入社3年目から見るスーパーマーケットの働き方

私が小売業界に足を踏み入れ、スーパーマーケットで正社員として働き始めて3年10ヶ月の月日が経った。

入社してから今日までの間、ベテランの社員たちに比べると経験こそ浅いがそれでも私にとっては濃密な時間で、若手としての目線でスーパーマーケットの働き方の現状や今後の課題などを考えるにはちょうど良いタイミングである。

1:スーパーマーケットの働き方の現状

スーパーマーケットの働き方の現状としてまず上げられるのはサービス残業(以下サビ残)の慢性化である。担当部署によってサビ残の量は変わってくるものの、中には開店時から閉店時まで働いている社員も存在する。

スーパーマーケットの仕事はそこまでしないと終わらないのかと問われると私の意見としてはNOである。私の企業では基本的に早番と遅番の二交代制を取り入れており、パートやアルバイトの数を少なすぎるわけではない。

これにはベテラン従業員に根付いてしまった古き働き方が問題なのだ。

40歳を超える先輩社員館の話を聞くと、昔は朝から晩まで働いて、その分売り上げも伸び、給与も膨らんで行ったそうだ。また体育会的思考が強く、先輩社員より早く来て、先輩社員より遅く帰るという暗黙のルールも存在したそうだ。

しかし現在の小売業界は違う。競合店の増加、増税、不況など様々な要因で売り上げも簡単には伸ばすことはできないし、給与の増加も年々少なくなる一方である。その結果、不透明なやりがいと日本人特有の変化を拒む姿勢によって古き働き方と謎の暗黙のルールが社員を縛っているのだ。

ある時、上司たちとの雑談で休みの日に何をしているかの話になったことがある。驚いたことに勤続年数の長いベテラン社員ほど休みの日はやることがなく困っていると述べていたのだ。うちは基本不定休で単身赴任でなくても土日でもない限り家族と日中を過ごすことは少ない。そのため暇を持て余しているのかとも考えたが、深く話を聞いてみると昔はずっと働いていて休みの日も仕事をしていたので、休日出勤などに厳しくなった昨今では逆に休みの日に何をした方がいいのかわからないそうだ。休みの日にはスケジュールを立てて無駄なく効率的にオタク活動している私にとっては考えもしないことだった。


2:これからの働き方

さて、ではこれからスーパーマーケットでどういう働き方をしたらいいのか

現状、多くの社員がどうせ早くは帰れないからとサビ残の時間込みで仕事のスケジューリングを行っている。これを就業時間内に終わらせるようにすること、つまりメリハリをつけることで個々人の仕事の効率化を図ることが可能となると考える。時間内で仕事を終わらせて帰宅することで心身の回復にも時間を使うことができ、パフォーマンスの向上にも繋がる。人間は無限に働けるわけではないし、疲れれば疲れるほどパフォーマンスは低下していく。長時間勤務で60%しか常時出せなくなるよりも、規定内の時間で働き、十分に回復することで100%に近いパフォーマンスが常にできるようが作業効率も高くなっていくだろう。特に先輩社員が率先してこれを行い早く帰るようにすることで若手社員も気兼ねなく帰宅することができるし、帰れる時間が明確化することであと少しで仕事も終わるから頑張ろうというやる気の向上にもつながると私は考える。

またこれを可能にするのは他社員との情報共有、連携が重要になってくる。

この約3年間現場を見てきたが、スーパーマーケットの現場での若手育成の環境はお世辞にも整ってないと考える。簡単にいうと主な仕事はベテラン社員が朝から晩まで行い、若手は簡単な仕事や雑務が中心で長時間働いているのだ。これには自分でやった方が早いから、売り場を管理しやすいからという意見があるのだが、それでは部下は育たないし、実際部下が他店に異動しチーフになった際には、経験したことのない業務が多く苦労したという声も少なくない。だからこそ将来的にも、働き方を変えていく意味でもベテラン若手関係なくしっかりとした連携が必要なのだ。そうすることで部下の育成にも繋がり、いずれは作業にも余裕がでてくると私は考える。

これからスーパーマーケット業界はさらに変化していくだろう。今でこそ私は仕事を効率化しメリハリをつけることを提唱しているが、数年後にはきっと違う働き方の意見を持っているはずだ。

それでも私が本文で私の考える働き方を提唱したのは、変わっていく状況に取り残されず、変化を受け入れ、自分たちも変化をしていかなければこれからのスーパーマーケット業界で生き残っていけないと考えるからである。

文章を書くということは慣れてなく、拙い文章で私の意見が伝わったかはわからないが、これを読んで今一度自分の働き方は昔に囚われていないか考えていただきたい。

働き方の変化は一人だけではただの変化だが、全員が変化すればそれは改革である。変化を恐れず行動していこう。










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