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評価の透明化で学生が安心して受けられる授業をつくる

学生が「欲しい」情報を提供する

初回の授業では、評価の方法をする段階になって、初めて話らしい話をします。それまでは、やってくださいという指示だけです。

よく自己紹介と称して、延々と自分の話をする先生もいます。詳しい自己紹介をすれば、学生が授業に興味を持つなんてことを期待してはいけません。先生の専門分野や実績などを話したところで迷惑なだけです。なので、私も自己紹介の時にお手本を示す程度の自己紹介で終わらせています。

学生の欲しい情報を適切に提供することが必要です。自己紹介なんて、欲しい情報ではありません。学生の欲しい情報は、成績評価についてです。つまらない先生の自己紹介よりも、ここに時間をかけましょう。

成績評価の割合ははっきり示す

成績評価では、まず評価割合を知ってもらうようにしています。この授業の場合は授業貢献40%、グループ学習30%、期末試験30%の割合でした。
次に前年度の成績分布と、授業貢献、グループ学習、期末試験それぞれの成績分布をヒストグラムで見せます。ここで、普段授業を真面目に受けていれば単位が取れることを話します。

記述内容と行数は比例する

そして、成績評価の方法についてです。授業貢献については、毎回提出してもらうリフレクションシートの評価です。A5用紙に欄を3つ作ってあります。リフレクションシートは授業の途中に2回、授業の最後に時間を設けています。細かく振り返るのは、知識の定着や自己の変化を忘れないうちに確認するためです。
リフレクションシートの評価は、書いている行数で決めています。3つの記述欄に3行以上書けていれば10点です。1行減るにつれて、1点減点します。なぜ行数で評価しているのかというと、内容と行数はほぼ相関しているからです。多く書けると言うことは、それだけ授業について多くをインプットできているからです。

先生よりも学生の評価が正しい

グループ学習については、グループ同士で授業中の成果を発表し合い、それをお互いに評価し合うことにしています。評価はルーブリックを使ってもらっています。グループ同士の相互評価がグループ評価点として成績に反映させています。

カンニングが成立しない試験

あとは期末テストです。期末テストは正解を問うような問題は出題しないので、答案内容はそれぞれの学生の関心によって違ってきます。カンニングしても意味はありません。なので、何でも持込OKです。

アクティブラーニングでは、学生が安心して授業を受けられる環境をつくるために評価を透明化することです。

「経営史」第1回目の授業デザイン
 (1)オープニング動画
 (2)席替え・グループ編成
  初回授業でグループ編成をするメリット
  固定机でもグループ学習はできる
  多人数授業でグループ分けをラクラクするには
  スマートな人数調整で、スムースなグループ学習
 (3)Good&News
  グループ学習のアイスブレイクで使えるGood & News
  授業ですぐに使える「Good & News」のやりかた
 (4)今日のマインドセット
  達成イメージが学生の主体性をつくる
  スクリプト  
 (5)自己紹介
  初対面でもラクラク自己紹介をしてもらう方法
 (6)成績評価について
 (7)学習の進め方
 (8)受講のルール
 (9)マインドセット
 (10)リフレクション

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