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オタクの迷宮

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オタクの迷宮に潜り込んで迷子になってしまう雑文。あえて脇道にも入っていきます。
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『シン・ウルトラマン』について想うこと

 『シン・ウルトラマン』を観て思う事を、メモ的に記します。ネタバレするので、未観の人はご注意を。

◆感想
『シン・ウルトラマン』とは

人類がウルトラマンを好きになる

もしくは

好きである事を思い出す

通過儀礼である。

◆斎藤工さん
 骨格なのか、表情なのか、口元がウルトラマンっぽくて、良かった。

◆有岡大貴さん
 MVP!

◆ゴメス
 『ウルトラマン』の前身番組である『ウルトラQ』

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ロボットデザイン考 ガンダムとガンダムMk-IIの間にあるモノ

ロボットデザイン考 ガンダムとガンダムMk-IIの間にあるモノ

アニメ『機動戦士ガンダム』の主人公ロボット『RX-78 ガンダム』。

続編『機動戦士Zガンダム』の主人公機(前半)『RX-178 ガンダムMk-II』。

 それぞれの放送開始日を基準に図ると、この2体の間には、約6年の歳月が存在します。(作中設定では、『ガンダム』における一年戦争(宇宙世紀0079年1月3日~0080年1月1日)の7年後である宇宙世紀0087年が、『Zガンダム』の舞台です。)

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メカデザイン考 足長侵略兵器の系譜

メカデザイン考 足長侵略兵器の系譜

 SFの文脈において、『足長』って、侵略兵器の記号です。いや、実際の戦闘考えれば、撃ってくれよ、って言わんばかりの形状ですが、そこは…

 様式美!

という事で!まあ、上から見下ろされるって、感覚的には、脅威ですもん。

◆『宇宙戦争』(1898)

 H・G・ウェルズによるSF小説。火星人による地球侵略を描いた作品です。ここに登場するのが…

『トライポッド』という火星人の兵器。名前の通り、三

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ロボットデザイン考 ブラックオックス

ロボットデザイン考 ブラックオックス

 巨大ロボット作品の元祖『鉄人28号』(連載:1956~1966)。

そして、鉄人28号のライバルロボットの筆頭といえば…

ブラックオックス!

 作中では、ライバルロボットとして登場し、協力ロボにもなる!

 限定的ながら自律行動も可能であり、電波妨害装置を有していたり、鉄人より強い。(というか、実は、鉄人より強い、ないし、発展してるロボットは、他にも出てくるんだけどねw)

 なにより…

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ロボットデザイン考 鉄人28号~ガンダム

ロボットデザイン考 鉄人28号~ガンダム

 ガンダムというコンテンツは、めちゃ貪欲で、他のロボットアニメ・SF作品の美味しい所を、どんどん取り込り、自分のモノにしちゃう。分かり易い所だと、『超時空要塞マクロス』(1982~1983)で可変戦闘機「バルキリー」(航空機からロボットに変形)が流行れば、『機動戦士Ζガンダム』(1985~1986)の主人公メカは、航空機に変形するガンダムになる。細かな話であれば、『ガンダム・センチネル』(1987

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『SDガンダム デザインワークス』!このムック本、チートかよ!

『SDガンダム デザインワークス』!このムック本、チートかよ!

『SDガンダム デザインワークス』
『SDガンダム デザインワークス Mark-Ⅱ』

 『SD』(スーパーディフォルメ/ロボットやキャラクターを3~5等身にしたデザイン)という定義が生まれた80年代に小学生時代を過ごしたので、SDという表現は好きなのですが、実はコンテンツとしての『SDガンダム』自体は、そこまで詳しい訳ではありません。ただ、以前より『SDガンダム』はガンダム文化の1つの柱だと思い

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MSVプラモ史

MSVプラモ史

 先日書いた『ガンダムデイズ』と80年代ガンプラ史の補足に、初代MSV(モビルスーツバリエーション)、と、その後の模型化をまとめます。

・宇宙世紀のみ
・限定発売品を除く
・後発企画である「MS-X」起源のモビルスーツも含める
・『機動戦士ガンダム サンダーボルト』含む

初代MSV
◆1983年
4月
1/144 MS-06R ザクII
1/144 MS-06K ザクキャノン
1/144 YM

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『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(6)

『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(6)

『ガンダムデイズ』(小田 雅弘)

前回からの続きです。

 フリーランス編集者安井尚志氏をプロデューサーとして、バンダイがシリーズ化したMSV(モビルスーツバリエーション)!

 それは、アニメーション「機動戦士ガンダム」を原作としつつ、アニメ本編に登場しないバリエーション機体を、書籍と模型で展開するという画期的な企画でした。

 第一作は、当然のように「1/144 MS-06RザクⅡ」(高機動

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『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(5)

『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(5)

『ガンダムデイズ』(小田 雅弘)

 前回からの続きです。

 1980年7月からスタートしたガンプラは、1982年末には、フィルム未登場の設定のみが存在する水陸両用モビルスーツを商品化する状況にまで、万策が尽きてきた!

 そして、誕生するのが…

MSV(モビルスーツバリエーション)

 1983年4月発売の「1/144 MS-06RザクⅡ」(高機動型ザク)をスタートとし、1984年12月発売

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『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(4)

『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(4)

『ガンダムデイズ』(小田 雅弘)

前回からの続き。

 アニメ作中に出てきたメカ…全部…プラモ化して、ネタが尽きた!

 という前回のヒキから、ガンプラに詳しい方は、1983年4月に発売されたあの画期的なシリーズの話になるんのだな、と、ピンときているとは思いますが…まあ、せっかくなんで、遠回りしてみましょうよ。

 ホントにネタ尽きたの?

 というわけで、1980年7月~1983年3月までに発

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『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(3)

『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(3)

『ガンダムデイズ』(小田 雅弘)

前回からの続き。

 雑誌『アニメージュ』での座談会をキッカケに名編集者・安井尚志氏と知己を得た小田さん達は、安井氏の紹介で、講談社からオファーを受けます。それは、新創刊の児童向雑誌『コミックボンボン』(1981年10月発売)に、ストリームベースが製作したガンプラの写真を掲載したいという事でした。

 ホビー雑誌『コロコロコミック』への対抗とした生まれた雑誌で、

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『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(2)

『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(2)

『ガンダムデイズ』(小田 雅弘)

前回の続き。

「ストリームベース」とは…

 元々、渋谷区のとある模型店を活動のホームとした模型サークルです。そのサークルメンバーであった小田雅弘さん、高橋昌也さん、川口克己さんの3人が、ガンプラブームの中、いかにして、小学生のヒーローとなっていくのか。まずは、その一歩から。

雑誌『ホビージャパン』1980年8月号

 SF特集の一角にて、「ガンダム」「シャ

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『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(1)

『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(1)

『ガンダムデイズ』(小田 雅弘)

  2018年に出版された書籍です。

小田雅弘?

 90年代以降は、ほぼ、表舞台から姿を消した方ですので、今となっては、かなり濃いガンプラファンしか知らないかも知れません。ただ、1880年代の模型界においては、間違いなくヒーロー。そして、小田雅弘さんが「ガンダム」というコンテンツに与えた影響は、今も広範囲に残っています。

 当時、大学生であった小田さんが、

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