ダメリーマンポエム②「独演武」

洪水した流れを背で受け止め踏みとどまる

遥か下流で何も知らず浮かれる人里を見据え

不仕合わせとは思わない

川辺に咲く水仙の薫りが励ます間は

しかし今やその花も鴉に襲われ、身動きの取れない僕の眼前で摘まれていった

独り残る僕は立ち尽くす

溢れた涙に牽かれ、崩れ落ち流される

洪水とは、僕自身だったのだ

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