
❤︎2024❤︎愛をこめて
ほんとのことを言ったり、ほんとのふるまいをしたりすることにこだわった1年だったと思う。
個人的に、やさしい嘘なんていうのは存在しないと思っていて、やさしい嘘を使うことはその場をしのぐだけのもので、寄っていく皺を増やすためのもので、自分のことも相手のこともただしわくちゃにしてしまう。
一方で、純度100パーセントの言葉というのも存在しないと思っていて、言葉は外に発した瞬間、どれだけ意図していないとしても少なからず濁りを伴うことになる。ひとりごとですら、その可能性がある。
自分の耳で聞く自分の声と、他人の耳に到達する自分の声とで僅かな差があるように、自分の中にあった言葉(というか本当はそれはまだ言葉にすらなる前のイメージ)が他人のもとに到達したとき、その言葉がさっきのものと全く同じでいられることは無い。
そういう言葉の性質の狭間で、自分が発する言葉の数々が、いかに本当であり続けられるか、あるいはより強固な姿を保てるかに向き合って、これを考えて実行していくその流れ自体に楽しさと辟易と失望と発見をおぼえる毎日だったと思う。
例えばこれは、パフォーマンスなどにも当てはまる話だと思う。パフォーマンスは演技とも言い換えられるけれど、あくまでもそれは表現という意味のなかにある演技で、そこに本物を宿らせた時、パフォーマンスはほんとになることができる。
ステージでの行為も、人同士の関わり合いも、言ってしまえばすべてはパフォーマンスということになるのかもしれないけれど、だからこそ、ほんとにこだわり続けることだけが唯一、誠実なあり方なんじゃないかと思う。
今のわたしは、自分と関わってくれようとする1人1人と、向き合いたいと思っている。すべての人と直接に顔を合わせることが難しくても、そういう心は捨てずにいたいと思っている。
こんなことは、アイドルになる以前は絶対に思わなかったことで、だから自分で自分にずっとびっくりしている。
わたしは、アイドルのわたしを見てくれているみんなとだからこそ心から本気で関わり合いたいと思えるんだと確実に言える。なぜかというと、未だにコンビニやごはん屋さんの店員さんとするマニュアル的な会話にはいっちょ前に緊張してしまうから…。
わたしはアイドルをやりたいし今はとにかく、アイドルしかやれなくてアイドルしかやりたくないと思っている。
文字を書く人とかにもなれなくはないのかもしれないけれど、今おおきな軸として自分がやりたいのはアイドルで、だからどんな疑惑がうまれてもやめたくなくてやり通したくて、そういう状況に置かれていることすらが自分にとっては楽しくて、というかこれから楽しくなっていけるんだ、という材料にできて、そういう、希望に憂いのスパイスを込めた予感を持てている今が本当に、うれしい。
そんな感じの喜びがたくさんあった2024❤︎愛をこめて❤︎