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倒れたリュウゼツランその後~まるどマーケットリポート

海士町の今の様子がよ~く分かる「町の話題あっやこっや」、今回は島民のみなさん注目の隠岐國学習センター前のリュウゼツランが倒れるという、ショッキングな話題からスタートです。まずは番組からご覧ください。↓↓

ドキュメンタリー「リュウゼツランが倒れた日」

6月11日未明。まさかの出来事が起きました。この2週にわたって報告してきたリュウゼツランが倒れ、先っぽが折れてしまったのです!

リュウゼツランをずっと見守ってきた、元隠岐國学習センターセンター長の豊田庄吾さんが、その一部始終を時系列でご自身のSNSに公開されていますので引用させていただきます。

朝8:02。
一通のメッセージが届きました。
『リュウゼツランが倒れました。根本から折れてます』
ええええええええええ!!!!
ちょっと、待って!!!
50年~100年に一度(このリュウゼツランは60年に一度)、たった一度だけ花が咲き、花が咲くとともに枯れてその生涯を終えるというドラマティックな運命を持ったリュウゼツラン。
花茎が伸びだし、花が咲くまであと一か月。
ちょうど蕾がつきだして、開花もいよいよという、こんなタイミングで、まさかの知らせ。
花を咲かせることなく、死んでしまうのか??
そこから、関係者が集まり、対策を考える。
町長、副町長、役場の課長もいらっしゃる。
平田さんが、亡くなったお母さんを重ねられていたこともあり、その思いを酌(く)み取って、町長副町長も、簡単に廃棄ではなく、追悼のお葬式か、役場に移して再生を試みようという話になりました。
(この時、9:00前後)
男手何人かで持ち上げようとしてもなかなか持ち上がらない。
(のちに、清掃センターで量ったら650kgあったそうです)
重機も入って、なんとかトラックに載せ、午後、役場へ持って行かれ、移植に挑戦されます。
教育委員会や役場職員で、なんとか移し替えられ、竹で倒れないように添え木されました。
そして、翌日土曜日の午後。休日にもかかわらず、関係者でリュウゼツランの延命祈願祭が執り行われるという・・・
祝詞(のりと)もあげていただき、関係者でリュウゼツランの復活&延命祈願を行いました。
前日の第一報を聞いたときには、死んでしまうのか、とも思っていましたが、この延命祈願祭のあとのリュウゼツランを見ると、たくましく、生命力あふれ、何とかして花を咲かせるぞ、という強い意志を感じました。
リュウゼツランが倒れたという事実に対して、意味づけをするのは人間です。
僕らは、この出来事を、どう捉え、どう意味づけするのでしょうか?
この動きの速さと、お葬式をしようというアイデア(のちに延命祈願祭をしようとなりましたが)。あらためて、海士町のすごさと海士町らしさ、(個人的に)ありがたさを感じました。
こんな対応が出来る島に住めていることがうれしいです。
町長副町長をはじめ、宮野君、竹内さん、多くの関係者の皆さん、ありがとうございました。
リュウゼツランの開花を楽しみに待ちたいと思います。

リュウゼツランが役場敷地内に移植されたという話が町内に広まる前に、海士町短歌同好会会長の笹鹿さんが自身のSNSに公開された記事を見つけました。そこに掲載された短歌十首に感動した私は、ぜひ番組で使わせてくださいお願いし許可をいただきました。

番組では時間の都合で十首全部はご紹介しませんでしたが、その投稿全文をこちらに引用させていただきます。

あまchでも紹介されていた学習センターのリュウゼツランが、近頃は気になって気になってしょうがありませんでした。
そしたら昨日忽然と姿が…
折れちゃったのぉ😭愛しの竜舌蘭 追悼十首
●あな悲し花茎(かけい)折りたるリュウゼツラン心ざしのみ天を突きさす
●現世(うつしよ)で蕾倒れしリュウゼツラン十万億土で花を咲かさん
●天仰ぎ高き理想に向かいしもリュウゼツランの花茎地に伏す
●リュウゼツラン我が葉脈を残さんと伸びゆく途絶(とぜつ)誰(たれ)笑(わろ)ふべき
●もっと高く愚直に折れたリュウゼツラン柳に風は答えではなし
●永年(えいねん)の思い果たせず花茎折るリュウゼツランの嘆き果てなし
●蒼空(そうくう)に矢を射る如く屹立(きつりつ)すリュウゼツランは瞼(まぶた)に残る
●リュウゼツラン見果てぬ夢に終われども60年の誉れ留めむ
●リュウゼツラン音の響きにいくつもの悲劇を湛えしんと朽ちゆく
●折られどもリュウゼツランよ蘇れ起死回生の島にて生まる

自分的には、海士町のこれまでの取組みと重なり合い、追悼十首の最後の歌「折られどもリュウゼツランよ蘇れ起死回生の島にて生まる」に特に胸を打たれました。

ちなみに、海士町のこれまでの取組みをまとめた番組を、以前あまチャンネルで制作しています。よろしければこちらもご覧ください。

6月のまるどマーケットを取材撮影しました

まるどマーケットとは、毎月第1土曜日に海士町菱浦地区で開催しているローカルマーケット。住民有志が持ち寄ったさまざまな商品が買えるのも楽しいんですけど、お店の人やマーケットに集まったお客さんたちと交流できるのも楽しみの一つです。今回はコロナ対策も万全に開催されました。

飲食店や食品販売業を営む人が、このマーケットのために開発したオリジナル商品を販売するお店もあれば、一般の住民さんが自分の出身地の郷土料理や名産品を販売したり、趣味を生かした得意料理やスイーツの販売など、まるどマーケットならではのラインナップで、出品された商品についての話を聞くだけでも楽しいです。

🔻まるどマーケット主催者のひとり藤澤さんのブログ記事はこちら。

ということで、「町の話題あっやこっや」の番組ガイド、今回はここまで。

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