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ロシア・カザン留学記5:アラブガ経済特区編

エラブガにはロシアから経済特区に指定されている経済特区「アラブガ」がある。
ロシアには17の経済特区があり、アラブガはそのうちの1つである。

今回はそのアラブガを訪問したときのことを記録しておく。

アラブガの概要

特区内にはたくさんの工場があった。
農耕具、電気器具、ガス、グラスファイバー、照明器具、カーボンファイバーに日用品などその種類も多岐に渡るし、ドイツやフランス、トルコなど外資系の企業も多い。

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全部で33の工場がある。

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面積は2,000ヘクタールだそうだ。
ロシアのほかの地域からの輸送が簡単とのことで、投資を受けているようだ。

STEM教育を実践するインターナショナルスクールへ

アラブガ内のインターナショナルスクールを見学させてもらった。

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ここではSTEM教育に力を入れており、その教育に僕はとても驚いた。

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子どもたちは実際に手を動かしながらLEGOプログラミングをしたり、電子工作をしたり、Pythonを使ってプログラミングをしていたり、CADデータを作成して3Dプリントをしていたり、最先端の教育を受けていた。

とても簡単そうに最先端テクノロジーを使いこなすのは10歳前後の子どもたちだった。

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彼らは週に3日をここで過ごし、3日をもう1つのインターナショナルスクールの校舎で過ごしているらしい。

インターナショナルスクールへ

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それから僕たちはアラブガにあるインターナショナルスクールへお邪魔した。
ここでもやはり特殊な教育が行われていて、とても面白かった。

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例えば体育をするにしても、元素のチームに別れたり、リーダーシップを身につけるような授業が行われていたりした。

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または、図書館にもPythonやコーディングの本、設計の本が充実していた。

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この棚にあるものはすべて生徒さんたちが作ったものだ。
Arduinoを使った電子工作をしていたり、3Dプリンタで整形をしていたり、驚かされるばかりである。

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ここは型にとらわれない発送をするためにm遊ぶように発想する「デザイン思考スタジオ」である。

日本の学校では絶対に見ることができない光景が広がっていた。

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廊下に展示してあったのは、実際にデザイン思考で、問題を解決した研究内容だった。

感想

ここでのSTEM教育のレベルの高さはとても驚いてしまった。
日本では絶対にないような環境で育つ子どもたちをみて「自分にもこんな環境があったなら」と羨ましくも思った。
思えば、僕が小学生のころは付き合う大人は親戚か小学校の先生がほとんどで、ここの子どもたちのように実際に働いているエンジニアから教わるといったことはなかったなと思う。
子供の頃から先生だけでなく、いろいろな人の価値観にふれることができるのはとても良いと思った。

1つ疑問に思ったのは、彼らは人文系の科目はどうしているのだろうかということである。
最近は「異分野融合」と言われるように、学際的な学問の大切さが日本では言われている。
僕の専攻するヒューマンコンピュータインタラクションも心理学やデザイン、そして情報工学が混ざった分野だ。

自然科学以外の知識を彼らはどうやって身につけているのだろうか、とは疑問に思った。

それにしても本当に驚かされたアラブガのツアーだった。



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