見出し画像

「AI画像」Hadrian DeliceXL | Ponyモデルを使ってみる

さて

 さて、見出しの通りXL Ponyモデルを使用してみる。2Dイラストの
ためのモデルであり、「微妙なところを突いたモデル」という印象だ。
2Dモデルも星の数ほどあり、用途も好みも様々だが、当方はずんだもんの
制作にはこのモデルをよく使用することもあり取り上げることとする。


ずんだもん at Hadrian Delice XL Pony model

 現行(2024年9月)ではver2.7v1となっており、
(※書いている途中でver3になっていた^^;なお、アマチュア用で
商用利用等の一切は禁止されているので注意したい)

商用はめぇだよぉ?

 作者のページをみるに
従来のscore_7などの品質系prompt(呪文)は”無くてもよい”と
書かれていた。通常Ponyは下記の品質呪文を唱える

 #prompt 
score_9,score_8_up,score_7_up

あるいはこういうのも見かける

 #prompt 
(score_9, score_8_superior, score_7_superior, score_6_superior, score_5_superior, score_4_superior)

※なお、Negative系はいつも通りにやってくれとのこと。

 ここで今更の今更になるが、Ponyモデルの呪文について少々。
このPonyはもともと動物系を得意としているらしく、ネガティブ呪文に
特定の品質指定を行う必要があり、それを怠ると毛などの動物のパーツが
生成されたりする。具体的には
source_pony,source_furry,source_cartoon,western comics
などだが、だいたいCivitAI(モデルの掲載場所)のサイトに
指定があるのでそれに乗っ取ればいいだろう。今回は作者の呪文をそのまま
拝借する

#Negative Prompt
(simple background, white background),, score_4,score_3,score_2,score_1,source_pony,source_furry,source_cartoon,western comics \(style\),signature, watermark, logo,web address, missing toes,4toes,bad foot,bad hand,extra fingers,extra anus,extra pussy,extra legs,extra foot,censored, mosaic censoring, bar censor, braces,long torso,border,black border, white border

 上記がネガティブ呪文だが、創作の際には色々とカスタマイズが
必要、あるいは有効となってくることが考えられる。特にEmbedding等の
チューニングを行うことでさらに細かい調整ができるかもしれない。


まずは正式なpromptで画像生成する


 前置き(?)が長くなってしまったが、まずは生成してみなければ
始まらないので、作者の生成呪文をそのまま拝借してみる。

 #prompt (score_9,score_8_up,score_7_up),, ,, highres,4k,8k,ultra high detailed (cyberpunk city),(from above:1.3),cowboy shot,close-up,foreshortening,close-up on foot,foot view,neon lights,english text,colored shadow,game screenshot,button prompt, speech bubble, 1girl,green-black hair, one side up,yellow eyes,one eye closed,scar_across_eye,dot eyebrows,asymmetrical eyebrows,floral tattoo,petite, dark blue kimono,(floral print japanese clothes),((black stirrup footwear)),red scarf,open kimono,single bare shoulder,downblouse,soles, on leg up over head,standing split,spread toes,expressionless,shaded face,[[holding katana]],exhausted, frownEuler aCFG

 なお、同氏のXL LoraであるStanding and show foot | Pony
そのまま採用した。

●出力結果

i2i(impaint?)にて修正

 上記のようになったが、目元にバグがあったので修正する。
今回はSeaARTという画像生成AIサービスを利用した。ここでは
Varietyi2i(image 2 image)を起動して修正できる。これは
一部分を選択して再生成する機能である。
Stable Diffusionのimpaintと同じ機能かと思う。次にLoraを外して
(目の修正にLoraが関係なかったので)部分的に
closed eyesなどの呪文を唱えて完成とした。

着物を着た裸足の少女

 気づいたのだが、このモデルはデフォルトでは鼻や口がほとんど
無い状態だ。これはLoraなどを追加するか、呪文を工夫するなど
考えたい。

右がHadrianモデル 
同じ設定でもアウトラインが強めに出る

 また同じ設定でもアニメ調のアウトライン強めな画像を出力する


ずんだもんを生成する^^;


 一方ずんだもんでは

●呪文

 #prompt Zundamo,Voice Box,Girl with green hair, Brush Sticker, Animal ears, Long Hair, Low Ponytail, Hair Ears,White shirt, Short sleeve, suspender Shorts,Shorts, Puff sleeves,
#後続にはポーズ・背景などが続く
#DPM++2M Karras CFG7

#Negative Prompt
worst quality, low quality,  bad anatomy, bad hands, bad body, missing fingers, extra digit, fewer digits

●Lora
zundamon (voicevox)
未来科技-SDXL|Future Style-SDXL
Aesthetic Anime LoRA

ずんだもん at Hadrian DeliceXL | Ponyモデル

 ・・さんざん書いておきながら特に品質指定はしなかった!!
どうもしっくりこなかったのが原因だが、この辺はやはり
試すしかない


本番


 さて、いよいよ本番(?)で、FLUXなどで作成した
リファレンス画像をi2iに取り込んで制作にかかってみる。

i2i用リファレンス画像の例
 #生成prompt  /Euler a 、CFG7
(score_9,score_8_up,score_7_up),, ,, highres,4k,8k,ultra high detailed,mature woman, mature face, hot face, glossy lips, (black hair, short hair, hime bangs), mature body, big breast, exotic underwear, exotic bra, basement, (slave mark, slave tattoo),detail1eye,high detail eyes, her back on floor,

●Lora
Nudify XL: Better Bodies
Artist style_bobtheneet
eye detail XL anime

i2iによる出力結果 at Hadrian model

 i2iにおいてはDenoiseの値が0.3くらいで元の
リファレンス画像そのままになる。0.7ぐらいになると
かなりクリエイティブというか、prompt側に寄ることになる
今回は0.76と高めの数値を入れた上、「目」のLoraを
追加したためか背景に「目」が大量生成された。

 この画像を修正するのは簡単でやはり同じく
i2iで背景部分だけ選択して再生成を行えばいい。
Denoiseを0.86、呪文も変更して完成とした。

i2iによる画像生成例

 ・・一応完成とは言ったが、もう少しインパクトがほしい気もするので
水気をもっと増やして、水関係のLoraを追加して作り直してみる

水気を追加してアクセントをつけた

 なるべくPhotoshopや無課金ならGIMPなどだが、それらのソフトは
面倒なので使いたくない。生成してそのまま完成できるような
インパクトの強い必殺の呪文が望まれるが、これはまた機会があれば
取り上げたい。


空中の画像をリファレンス

作例を続けてみる。空中椅子をイメージしたリファレンス画像から
i2iで生成してみる

リファレンス画像(空中椅子)
出力結果

 空中に座るはずだったが、否定されてしまった^^;
これはこれで味は一応ある^^;;

空中椅子 at Hadrian model

 元画像寄りに合わせて再生成した。これはこれでバグやノイズが出るため
先ほどと同じ操作で修正した。また、Denoise値を
下げたためにあまりHadrianらしさのない顔つきになったと思う。
キャラクターだけ別に生成して後でペイントソフトで合成というのも
あるかもしれないが、面倒か。


金色のアイテム画像をリファレンス

リファレンス画像

 i2iで出力

フレーム内の少女

サイケデリック調の画像をリファレンス

リファレンス画像
i2i生成画像

 ここまでくるとi2iにおいては生成が一種のデフォルメ、特殊効果
のように働く


Flux画像をリファレンスする

◆月夜の海岸を歩く女

海岸をあるく女 at FLUX
i2i出力画像

ここからは簡単な作例を載せてみる

インクまみれ
お姉さんにまかせておk
ちょうちょうちょ
キャラクターシート
エフェクト系
どこかの人(ベーシックなprompt

まとめ

 Hadrian DeliceXL | Ponyモデルを実際に使ってみた。
アウトライン有の特徴的なイラストが作成可能となった。
ここにあるのは単純な作例なので、実際には複数のキャラクターや
アイテムが乱立する画像がほとんどのはずで、難しい
調整が求められる場面が多分に出てくるだろうし、
大量に生成するための生成時間に加え、そのゴミ溜めの中から
ベストを探す作業や膨大な数のファイル管理も大変だと思う。

 使ってみるとこのモデルの独特な‥なんというか
独特な使用感が感じ取れるかと思うが、それを生かす
やり方を見つけていけばよいだろう。しかし、いかんせん
最近の兆候としてやはりFLUX系に移行しつつあるか。。

 とにかく、かつては絵を描くのがとても大変で
こんな絵を描くことはできなかったわけであるから
技術の進歩に感嘆するとともに
エンジニア、そしてHadrian氏をはじめとする
クリエーター達に感謝したい。


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