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Risk of Rain2という神スルメゲーに時間を全部食わせてる。

やっと出会えたね。

とある作家が出会い頭、美しい女優にそうささやいて結婚してから離婚して幾星霜。ぼくは神ゲーに出会った。

Risk of Rain2という神に出会ったのである。

まだ制作段階にあるというβ版、実装されていない無数の機能、ショボめのグラフィック、既視感のある敵、爽快感の薄いゲームデザイン、それらすべてがどうでもよくなるほどこのゲームは面白い。

Risk of Rain2はTPSのローグライクゲームだ。

ステージ1から始まって、ボスを倒して、ステージを挙げていく。終わりは必ず「死」だ。ステージを重ねるごとに、時間を経るごとに難易度は指数関数的にあがっていき、それに対応するように指数関数的に強くなっていく。

そう。強くなっていくのだ。

Steamの高評価につられて始めてみた10分後、「僕はもしかしてとんでもない地雷を踏んでしまったのかも。つまんなくて、つまんない」。そう思って欲しい。そしてすぐに死んで欲しい。なんだ、、なんだ、おまえも、ただのクソゲーなのか。満足させるちからもなく、ただ友達が付けてくれる高評価によってSteamで存在しているだけなのか? 

いや違う。

本気でクソゲロ面白くなるのは、ルールを覚えて、戦い方を覚えてからだ。このゲームでは無数のバフアイテムが各ステージに散らばっており、それは敵を倒すともらえるお金で買える。ステージがはじまるごとに0円から始まるのだが、金銭面の心配をする暇があるならば敵との戦い方を考えるほうが大事だ。

そしてそのバフアイテムひとつひとつが、とんでもなく強い。それをつければつけるほど、とんでもなく強くなる。

そのとんでもなさ、跳んでもなさこそ、このゲームの最高の快楽だ。一瞬で敵を葬り去る力、何で与えているかわからないダメージ、いくら攻撃をうけても減らない体力。そのすべてが最高に気持ちいい。

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手前のでかいの、それから→のほうにいちっこいのが攻撃具のバケモンとタレットだ。

気持ちいいのに、いつかは死んでしまう。圧倒的な強さすら押しつぶす敵の圧倒に圧倒されてしまう。その時に冷や汗をかきながら練り込む戦術が、ようやくこここで使われる〈頭〉が、最高のドラッグを打たれて快楽の洪水にいながらも、それに浸りきらないような切なさを与えてくれる。

自制があるが故の快楽

快楽ゆえの自制と、圧倒的な絶望。

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この画面が無限に続く。攻めているのか守っているのか倒したのか、なにが起きているのかまったくわからない。トリガーハッピーの悦楽だけがある。

このすべてを同時に与えてくれるゲームはそうそうない。相手が強ければ諦めるしかない『オーバーウォッチ』や、どこかに〈お情け〉が含まれている『ディステニー2』とはそこが違う。

マルチプレイも面白い。でも、この本質はシングルだ。孤独と永遠の時間を食わせて、遊びほうけてみてほしい。

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