ガザからのミサイル

2019.11.13

12日の朝方、ガザ地区からミサイルが飛んでくることを知らせるサイレンがテルアビブの街中で鳴りました。

すぐにTwitterで情報収集すると、今回はハマスではなく、パレスチナ内でハマスとも敵対状態にある、武装勢力イスラーム・ジハード(イスラム聖戦)の攻撃とのこと。
あとでニュースで知ったことは、実は当グループがイスラエルへの攻撃を企てているという理由で、イスラエル軍がその指導者とその家族を殺害したことによる報復だそうです。

イスラエル側から、ミサイルが飛んできた際の様子をリポートしたいと思います。

サイレンが鳴った時、周りを観察してみました。
私の住んでるアパートのご近所のほとんどが、子供の多い正統派ユダヤ教徒のため、心配な人は分厚いコンクリートでできた、アパート1階にあるシェルターへ、他の人は部屋のドアを開けて様子を見ている人に分かれてました。

私はルームメートと「どうする?シェルター行った方がいいかな?」と会話しながら階段踊り場に出ていると、間もなく遠くの方で「ドン!、、ドン!」と花火の音より鈍いふたつの音が。
イスラエルの防衛システム、アイアンドームがミサイルを感知して、空中で迎撃したことがわかりました。サイレンが鳴ってから感覚的に3分ちょっとくらいでした。(テルアビブはガザから100km前後離れています。)

アイアンドームについてはこちら

やはり人によっては(特に子供や老人)はサイレンやミサイルの音で精神的にも身体的にもショックを受ける人が多いらしく、その後は救急車が走り回る音がよく聞こえました。

この日はテルアビブの学校は念のためすべてお休み。しかしそれを知らない子たちもおり、学校に向かう途中で、近所の人から教えてもらい、のんきに引き返す子供たちも。
とりあえずご近所のアパートに「大丈夫ー?」と言いながら集まるお母さんたち。いつも通り犬の散歩をする人。
一方、全員で車に乗り込み、どこかへ移動しようとする一家。本当に様々でした。

テルアビブの街はというと交通も通常運転。お店は何個か閉めたままのところもチラホラ見かけるましたが、大体は開いていました。

私が南のキブツにいた時、サイレンが鳴った時はもう少しシリアスな雰囲気でしたが、数十キロ離れるだけで国内なのにだいぶ印象が変わります。

例えば、この前テルアビブのフムス屋さんで会った女の子は、実家がガザ周辺の町なので子供の頃はいつもサイレンが鳴っていた。未だにそのトラウマがあるとの事。

また、私がレバノン側の北のキブツにいた時は、「南なんていつもミサイルが飛んできて危ないでしょー」ともはや他人事。(シリア側の攻撃もたまにありますが、2006年のレバノン戦争後は落ち着いている。)

一方その真ん中の、地理的にガザからも北のシリア側からも遠い地域に住んでる人はサイレンを聞いたことがないという人もいました。

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テルアビブは見た目いつも通り落ち着いているのですが、今のところガザ周辺を中心に200発以上のロケットが飛んできているようです。ハマスとの抗戦の時はエジプトが仲介役になりましたが、今回はどうなるのか。
パレスチナもイスラエルも市民にこれ以上被害が出ないことを願います。

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