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子育てパニック

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子どもを育てるのって大変。 良い母親ではなかった真愛が思い出とともに、夫や息子に育てられて人間になって育っていく話。 パニック満載。
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2022年10月の記事一覧

子育てパニック我慢と辛抱

子育てパニック我慢と辛抱

 三絃のお稽古に言って、お師匠さんから、
「我慢と辛抱の違い」を教えてもらった。
『我慢』は嫌なことをただただ、耐えること。『辛抱』は好きなことをするために、耐えること。
 簡単にその違いを言われたが、大きな違いである。
 話の発端は、真愛が
「お琴を教えていただいていた頃は、
 我慢してお稽古に通ったけど、
 今は、好きなことをしたいために通ってる
 ので、出来なくても楽しいです。」
の一言だっ

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子育てパニック 舞上がれ

子育てパニック 舞上がれ

 子どもの育て方には、色々あるが、先週から始まったNHKの朝の連続ドラマ「舞上がれ!」の中の高畑淳子さん演ずる「才津祥子さん」の「舞ちゃん」に対する接し方が素晴らしい。
 手本であると思う。
 お話といえど、「過干渉」「放任」の問題・母と娘の関係・病と気持ちの関係をたった一週間15×10回分で見事に表現していた。
 一週目は、「お母さんと舞ちゃん」がテーマであった。
 病弱な娘を心配する余り、自分

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子育てパニック 吃語

子育てパニック 吃語

 吃音症の人は100人に1人の割合で存在し、日本では約120万人、世界では約7000万人もいると言う。
 現在では、その人そのものを指す「どもり」という言葉は差別用語になったが、そんな状態の人を前に奇異なものを見るような顔を見ると差別は無くなっていないと思う。
 しかし、50年ほど前の新作落語の中で、三遊亭歌奴という噺家さんが「吃語の子の授業風景」を演じて結構な人気をとった。

 山のあなた
  

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子育てパニック  息子の誕生日

子育てパニック  息子の誕生日

 厚洋さんが元気だった頃は、まだ息子も遊び歩いている時期だったので、お誕生日関係なく
「お金がない。
 ちょっと貸してくれる?」
ってなけなしのお金を使って家に帰って来た。
 真愛のベッド近くに来て、ボソボソというから二、三枚渡して
「お父んには内緒ね。」
と言った。
 翌朝、
「昨夜、拓が来たの知ってる?」
「うん。来てたみたいね。」
なんてはぐらかすと、
「あいつさ、金もないのに外車乗って来て

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子育てパニック 待つ

子育てパニック 待つ

 待つことの大切さ。
 認めること。肯定すること。
 言葉が子どもを育てる。

「早く」しなければならないことなんてないのかもしれない。

 何時もの美容院。美樹ちゃんのところでの話で気づいた事だ。
 毎回、髪の手入れをしてもらっいながら、色々話すのだが、前回は真愛が迷子になって約束の時刻より遅くなった。
 焦れば焦るほど、カーナビに頼らなくなり、同じ場所をグルグル回ってしまった。
 今回はまあま

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