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なんで男と女に分けられるの? 性的なことに過敏になった、苦難の小学生高学年。

高学年になってから、だんだん女の子との違いを感じ、違和感を感じるようになりました。

小学4年生

小3の担任がそのまま持ち上がり、小4の担任も同じでした。
担任は、百人一首に詳しい先生だったので、クラブは、担任のすすめで、かるたクラブに入りました。顧問は担任でした。


かるたクラブのメンバーは、男の子は私一人でした。また、先輩たちも怖かったため、いつも萎縮していました。でも、それなりに頑張っていて、かるた100枚は覚えられませんでしたが、60枚くらいは覚えることができました。自宅では、大きな声でかるたをよみ、頑張って覚えていました。

いじめられることは続いていて、学校に行くのはとてもいやなことでした。いじめの内容はいつも決まっていて、男らしくなく、女の子っぽいことをからかわれることでした。

担任から、腕を左右に動かしながら、女の子のような走り方をしているということで、走るときの腕の動かし方を指導されたことがありました。意図的に腕を左右に動かしていたわけではなかったのですが、このときから、私の走り方について、周囲からからかわれることが多くなりました。

交友関係は、あまり友達もいなくて、自宅でパソコンで遊ぶことがメインでした。

小学5年生

今までのいじめの中心であったメンバーが卒業し、クラス替えで、自分をよくいじめてきた子たちとも別れたため、比較的おだやかな1年間でした。

私が女の子っぽい仕草をすることを指摘されることは、以前ほどではなかったのですが、ありました。

母が保護者面談で、

「授業中、指名されて立ち上がるとき、女の子のような動きで立ち上がるので、気になる。」
「周囲の子たちもそのことを言っているので、直した方がよい。」

と言われたという出来事があり、母から指摘を受けたときは、ショックがありました。

小5になってから、男女という性別について考えることが多くなりました。

「なぜ、生き物は、男と女に別れているのか」
「どうして性別というものがあるのか」
「どうして自分の性別は男なのか」

自分にとって、とても難しい問題でした。ただ、人に質問するようなものではないと感じたため、一人でこの問題をずっと考えていました。ただ、答えを出すことは、できませんでした。

小学6年生

小6になり、担任が変わりましたが、自分にとっては好きになれない担任でした。

小5の時は少なくなっていたいじめが、また元に戻りました。いじめてくるのは、いままでは男子が中心でしたが、女子もいじめてくるようになりました。

この頃になると、いろんな場面で、男子は男子、女子は女子と、男女別に分かれて行動することが多くなりました。じゃあ私はどっちの集団に入るのか。どっちの集団にも入ることができず、クラスではだんだん孤立していきました。

学校のトイレに、とても苦労した

小6のとき、一番苦労したのは、トイレの問題です。小6になってから、男子トイレに入ることに抵抗感を持つようになりました。でも、女子トイレに入ることはできないので、遠くにある、ひとけのない校舎のトイレまで行っていました。

男子トイレの個室に入ればよかったのかもしれませんが、男子トイレの個室に入ることは、からかいの対象となってしまうため、遠くのトイレから戻ってくるのに時間がかかり、授業に遅れてしまうことも何度かありました。

修学旅行のお風呂に苦労した

修学旅行のお風呂にも苦労しました。事前に「恥ずかしいから、みんなと一緒にお風呂にはいれない。どうしたらよいか。」と、隣のクラスの担任に相談しました。
最終的には、「我慢するしかないね。」ということになりました。
修学旅行では、部屋にあるお風呂ではなく、全員で大浴場に入ることが決まりになっていました。

修学旅行当日は、私は何かと理由をつけて、一人時間差でお風呂に入ったのでした。

全校集会での、いやな出来事

ある日の全校集会で、校長先生が、こんなことを言ったのです。

「男子は正座で、両手は(じゃんけんの)グーの形で、太ももの上に置いて座り、女子は正座で、両手はパーの形で、両足の真ん中に重ねて座りなさい。」

私は最初、女子に指示された姿勢をとろうとしましたが、男子だからとおもい、男子の姿勢をとろうとしました。でも、どっちにすればよいのか迷ってしまい、最終的には、その中間の姿勢をとりました。
まわりから、いろいろ言われていやでしたが、男子の姿勢も、女子の姿勢も、どちらの姿勢もとることはできませんでした。

女らしい歩き方を注意される

テレビで、ある女性芸能人の女性としての魅力は、どこから感じられるのか、というテーマの番組を見ていました。歩き方とか指のからませ方とかについて説明をしていました。
この番組を見た私は、学校でその歩き方をまねしてみたり、手の絡ませ方を自宅で練習したりしていました。
それを見ていた母から、ひどく注意されてしまいました。

自分はどうして男の子なのか

思春期ということもあるとおもうのですが、漠然と、どうして自分は男の子なのか、考えることが増えてきました。
できれば女の子になって、毎日過ごしていきたい、そんなことを、少しずつ考えるようになりました。

中学生になる不安

私が通うことになる中学校は、超田舎という土地柄か、男子は全員丸刈りが校則でした。そのことがとてもいやで仕方がありませんでした。最後の最後、中学の入学式直前まで、丸刈りにはしませんでした。

「どうして男子だけ丸刈りにしなければいけないのか。」
「どうして女子は長髪が許されるのか。」

心の中で不満が爆発しそうでした。

小6の春休みは、中学生になったら、いじめがどうなっていくのか、とても心配していたことを覚えています。

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