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共創のプラットフォーム       (江渡浩一郎さん)

武蔵野美術大学 大学院 造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第5回 江渡浩一郎さん(2020年6月15日)

今回のクリエイティブリーダシップ特論は日本のメディアアーティスト、情報理工学者の江渡浩一郎さんによる講義を拝聴させて頂きました。


江渡浩一郎さん  日本のメディアアーティスト。東京大学情報理工学博士号、国立研究開発法人産業技術総合研究所人間拡張研究センター共創場デザイン研究チーム、ニコニコ学会β実行委員会委員長、慶應義塾大学SFC 特別招聘教授、Tsukuba Mini Maker Faire 2020 プログラム委員長、独立行政法法人産業技術総合研究所情報処理研究部門特別研究員、独立行政法人産業技術総合研究所情報技術研究部門研究員、国立研究開発法人産業技術総合研究所知能システム研究部門主任研究員などを務められた。

出典: フリー百科事典 ウィキペディア

ニコニコ学会βとは?21名の研究者や実務家によって「ニコニコ研究会」が設立され、2011年、第1回ニコニコ学会βシンポジウムが開催。「ニコニコ」の名称はニワンゴの許可を得て使用される。また、βが付いているのは学会未満の存在であること、ユーザーの参加によって成り立つ学会であることを意味する。運営期間は5年に設定され、第9回ニコニコ学会βシンポジウムにて「散開」宣言がなされた。 2016年、ニコニコ学会β実行委員会を解散し、コミュニティと交流の機能を保持することを目的としたニコニコ学会β交流協会の発足が発表された。出典: フリー百科事典 ウィキペディア
ニコニコ学会β:http://niconicogakkai.jp/info/about 

ニコニコ学会βを実現した共通善とは

共創プラットフォームの研究を重ねて来られた江渡さん。数々のメディアアートを世に残されてこれらましたが、中でも記憶に残った内容が、「ニコニコ学会β」の話です。このイベントを現実に動かしていく上で重要だった考え、それが「共通善」という考え方です。

ボランティアで運営されているニコニコ学会βにとって、この共通善の考え方が、重要だったとの講義が特に印象に残りました。

ニコニコ学会βの共通善とは何なのか?それは、すべての日本人が皆、科学者ですという理念です。協業は利益を分け合うことであり、一方で共創に置いては利益は目的とならない。共創は共通善をシェアし、多様な価値観や才能を結集し共通のビジョンを実現していくことに意味があると、江渡さんは語ります。

共通善と言えば、古くはギリシャ哲学にさかのぼり、昨今ではハーバード大学教授マイケル・サンデルのレクチャーを思い出す概念ですが、共通善とは国籍、時代に関わらず、人類にとって永遠の価値、時を超えて共感しえるバリューであると改めて感じました。

江渡さんのお話から、改めて自分のなすべき事、目標を再確認できる貴重な機会となりました。このような場を提供下さり感謝申し上げます。