ハゲワシと少女

 ググってみて下さい。

 故ケビンカーターさんが撮った写真です。1994年のピューリッツァー賞を受賞した作品です。

 初めてこの写真を見て、10年以上がたちますが、未だにこの写真で感じた衝撃を超えるものはありません。多分これからもないかも。

 自分たちの国や国土、国民を守るために戦わなければいけない時もある・・・という必要悪としての戦争を正当化する意見もあります。

 でも、紛争・戦争がこういう子どもをつくりだしてしまう事実を突きつけられてしまうと、何もできない自分を責める気持ちも混じって、苦しくて仕方なくなります。

 子どもに見せるにはあまりにも衝撃的すぎるかもしれません。でも、だからそこ、リアルな世界の事実がダイレクトに入ってくる。

 そして、自分の心で考え、感じることができるはず。たかが小学生。でも、小学生でも感じることができる。考えることができる。時として大人の思考を遙かに凌駕した純粋な心で。

 教師としての立場から言えば、「教材の持つ力」は結構大きい。そういう意味でたった一枚の写真で子どもの心をゆさぶることができるというのはすごいこと。

 私には外交のことは分かりません。国と国の駆け引きは分かりません。

でも、プライドとプライドをぶつけ合うことでこういった子どもをつくりだすのはやめていただきたい。立場やメンツを保つための行動でこういった子どもをつくりだすのはやめていただきたい。

 いろいろと言葉巧みに言い換えていますが、結局は戦うことができる国になって行っているように思う昨今。私にはそれが良いのか悪いのかよく分かりませんが、その行動で、その決断で、何の罪もない命が消えるかもしれないと言うことをよく肝に銘じておいてほしいと国の指導者には心から願います。

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