壁と白い煙の向こう側。

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山陰・隠岐は突然天気が変わる。ちょっと前に雪がようやく降ったと思ったら、10度を超えて、今朝は突風も吹く寒い1日だった。そんな中出勤すると、ホテルでは現場の最前線に立っていただいているパートナーの皆さんが、朝からいよいよ解体を本格化して頂いていた。白い息を吐きながら、白い雪がちらつく中で、緑水園から白い煙があがりはじめていた。

昼間、様子をのぞきにいくと、10年以上壁として見ていたものがなくなって、その先に島前カルデラが現れていた。僕が見てきた10年間、そして、ホテルの20年以上、この壁を見続けてきた経営陣が「壁がなくなってたよ・・・。壁があった景色に海が見えた・・・。」とポツリ。

約半世紀にわたってこのホテルを支え続けてくれた壁が一つの役割を終えてくれた向こうには、新しい景色が見えた。なんだか今の自分にとっては、とっても大切なシーンだったように思う。

新しい景色である島前カルデラを見る度に、僕は今日の白い煙を忘れずにいたい。

写真:太田章彦

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