大沼 卓也 | アラサー心理学者

心理学者 | 博士 (文学/東北大学)| 近畿大学産業理工学部 准教授|JSAワインエ…

大沼 卓也 | アラサー心理学者

心理学者 | 博士 (文学/東北大学)| 近畿大学産業理工学部 准教授|JSAワインエキスパート|「ちょっとの工夫で世界をより良く楽しい場所にする」ことが研究の目標。心理学の知識を正しく・わかりやすくお伝えするとともに,日々の学びや考えについて書いていきます。

最近の記事

レトリックから 《思いやり》 を学ぶ

「初日の出」をご覧になったことはありますか。 カレンダーが振り出しに戻る元日の早朝、暗闇の中から光が立ち昇るそのさまを眺めながら、何とも言えない神聖な気持ちになる。標準的な日本人であれば、誰でも一度くらいは経験したことがあるかと思います。 しかし、ここで改めて考えてみてほしいのです。 本当に、「日」が「昇って」いるのでしょうか? 私たちは、それが事実と異なることを知っています。初等あるいは中等教育の中で誰もが一度は学習したように、動いているのは太陽ではありません。地球

    • 「自分で選んだものはますます良いものに思える説」を検証したらわかった意外な事実

      つい最近の買い物のことを思い出してください。なぜそれを選んだのかと聞かれたら、それはもちろん「その商品が自分にとって良い(良さそうな)ものだから」ですよね。 でも、「良いものだから選ぶ」のとは逆に、「自分で選んだからこそ良いものに思える」ことってありませんか?「いい買い物をしたなぁ」とか「やはりこれにして正解だった」とか、自分に言い聞かせるようにホクホクすること、けっこうあると思います(私はあります)。 同じものを誰かから与えられたとしても、悩んだ末に自分で選んだときほど

      • 心理学者がブランドの力について実験してみた

        悪夢のソーダ実験 T大学の3年生であるYは、暇を持て余していた。遊ぶ時間はあるが、金がない。何か手頃なアルバイトはないものかと、大学構内の掲示板を眺めていた。すると、一枚の奇妙な貼り紙が目に留まった。 「炭酸飲料の味に関する実験、参加者募集中。お礼にクオカードを差し上げます」 大学には妙な実験をしている人間もいるらしい。とはいえ、授業の空き時間に飲料を飲んで、それだけでクオカードがもらえるのであれば、悪くない話だ。Yはすぐさまメールを送り、実験参加の予約をとりつけること

        • 心理学者が考える: 「言葉を知る」 ことの意義

          見出しの写真に添えた言葉は、決して大げさな煽り文句ではありません。 スピリチュアルな思想でもありません。文字どおりの意味です。 科学的な心理学者として、けっこう本気で言っています。 詩人・白井明大による著書 『一日の言葉、一生の言葉: 旧暦でめぐる美しい日本語』を読み、 日本古来の美しい言葉たちとの出会いを通じて「言葉」について考えたこと。 それが見出しの写真のとおり。 言葉を知ると、見えなかったものが見えるようになる ということです。 我ながら怪しいことを言っていま

        レトリックから 《思いやり》 を学ぶ

          アラサー心理学者、 noteを始める

          「アドラー心理学」 だと思って開いていただいた方、ごめんなさい。 残念ながらアドラー心理学は専門外ですが、嫌われる勇気もほんの少しなら 持ち合わせています。どうぞ画面越しに悪口のひとつでも…。 初めてのこの記事では、私という人間についての紹介、そして、 私がnoteを使って企んでいることの二点について書いていきます。 ・・・ 自己紹介はじめまして、アラサー心理学者の大沼卓也(おおぬまたくや)です。 私は心理学を専門とする研究者として、大学で研究・教育に従事しています。

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