見出し画像

旦那の、かっこいいところ。

※10分間で書く、下書き・推敲なしのぶっつけ本番エッセイ。毎日更新111日目※

ちょっとのろけなんですけど、旦那について書いてもいいですかね。いいですか、ありがとうございます。まぁ「旦那」っていうの、まだ気恥ずかしいんだけど。

彼の口癖は、「どうでもいい」だ。それは決して投げやりで無関心という意味ではなく、「自分にとって大事ではないからどうでもかまわない」ということ。だからわたしが面倒くさがって家事を放置して家が汚くても「どうでもいい」し、電車が10分や20分遅れても「どうでもいい」。

イヤなことがあっても、「まぁそういうもんだろ」と割り切る。文句言ってトラブルになるのが面倒くさい。そこまでする必要ない。だってどうでもいいから。そんな感じ。

わたしはいちいち気になっていちいちモヤモヤする人だから、そんな適当な彼と相性がいいんだと思う。まぁ「適当すぎるだろ」って怒ることはしょっちゅうなんだけどね、うん。

で、彼はそんな感じだから、ためらわないんだよね。

昨日、スーパーのレジで並んでたの。うちはたくさんの品物を買うつもりで、後ろにはペットボトルを1本だけもった女性。で、彼は「前に行きますか」とわざわざ声をかけるのよ。これ、しょっちゅうやる。

そうそう、お昼に行ったレストランでもそうだった。うちら2人が大きなテーブルで食事をしていたとき、団体さんが来てね。通りかかった店員さんに、「2人席に移動しましょうか」ってすぐに声をかけた。

電車ではおじいさんに席をゆずるし、階段でしんどそうにしているおばあさんがいたら荷物をもって腰を支えてあげるし、バスに車椅子が乗るときは板みたいなの出してあげるし、ベビーカーが乗ってきたら場所ゆずるし。

いやさ、そういうのスマートにできてすごいなって思うの。だってわたし、ためらっちゃうもん。他の人がするんじゃないか、断られるんじゃないか、余計なことなんじゃないかって。

でも彼は、そういうことを一切考えない。それはマナーや正義感、使命感なんて大それたことではなくて、「どうせもう会わないんだからどうでもいい」と思ってるから。どうでもいいから、何も気にせず声をかけられるわけ。それがすごいなって。

自分は急いでないからレジが少し遅くなったところでどうでもいいし、レストランだって5人席だろうが2人席だろうが味は変わんないからどうでもいいし、電車でちょっと立つくらいどうでもいいし、おばあさんや車椅子の人、ベビーカーを使っている人を手伝うこともなんてこともない。自分にとってどうでもいいことだけど、一言言えば、少し協力すればほかの人が喜ぶ。どうでもいいことを譲っても自分に損はない。だから、なんのためらいもなく親切にできる。

そういう、打算なく、ごくごく自然に他人と関われるのって、すごいかっこいいなぁと思うんだよ。

人間関係のトラブルでも、「あれ、その人とそんなに仲よかったっけ? そうじゃないならどうでもよくない? もう会わなきゃいいじゃん」で終わり。引きずらない。

仕事がうまくいかなくても、「まぁ結果は結果だから、次がんばればいいじゃん。落ち込んでも結果が変わるわけじゃないし」で終わり。すべてにおいて単純明快。

「俺は電車で立ってても困らないけど、あのおじいさんはしんどいだろ。じゃあ俺が立てばいいじゃん」ってだけ。同じ理論で、「そっちが苗字を変えるデメリットはあるけど俺はない。じゃあ俺が変えればいいじゃん」と、結婚のときはわたしの日本の苗字に変えてくれた。

そうやって、大事なものにだけ意識を向けて、それ以外のことはどうでもいいって割り切る考えが、すごく好き。でもどうでもいいからってないがしろにするんじゃなくて、ナチュラルに親切につながるところがさらにいいと思う。

と、昨日出かけてみて、あらためて思ったからあらためて書いてみた。うだうだ悩みがちなわたしには、彼の明快な理論はさっぱりしてて救われる。

じゃあ、またあしたね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?