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#02 デンマークで体験した最高の食体験!初めてのNew Nordic料理

先月、北欧旅行へ行ってきた。
デンマーク・スウェーデン・フィンランドの3カ国(ノルウェーは時間的に行けず、無念)。


みなさんは『Noma(ノーマ)』というレストランをご存知だろうか。
世界のベストレストラン50の第1位に何度も輝いた、ミシュラン星付きレストラン。
食通の方は誰もが知っているであろうこのレストランを
私は『ノーマ、世界を変える料理』というドキュメンタリー映画で知った。


それまであまり発達してこなかった北欧の食文化をガラッと変えた仕掛け人で『New Nordic Cuisine』という新しいジャンルの料理を提唱した。

”地元の自然に恩恵を受けた食材を使い、自然との調和を大切にする食体験が人の心も豊かにする。”そんな精神の元、「新北欧料理マニフェスト」に掲げられた10項目を遵守する料理がそれだ。


北欧に行くならぜひ行きたい!

とミーハー心に火がついたが、
予約は満席、しかもディナーはひとり5万円ほど。
すぐに鎮火した。

でもNomaが有名になってからもう10年近く経っているので、
New Nordic料理を扱うレストランは数多くある。
口コミを見ながら、アルコール込みでひとり1.5万円程度におさまる素敵レストランを発見!



私に感動を与えてくれたレストランはここ
『Høst』です。

https://cofoco.dk/en/restaurants/hoest/

大雨の中、やっと到着したレストランの扉を開けると
木のぬくもりとあたたかな照明
その上、北欧の人々の親しみいっぱいであったかな笑顔で迎えてもらえた。
もうすでにこの時から心をつかまれた。


北欧旅行で一番感じたのは、人のあたたかさ。
ちょっとした会話はもちろん、お店に入る時の挨拶でさえ、心地よい親しみとあたたかな雰囲気を感じるのだ。

たぶんしっかりアイコンタクトをとっているのと
誰かを白い目でみたり、品定めするような雰囲気が一切ないからだろうか。

このレストランの雰囲気は、旅行中に感じた温かさをぎゅっと凝縮したような雰囲気だった。
素敵なお宅にお邪魔したような感覚。


私たちは5皿のコースにワインペアリングセットをオーダーした。

季節によってメニューが替わり、基本的に3皿か5皿のコースが展開されている。

※ちなみに私の食レポには、あまり期待しないでほしい。
私は仕事上、たくさんの料理や創り手に触れる機会が多いが、その道のプロではないからだ。noteは表現する場所!変でも何でもとにかく発信!!

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ふわふわバターと優しい塩味がたまらない・・・
この店内の雰囲気の中、藁の上にのったパンが運ばれてくるだけで、にやっとする。

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この盛り付け!!!アペタイザーのセンスにもう惚れ惚れ。
このあと続く料理にも期待感がぐっと増す。
このコロッケ(と呼ぶとなんかおしゃれではないが・・・)をアボカドソースにディップしていただく。
旨味たっぷりのマッシュルームスープは、香り高くてほーーーっと一息つける。

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一皿目は、スモークした帆立と梨、kohlrabiというお野菜
梨の甘味が食欲をぐんぐん駆り立てる。

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二皿目は、ランプフィッシュの卵とチャイブ、西洋ワサビのクリーム。
上にはパン粉とカリカリ鶏皮。
ん~~~美味。

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これが三品目かと思ったら・・・何だか違った模様。
パクチーなどの野菜をパンケーキで包んだもの。

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ロブスターのスープ
セロリとロブスターの香りがとっても良かった◎

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コダラ、マッシュルームに、マスタードソース
ケールのちょっとした苦味もいいアクセントになっていて、重すぎないのでペロリと食べられた。

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フローズンヨーグルトに、洋酒に着けた木の実を添えて

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プチフール
ぜんぶ食感が異なっていて楽しい。
でも個人的な嗜好で、マジパン入っているチョコが苦手(一番左)

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あれ?まだ出てくるの?と最後の一皿。
これも個人的な嗜好で、食用花とジェラートの組み合わせはちょっと苦手。
でもジェラートはとっても美味しい。


感無量。
とにかく感無量だったのだ。


表現方法にやや難ありだが、
『う、美しい・・・・どんな味がするのか想像がつかない』からの
『こんな美味しい組み合わせある!??初めての味やーーーーーー!』
が永遠と繰り返される感じ。

たぶんこれ以上、品数出てきたら感動しきれなくて、一旦『無』になりそう。

ポイントはこんな感じ。
★美しさ
★どんな味がするのか想像がつかない
★様々な味の組み合わせに奥ゆかしさを感じる

★美しさ

何が美しいと思うかは人それぞれだが、
今回私が感動したのは、いい感じに力の抜けた美しさだ。
盛り付けめっちゃ大変だったろうな~というキッチリした美しさではなく
すーっとなじむ自然な感じが、あたたかな気持ちを駆り立てた。


★どんな味がするのか想像がつかない

ひとつひとつ食材を説明してくれるので、何が入っているかは分かる。
しかも初めましての食材が多いわけではない。
ひとつひとつの食材をそれぞれちょっとずつ手を加えて、
一皿に創り手の工夫がたくさん詰まっているように見えるからか、
口に運ぶまでドキドキ、ときめく。


ここで重要なのは、
『どんな味がするのか想像がつかない』感覚が圧倒的ポジティブに働いていることだ。
人は、下手物のようなものはもちろん口にしたくないし、馴染みのないものを口にすることは特に警戒しがちになる。
美しさを追い求めすぎて、味が後回しになっていそうなものも警戒する。
だから安心感を生む意味でも、先述の自然な美しさに心惹かれたのかもしれない。


★様々な味の組み合わせに奥ゆかしさを感じる

『マリアージュ』という言葉がぴったりだと思った。

同じ料理であれば大方味の方向性は同じだし、
食材を見たらなんとなく味の想像がつく。
でも今回は違った。

一皿に様々な食感と素材の味が重なり合っているから、
ひとつひとつの食材も、他との組み合わせも味わえるからか
奥深い感じがした。

各テーブルで穏やかな会話がされる心地よい環境音と気の置けない友人との楽しい時間。居心地の良い雰囲気で心がとってもリラックスできて、料理の味わいに集中できたから、一層感動したのかもしれない。
口の中にじゅわ~~~と染みわたる感覚がとても贅沢だった。


【AMAMEMO】

◎『食体験』には構成要素が無限にあって、ひとつひとつの質とつながりが感動を生む
◎創り手の想いや工夫って、やっぱり相手にもしっかり伝わるし、それが価値になるよね
◎このレストランでの体験はずっと忘れたくない。こんな空間を自分の人生にも創りたいし、誰かにも提供したい。
◎とにかく幸せだった。

帰国後、夫と話していて気付いた。
Nomaの姉妹店、日本にあるよ。笑


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