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恩を通り過ごしたくないオードリー若林さんと受けた施しの可視化


「春日は恩をすぐに通り過ぎる。すぐにお尻から出しちゃう」

オールナイトニッポンで、"むつみ荘"の大家さんとの思い出を本にしたためないのか、を話題としたトーク中で、若林さんが冗談の中に本音を込めたであろう一幕だ。


若林さんは、恩を通り過ごしたくない人だ

元々若林さんも人と距離感を保ってきた人であり、義理を果たすといったことを積極的に行動してきた人ではないと思う。

ただ、お父さんの死去などを通じて人生の意味を見つめていった中で、人との絆の大切さを理解し、恩を返すことも意識しているのではないかと、勝手に捉えている。

それはエッセイの中での「合う人に会う」「血の通った関係」といった表現にも表れていると思うし、最近のTAIGAさんの取り上げ方などからも伺える。

※「合う人に会う」はこちらをどうぞご覧ください『なぜ若林さんに惹かれるのか』(いやこれ、毎度ですみません)


恩を忘れない芸人と言えば有吉さん

有吉さんは、天下人となった今でも仕事がなかった期間にお世話になった人への恩や、使ってくれた番組等への義理を欠かしていない姿を目にする。

仕事がない時代に深夜のレギュラーを任せてもらっていた中国放送(RCC)への恩を忘れずに、単発の番組『有吉カンパニー』への出演も快諾した話は有名だが、ロンドンハーツやアメトークでさえ、今の有吉さんからすれば特段出る必要はないはずであるし、有吉さんが収まるには小さい席だと感じる事が多々ある。

それでも出演を続ける背景には自分が売れるきっかけになった番組への恩を感じ忘れずにいるのではないかと、これまた勝手に思っている。


さて、自分はというと

圧倒的にお世話になった人への恩を返すといったことを怠りがちな人間であり、まさに若林さんが春日さんを評した「すぐに通り過ぎる」人間だ。(LINEやメールでの挨拶は怠りがちだけど、すれ違う時の挨拶は死守するタイプ)

ただ、それらが一般的に言われるところの、人生において如何に重要な意味を持つのか、彩りを得られ幸福感に繋がるのかは理解しているつもりではある。


このコロナ禍の緊急事態宣言の中、販売先のレストランが閉まり苦心していた酒蔵の友人の商品を、お世話になっている人に贈った。

どの人に贈ろうか、と準備しながら思い出を巡らせて懐かしい思いに浸ったり、贈った相手からは感謝の意を頂き、久しぶりに会いたいね、といった話にも及んだりと、やって良かったと強く感じた。

酒蔵の友人にも喜ばれたし、これだけ高い幸福感を得られる経験はそうそうないのではと感じた。(お礼の品を返してくれる人も多く、手間を掛けてしまい申し訳ない部分もあったが)

恩を忘れずに返していく、感謝を形として伝えることは、人との絆の確認という意味でも幸福感を高める。感謝を口に出す、文字に起こす、モノとして贈る、何でも良いのだろうが、なかなか人と会えずにいるこの状況だからこそ、意識的に行っていきたいと思う。


継続的に行うコツは何か

当たり前なのだが、人から受けた施しや気遣いは忘れないように可視化することが重要なのではないかと思う。

可視化というと大げさだが、メモして定期的に見直していくということだ。忘れがちな大切なことを継続する唯一の方法ではないだろうか。

これが義務化して虚礼となってはいけないので塩梅が難しいのだが、自分が絆を深めたいと思っている人から始めればよいはずだ。


若林さんはどう思うか

「いや俺も忘れがちなのよ、こういうのは思ったときにやらないとダメなのよね。まぁ春日みたいに感情がない人間じゃないから、まだましなんだけどさ」
「私だって感情がないわけじゃないのよ。まぁ、これからはクミさんがサポートしてくれるから安心なのよ」
「クミも感情ないだろ」
「おい!クミさんをロボットみたいに言うなよ!」

ラジオでのちょっとした話題にはなりそうだ。

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