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なぜ高校野球だけは開催するのか?

日本高校野球連盟(高野連)と毎日新聞社は4日、19日に開幕する第92回選抜高校野球大会の開催について記者会見を行いました。

今年は高校野球の選抜大会は新型コロナウイルスの影響で、11日に高野連の臨時理事会で再協議を行うものの、無観客試合での実施に向けて準備を進めることになったとのことです。

例年であれば、春休み期間は野球に限らず様々な競技で高校の選抜大会が開催されるのですがラグビー、ハンドボールなどの野球以外の全競技が既に大会の休止を決めています。

これは、当然のことながら政府がイベント自粛、臨時休校を要請しているからで様々な選抜大会に限らず2週間以内に開催される全国的なスポーツや文化イベントも中止、延期、規模縮小の対応をしているのです。

そんな中で無観客での開催は大会主催者にとって苦渋の判断に違いはありませんが、経費は相応にかかる一方で、入場料収入はゼロとなるのになぜ高校野球の選抜大会だけは開催をしようとしているのでしょうか?

当然、そのことに関してはネット界隈も賛否両論で賑わっているようです。

そもそも高校野球とは何なのでしょうか?

高校野球といえば春の選抜高校野球が終わると間もなく全国高等学校野球選手権大会の地方予選が
開催され、8月には甲子園で全国高等学校野球選手権大会が開催されます。

高校球児たちは、この大舞台に立つことを目標に青春という日々を捧げているのです。

だからこそ誰もが高校球児たちの爽やかなプレイに心打たれ日本の春と夏の風物詩としても定着し、
日本中を熱狂させているのです。

しかし、乱暴な言い方をしてしまえば高校野球も単なる部活動のひとつにすぎない競技ともいえます。

また、それをメディアが特別扱いしているのも事実です。

そこには、公益法人である高野連と公共放送であるNHKに朝日新聞と毎日新聞という民間企業が肩入れして膨大な放送時間を割り当ているという現実があります。

そこで調べてみると高野連の5名の最高顧問には、朝日新聞社代表取締役社長と元監査役、毎日新聞グループホールディングス代表取締役の3名が名を連ねています。

また歴代の最高顧問にも、朝日新聞社の現役社長と、毎日新聞社の現役社長が、必ず指名されているようですし、副会長3人の中にも、朝日と毎日の関係者がいるのです。

つまり高野連とは公益法人というのは名ばかりで高野連=朝日新聞社、毎日新聞社という関係が成り立っているのです。

そして歴史を遡るとメディアの売り上げという商業的な側面と結びついていたことを物語る事実があります。

明治時代、朝日新聞は野球は青少年に害を及ぼすとして通称「野球害毒論」というアンチ野球キャンペーンを行っていました。

その内容は野球は相手をペテンにかける競技であるとか、選手は不良少年であるとか、あるいは脳に悪い影響を与えるというものなど様々でした。

そして朝日新聞の実施したアンケートでは「野球は悪いという意見が多い」という結果を掲載しています。

しかし、実際には当時の学生野球人気は非常に高く、擁護派が大勢を占めることとなりました。

その結果、野球擁護派の毎日新聞や読売新聞との野球を巡っての販売合戦で朝日新聞は部数を減らしていくことになります。

そんな朝日新聞なのですが、その後の1951年、
現在の高校野球大会の主催者となり「爽やかで好ましい野球と青年」という、これまでとは真逆のイメージでストーリーを作っていくのです。

そして、それに追随して1924年には春の選抜高校野球は毎日新聞の販売促進を目的として第一回が開催されます。

朝日、毎日の両新聞社はメディアの使命を果たさないまま、ひたむきな高校球児の姿をドラマチックに演出することで、新聞の販売促進戦略としているのです。

確かに第二次世界大戦時には朝日新聞とNHKには既に繋がりがあり、大本営発表を操作し戦争を扇動したとされています。

事実、検閲の元締めである情報局は戦争後期、緒方竹虎や下村宏などという朝日新聞やNHKの元幹部が総裁を務めていたのです。

このように新聞社は情報を自分たちの都合の良いように操作することが常なのです。

つまり高校野球とは、メディア、特に主催する朝日新聞社と毎日新聞社、長時間放送をするNHKと高野連の創作による虚像の青春ドラマであり、高校球児を利用する営利事業に過ぎないのです。

ですから、今回のような不測の事態で 入場料収入はゼロとなるのになることよりも、新聞紙面に高校野球の記事が掲載されなくなることのほうが打撃が大きいのでしょう。

新聞需要が冷え込む昨今では高校野球にまつわる広告収入や発行部数の確保が無観客での開催に見えてくるのは私だけでしょうか?

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