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小説同人誌への道のり7(装丁と用紙とサークルロゴ)

道のりもうちょっと。
今回使った紙についてのメモと、装丁どうやって決めたの?と聞かれたので。あと、一応と作ったサークルロゴについて…。
紙はSTARBOOKSさんの【取り扱い用紙ページ】にもいくつかレビュー書かせてもらったのだけど、使った用紙全部について記録しておきたく。

☆カバー

用紙:キュリアスパールIR 103K
   厚さ0.15mm

白いベースの紙に青味ががったパールがちりばめられた少し寂しげに輝くそれが、書いた話の雰囲気にとても合っているような気がして。
これに、この美しい輝きに、あえてマットPPをかけるという選択。抑えられた光は淡く淡く、でも角度によって儚く優しく慰めるように輝きが残る。
選択肢の中では薄い紙だけど、PP加工をした&下の表紙が厚めだったので全く気にならなかった。

心残り、とか後悔、とか燻り続けた残り火を吐露するような本文の内容ごと優しく包んでくれるような素晴らしいカバーに出来上がって感謝(#^^#)
本当に素敵で美しい用紙。次回も絶対使う…!

デザインなんていっても基本的に写真の美しさに助けてもらって、ほぼ文字を置いただけという。とにかくシンプルにすっきり見えるようにしたかった。
いじくりまわしているうちにこんなんなりましたとしか終わってからだと言いようがないんだけど、考える段階では本当に色んな書籍の表紙を眺めたし、

結果、デザイナーさんはすごいなという結論ですよ。えぇ。

文字の配置は、王道のパターンから選んで…。
(【小説 タイトル 配置】あたりで検索すれば【それっぽくなる参考】がざかざか出てきてくださる。道のりあたりにも参考ページあり)

かんたん表紙メーカー】…色んなパターンに文字を配置してくれるレイアウト例が見れる!やってみて!

装丁で決めていたのは雰囲気(与える印象)とモチーフ。あと使う色。→それで色々決まっていった。

今回の例↓
雰囲気は寂しげ、儚さ、後悔、許しなど
→全体的に淡く少しくすんだ色を使う、文字もはっきりしたフォントは避ける、もしくは文字を上から消すような効果を入れようかな。
モチーフは煙草、火、煙、月
→月は表紙で表現することにして、写真の素敵な雰囲気がすでにあるのでそこに細字の文字を散らして煙に混じって風に飛ばされたように配置。
使用色は推しの色をさりげなく
→使用させていただいた写真が本当に美しくて煙の色が7色に変わっていくというものだったので、文字色にもグラデーションをかけたり。

フォント色々で文字を入力してみたり、入力後に色々変形したり、上から色んな筆効果で消してみたり地道に遊ぶ。
やってる内に何が素敵なのかわからなくなるなる^^

道のり2でも紹介したフリーフォントサイトで、モールス信号をバーコードのように表示してくれる素晴らしいフォントを見つけて大興奮したので是非!是非!!
モールスバーコード
お店で売ってる商業誌の書籍バーコードみたいに2連、カバーにつけたかったんだけど、本物をつけるわけにはいかずどうしようかなと思ってて。
まさかね…と検索をかけたらある~!面白フォント万歳(/・ω・)/
作ってくださったかた感謝です…!!!
よくよく見れば…の表記という^^
是非皆さまにやって欲しい…!!!

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☆表紙

用紙:ミランダ黒 170K
   厚さ0.27mm

表紙に、どうしても黒い紙を使いたかった。(カバーがカラフル、表紙は漆黒という組み合わせ。この作品的にも"色"というのは大事なテーマだったし)
期間限定だそうで、印刷所さんの決め手にもなった(唯一黒い紙が表紙に選べたのがSTARBOOKSさんだった)。一面黒で塗りつぶしても勿論よかったんだけど、全体にラメがかかったこの用紙に出会えたから、文字の装飾にかける労力を全振りできた。
紙自体は表紙には厚いとレビューしてる方もいらしたけど、薄い本ならそうなのかもしれない。250P超えの薄い紙たちを包んでくれるにはとてもいい硬さと厚さで開きやすいし、しなってくれるし手にフィットするし読みやすいと思った。

シンプルに。黒色の力を最大限に。

タイトルは黒い用紙にシルバー印刷(メタリックカラー)の主張しすぎない文字を置く。段階表現が可能という事で、むしろ手でこすったら消えてしまうんじゃないかという砂絵みたいな雰囲気を出したくて、100%濃度をエアブラシで不規則に薄めたり。(ほぼわからなかったけど)

そしてその反転文字などよく目を凝らさないと認識できない濃い文字色で言葉を散りばめ(作中はパラレル世界なので原作軸のキャラのセリフ妄想などを置い)たりして、印刷所の方に「これは印刷してもほぼ見えなくなってしまいますが仕様ということでよろしいでしょうか」と確認される始末。
(そういったところまで確認してくださる心遣い本当にありがたかった…!)

中心に円状に置いた文字だけがくっきりと光を放って存在してくれるよう、箔を使用。これが一応月のイメージ。カバー下で見えないのに(笑)
一見ただのシルバーの箔は、実は蜂の巣模様だったりするんだけど全くわからない。ただ不規則に輝くシルバーの光。大満足。

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☆遊び紙

用紙:てまり_朱 90K
   厚さ0.18mm

本当はもう一段階薄い紙のほうが希望だったのだけれど、取り扱いがなかったのが残念。
でも一冊一冊違うので、貴方だけの一冊です!と言える仕様になって感動…!しかも朱い糸ですよ…!?それは運命。
次の本は絶対金銀のほうにする!!!

☆本文

用紙:淡クリームキンマリ_70K
   厚さ0.10mm

選べたのはキンマリSWという白色度の高い上質紙とこちらの淡クリームキンマリの二種類で、どちらも厚さ0.12mmの90Kのほうも選べた。
ページが250P超えだったのもあって薄い方に。
捲りやすいしとても商業誌に近いと感想をいただけた。真っ白の紙よりは目も疲れにくい気がする。
(というか、これを選ぶ段階で初めて商業誌の紙が真っ白ではないことを認識した。けっこう黄色くてびっくり!)

☆サークルロゴ

これ、最終的に作っておいてよかったー!と思いました。あったら便利だった。
サークルカットにちょっと書いておくとか、通販の封筒に貼っておくとか、お品書きにサイン的に入れるとか。
「これウチのです~」っていうちょっとした印。

サークル名を決める(ここはもうあれですよね後であんまり恥ずかしくない程度に考えましょうね)→それに関連するマークを考えるって感じ。

参考サイト↓
サークルロゴを作ろう!】…ロゴを作るメリットから、無料作成のサイトの紹介までしてくださっている。
無料ロゴメーカー】…機会があれば使ってみたい。ロゴレイアウトの参考にもなる。

私はとにかくシンプルにしたかったので、立体的なデザイン~なんて色々迷走したものの、最終的には平面一文字にした。とてもデザインされたものです!と胸を張って言えるようなもんじゃないけども。

本でもなんでも、デザインが決まれば描くだけなのでね、本当に考えてる時間がほぼなんだよねぇ…考えるというよりは感覚だけども。

街中を歩いているだけでも、何かちょっとしたアイデアが組み込まれているデザインはそこら中にあるので、ただぼーっと街を歩いたり、本屋さんぶらぶらしながら色々妄想してましたな。
デザインてすごいなぁって関心しながら。

あとは本当に、わからん!ってなった時になんでも聞いて!って言ってくださった先輩たちと、付き合って本屋ウロウロ付き合ってくれたり、図書館で本まで借りてきてくれた女神に本当に本当に感謝。
貴方様たちのおかげでこんなものができあがりました…!


今回は本当に、きっちりした「THE・本」って感じのが作りたかったから印刷所さんにお願いするのがまず目標だったし、商業誌風に…と少し意識してみちゃったけど、本当に同人誌なんてのは自分が楽しければいいんだから、コピー本でもいくらでも素敵なものにできると思うんです。
実際、自分で手印刷した小冊子の出来も気に入ってるし。
これの対になる第二の「THE・本」も作りつつ、コピー本で不思議に切り抜いたり小口染めたりして遊んだ同人誌も作りたい。SS詰めみたいな。
あとパワポ的な、会議に使うプレゼン資料みたいな形態のも作ってみたい^^

これから本が作りたい!と思っている方は是非に!
まずは形にしてみてください…本当に。
後の自分も救うから!(本当に!)
愛があればOKなんだと思う。(学生の時に作った自分の紙の束には、時間に追われ過ぎて愛がなかった。中の原稿は今も大事にとってあるから描いた事自体は幸せな思い出)

皆、紙の本をつくりなよ。(某白い人のボイス脳内再生推奨)

次は、wordさんに代わるソフトを試してみた記事を上げたい。

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