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ANAグループ「7、8月国内線需要はコロナ前の9割まで回復」

ANAグループの7月と8月の国内線需要について、ANAホールディングスの芝田浩二社長は7月7日に開かれた記者会見で、「業績は順調で利益計画の前提を上回る見通しです」と述べ、旅客数がコロナ禍前だった3年前のおよそ9割まで回復する見込みであることを明らかにしました。
 
ANAホールディングスの芝田社長、全日本空輸の井上慎一社長、そしてPeach Aviationの森健明CEOは7日、都内で揃って記者会見を開きました。
 
この中でANAホールディングスの芝田社長は第一四半期について「業績は順調で年度の利益計画の前提を上回る見通しです」と述べ、当初の想定以上に事業環境が改善している状況を説明しました。
 
特に夏休み期間を含む7月から8月にかけての国内線需要について、旅客数がコロナ禍前だった3年前のおよそ9割まで回復する見込みであることを明らかにした上で「政府において観光需要喚起策を検討していただいておりますが、実施された場合、さらに上振れすると期待しています」と述べ、感染状況次第ではあるものの政策によってはさらに需要が増える見通しを示しました。
 
また国際線旅客事業が計画よりも上振れしていることや貨物事業も国際線を中心に好調で今年度中はこの状況が続く見込みであることを説明しました。
 
その上で、芝田社長は「今年度は確実に黒字を達成いたします」と述べ、2022年度通期では3期ぶりの黒字となる見通しを示しました。
 
さらに今年ANAグループが70周年を迎えたことについて、芝田社長は「皆様への感謝の想いを忘れずにこの先、80年、90年、100年を目指して『With you』、お客様に寄り添うサービスを提供していきます」と述べました。
 
芝田社長は、この日が七夕にあたるのに合わせて「安寧」という文字をしたためた短冊を披露し「ウクライナをはじめ世界の平和と人々が健康であってほしいと願っています」と文字に込めた思いを語りました。

一方、全日本空輸の井上社長は「お客様の需要は戻ってきています。モードが変わったことを感じます」と述べ、10月までに大型機のボーイング777型機全15機の運航を再開することや7月中に200便以上の臨時便を運航するなどして回復しつつある需要に対応していく考えを示しました。
 
また、7月1日に世界最大の旅客機エアバス380型機がホノルル路線に復帰した時のエピソードを紹介し「空港でお客様からお話を伺うと『待ってました、やっと旅行に行ける』と皆さん目を輝かせてお話ししてくださり心から楽しみにしていらっしゃるお気持ちが伝わってきました。日常を取り戻すことのありがたさを痛感しました」と述べました。

全日本空輸の井上社長が短冊に書いたのは「1日も早い、ワクワクした日々を」当たり前の日常が戻ってくることへの想いを記しまし

そしてPeach Aviationの森CEOは「春先から予約は急激に増加していて、特に夏の予約はコロナ前を上回る勢いで伸びています。蓄積されていた旅行需要が一気に顕在化しており需要の回復の力強さを感じています」と述べ、8月は減便せずに一日当たり178便の運航を行うと説明しました。
 
その上で8月28日から関空ーソウルの国際線の運航を再開すると説明し「この路線は2012年にピーチ初の国際線として運航を開始した思い入れのある路線です。初心に戻って心を込めて運航を再開していきたいと思います。ピーチは今年就航10周年を迎えこれまでに4000万人を超えるお客様にご利用いただきました。応援いただいたお客様に心より感謝いたします」と述べました。

Peach Aviationの森CEOは「安心 安全」と短冊に記し、安全運航への想いを込めました