する。

…そこで、ちょっと許す気になってきた。
そして思いなおす。
あの時バルコニーの横にいた若い女性は、きっとフィーバスの妹か何かだったのだろう。

恋するJKの事実ねじ曲げ良いほうに解釈スキルがこんな時に発動してしまった!

男性陣がサイテーだとしても、女性陣(尼含む)も微妙だ。

色々考えているうちに、自分にもっとも都合のよいあんぽんたんな結論を無理矢理に真実であるように刷り込む。
恋愛の過程においてあるあるすぎる。

誰しも覚えがあるのだろう。
現実を認めるのがあまりにもつらいからだ。

カジモドの庇護の下でノートルダムに暮らすエスメラルダ。

カジモドの愛は アイドルに対するものとしてはもっとも正しい姿だ。
歌を遠くから愛でるだけで満足する。
贈り物は送らせてもらう。それだけで幸せ。

エスメラルダをめぐる三つの愛がある。
・彼女の存在を軽視し、楽しみとしか見ていない隊長
・嫉妬に燃えて 自分以外の男の手に触れるなら死ねというフロロの独占欲
・遠くから見守るだけで満足する、アイドルを愛でるカジモド

これらに比べたら、母の愛がすべてを凌駕する(はず)。
でも気付いてない、わからないから届かない。
アミュレットの守りもエスメラルダは自ら手放した(貞操を捨てようとした)。
厳密にはまだ捨てていないので、かろうじて細い一本の線はつながっている…ようだ。

しかし、いつまでもあんぽんたんを好きでいるエスメラルダがフィーバフィーバス言ってるのを聞いてのカジモドの独白。

"Damnation! That is what one should be like! 'Tis only necessary to be handsome on the outside!"

結局、顔かよ。

しかしカジモドの愛は献身的なので、 フィーバスをここに連れてきてあげようかと提案する。
超よろこぶエスメラルダほんとバカ。
死の瀬戸際にいたんだから少しは考えろ!
この年頃の女子なんてそんなものだ。(女子には甘い)

というわけでカジモドは婚約者の家にいるフィーバス隊長を待って待って待ち尽くすわけだがこれがまた長い。
どんだけ待ってあげてるのか。

それをずっとノートルダムの上から監視しているエスメラルダ。
…ちょっと怖い。





続く


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天海 悠

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天海 悠
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