人狩りのハッファン

 キリキリキリン!甲高い金属音が森に響き渡る。

「去れ!化物よ!」男がトライアングルを叩きながら怪物に叫ぶ。「お前の汚い巣窟に戻れ!」

「グオオ……」巨大な穿山甲のような怪物が首を数回振ると、逃げるように森の中へ走って行った。

「無事か、ご婦人?」

 ボロ布ともいえる汚いフード付のローブを着た男が手を差し伸べた。命の恩人の手を取り、辛うじて立ち上がった。

「ありがとう…助かったわ」

「いやぁ、一時どうなるかと思ったよ」フードを外し、男の顔が露わになった。突出した顴骨、痩せ窪んだ頬、そして尖った耳。

「貴様!えっ」ダガーを抜くより早く、相手の拳が私の鳩尾に届いた。「ゴポ……!」

「シーッシッシ、その言葉を軽率に口にするでない」エルフは私に抱きついて無理やり立たせた。「貴女のような上玉が怪物に殺されては惜しいからな……私の家に連れて行くから安心なさい」

 神を背く非人種族!

「楽しもう(Have fun)、な?」

(続く)

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