『終希』

余命3ヶ月。偶然、医者の会話が聞こえた。

そうか、3ヶ月か。これだけ入院してるんだ。

終わりが見えても不思議じゃない。

5歳に難病と判り、そこから入院が始まった。

外出なんてほとんど出来ず、気づけば18歳。

呆気なかったな。いや、あと3ヶ月ある。

俺は、俺に何をしてあげられるだろうか。

電車に乗ろう。海へ行こう。カツ丼食べよう。

人混みに佇もう。コンビニで買い物しよう。

普通を味わい尽くし、天に召されてやるよ。


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