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『東京2020』特番。安住紳一郎が仕掛けた!

オリンピック開会式のちょうど半年前にあたる1月24日、在京民放キー局5社及びネットワーク局の合計114放送局が、民放「一緒にやろう2020」プロジェクトの一環として、18時40分からの20分間、初の同時間同番組生放送を行った。

出演は、日テレ・桝太一、テレ朝・弘中彩香、TBS・安住神一郎、テレ東・竹崎由性、フジ・宮司愛海の名局代表アナウンサー5名。ライバル関係の根強いテレビ局のタッグは珍しい。

当然、構成も内容もしっかりした真面目な番組だ。しかし、この番組には隠された面白さが存在していたことをご存知だろうか。

横並びのMC5名の中心にいたTBS安住神一郎が、仕掛けていたのだ。

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安住アナと言えば、『からくりTV』『ぴったんこカン・カン』『新・情報DAYS』でおなじみ、さらに『レコード大賞』の総合司会を8年連続で務めるなど、キャリア23年目で今なお現役の、TBS大看板アナウンサー。さらに、アナウンサーのスキル・哲学の啓蒙活動家と言っても過言ではないだろう。

昨年放送された、藤井健太郎による特番『安住紳一郎と2019年上半期のTBS』でも、新人アナウンサー3人に対して「令和」の発音パターンについて熱弁をふるっていた。(ちなみに「令和」は8通りの発音方法がある)

しかしその光景は、2005年より続くラジオ番組『安住紳一郎の日曜天国』では聞き慣れたもの。
知識ふんだん、描写鮮明に整理された話術で、感動、毒舌、なんでもありの絶品オープニングトークを披露し続けている。TBSのラジオスターは神田松之法や伊集院光だけじゃないし、サラリーマンならではのトークは佐久間さんがパイオニアではないのだ。

今回の合同特番が持つエンタメ性は、放送を終えた週の『日曜天国』で完成される。いつだってテレビがA面なら、ラジオはB面なのだ。

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<20年1月26日放送『安住紳一郎の日曜天国』>

安住さんは「アナウンサー論」のトークが一番面白い。看板アナが集まる特番の後は当然その話になり、各アナウンサーの絶賛から始まった。

安住「みんなその若さで普段から厳しい現場で鍛錬してるんだなってことが、ひしひしと伝わってきて。ライバルなのでね、本来は悔しいって気持ちにならないといけないものだと思うんですけど、年齢も年上なものですから、なんか嬉しい気持ちになってしまいまして」

しかし、大看板・安住紳一郎は一筋縄ではいかない。

特番の放送終了前ラストブロックは、5人が一言ずつ喋って締めている。
宮司アナが五輪ホームページの告知加→弘中アナがメダル紹介→ 桝アナがまとめ→安住さん「オリンピックまであと半年」→ 竹崎アナ「心を一つに」→5人「一緒にやろう2020!!」

ここで安住さんは仕掛けていた。

安住「私が2秒、竹崎さん1秒、みんなで5秒の8秒と、 みんな頭の中で計算してるんです。で、番組の最後が尻切れトンボになったら困るから2秒くらい保険かけるんです。10秒残して桝くんは俺に渡したらうまくいくってみんな思ってる。心の中で。で、 当然その通りに来るわけ。ただ、あまりにもみんなが優秀で、時間修正の能力が非常に研ぎ澄まされてたから、20年先輩の俺が何ができるか考えたんだよねその瞬間。
何ができるか、よし!俺はみんなに試練を与えよう!と思ったの。
俺も20年それなりに仕事してきたつもりで、みんなにここで何かプレゼントあるかだてなって、これは試練しかあるまいと思ったの。あまりにも上手に来てたから、これは違うってなったな。予定調和じゃいけない。
(?中略?)
ただやっぱりこういうね、困離、創意工夫、実践、実行、成功!っていうね、この体験が人を大きくさせるから、私なんかはもう一人やり切った感じですよね、あたし大満足2020!
みんな感心したんじゃないかなあって思って構見たら、「なんて危険な人なんだ」みたいな(笑)「安住さんって独自のノウハウで仕事してるとは聞いていましたけど、すごいリスクをおとりになります」みたいな(笑)」

歴史的な番組のラスト、安住紳一郎が何を仕掛けたかは、ラジオクラウドで聴いて、その様子をTVer(3/31まで公開中)で確かめてみてはどうだろう。
視聴者が気づかないところで、正確な秒針を体内に備えたアナウンサー同士のやりとりがあったことに、きっと興奮するはずだ。

安住紳一郎の日曜天国 2020.01.26「一緒にやろう2020」 https://nhsw9.app.goo.gl/N5zS#ラジオクラウド #TBSラジオ https://nhsw9.app.goo.gl/N5zS

民放同時放送!一緒にやろう2020大発表スペシャル
#TVer #民放同時放送!一緒にやろう2020大発表スペシャル
https://tver.jp/episode/f0045584

あっぱれ安住紳一郎が、分かるはずだ。

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安住さんがフリーになるならないの話は絶えないが、昨年『サワコの朝』に出演した際、いつかしっかりした情報番組を持ちたいと話していた。
尊敬する古舘伊知郎が報ステも降りた今、「これさえ見ておけば問違いないような番組」を作る使命感もあるのだろう。

(余談だが、『日曜天国』に安住さんの代打で古館さんが出演した翌週、先輩の放送への感激と嫉妬入り混じりながら熱弁する安住さんもすごかった。アナウンサー魂の塊である。)

「今の時代になんでアナウンサーを目指したいのか新卒面接で聞いてみたい」とオードリーのANNで話したのは高橋真麻だが、20年以降、アナウンサーの在り方も変わっていく。
その中心には、安住紳一郎がいるはずだ。

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都内の大学生3人によるエンタメ備忘録アララ。面白かったモノや、楽しかったコトについて書いています。全てマガジンで振り分けていますので、気に入ったものからどうぞ。