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それでも女の子は母親の役目を担うのかもね

小さな女の子がマスコットたちと交流して母性を内面化することについて書きます。最近、ちょっと前のアニメをYouTubeで公開するのが流行っているのか、「ヒミツのここたま」が全話公開されていました。

バンダイが手がけた子供向けのアニメで、グッズなども展開していたが今は後継作もとくに作られていない。小学生の四葉こころが、付喪神のここたまと契約して、毎日大騒ぎしながら大人になっていくというストーリーです。

ここたまたちは、さすがにかみさまとは言っても生まれたばかりの付喪神で、好奇心旺盛な赤ちゃんみたいなもの。他人に見られると死んでしまうはずなのだが、外で大騒ぎするわ、郵便配達員と一緒に見回りにいくわで連日大騒ぎである。こころはそのたびに振り回されているのだけれど、当人はその関係になっとくしているらしいて可愛い感じです。

サンリオが手がけた「ジュエルペット」シリーズではトモダチとしての関係が堅持されているのに対して、ここたまと人間との関係は保護者のそれに近い。まだ全部みていないが、もし実際にここたまが他人に見つかって死んでしまったら、こころはずっと自分のことを苛み続けるでしょう。

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これはペットロスなどとは少し違っていて、むしろ我が子を失うことに近い。マスコットと人間もまた、人間関係と同じように複雑な関係性によって生きています。プリパラではマスコットはアイドルのマネージャーですし、ポケモンではいまいちわからないところもありますが「友達」関係にあるようです。

ここたまたちが死んでしまうかもしれないという環境で、かれらを守らなくちゃいけないと心に決めているこころは、疑似的には母親の役目を背負わされています。ここたまは確かにかわいいのですが、もしこころが男の子だったらこんな風にかよわいここたまたちを守るでしょうか。こんな作品にも女の子が宿命として〈母〉になることの祝福と呪いがかかっていることをみて、少し複雑な気持ちになります。

これは、疑似的なものであっても家族にはある種のロール、つまり役割が必要とされていることを示してます。こ

でも、こころは自分でこの関係を選んでいるわけで、こころ自身の選択も大事にしてあげたい。

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