ドラマ日記『コントが始まる』(最終回)&『ひきこもり先生』(第2話)

売れないお笑いトリオ・マクベスと、彼らのファンになるファミレス店員・里穂子(有村架純さん)らが織りなす青春群像劇『コントが始まる』の最終回。初回「水のトラブル」コントの伏線回収で終了。

マクベスの解散ライブ当日。里穂子はそのライブを見ながら、マクベスと出会ってからの日々を心の中で巡らせる。里穂子にとってのマクベスとはいったい何だったのか…。一方、春斗(菅田将暉さん)は全く別の意味で思う「俺にとってマクベスとはいったい何だったのか」。

最終回のサブタイトルは「引っ越し」。テーマ的には「旅立ち」でも良さそうですが、ちょっとベタかな。解散ライブも終わり、一人だけ足踏みしていた春斗でしたが、里穂子のマクベスへの感謝の言葉に後押しされ。

毎回鮮やかな伏線回収を見せた本作。最後も、初回のコントに出てきた「水のトラブル777」が、春斗の就職先「水のトラブルGOGOGO(555)」で最後の大回収。潤平(仲野太賀さん)も爆笑するよね、というオチでした。

脚本家・金子茂樹さんはフジから日テレに主戦場を移して、ジャニーズ主演ドラマを描き続けてきましたが、前作で生田斗真さん主演の『俺の話は長い』では明らかにステージが上がり、自由度も増してきた印象。非ジャニーズ主演の本作も、春ドラマ有数の傑作となりました。

11年間のひきこもり生活を経験した陽平(佐藤二朗さん)が、ひょんなことから公立中学校の非常勤講師となり、不登校の生徒たちの特別クラスを受け持つことになる『ひきこもり先生』の第2話。

陽平が中学校に通い始めた初日、不登校生徒の征二(南出凌嘉さん)がおにぎりを万引きしたという。征二は無職の父・征一(村上淳さん)と二人暮らしで、深刻な貧困状態にあった。スクールソーシャルワーカーの藍子(鈴木保奈美さん)は生活保護の申請を勧めるが、征一は頑として受け付けず。

貧困に起因するネグレクト状態の征二を救うため、藍子は父親に生活保護申請するか、児童養護施設への入所を迫るも、陽平は「子供を手放したらだめです!」と、かつて自分が家族を捨てた過去を話しつつ、訴える展開。今週も佐藤さんの熱演が光りました。

とはいえ、藍子の、父親に対する物言いはちょっとないな。まあ、陽平のアプローチと対比的に描くためなのでしょうが、寄り添えてない感じ。あとは、学校から逃げようとする陽平の首根っこを摑まえる祥子(佐久間由衣さん)のシーンもツボ。

ちなみに南出さんは、朝ドラ『あさが来た』では玉木宏さんの、『ウロボロス〜この愛こそ、正義。』では生田斗真さんの、映画『糸』では菅田将暉さんの幼少期(子供時代)。『姉ちゃんの恋人』では有村架純さんの弟役でした。

さらにいえば、実写版『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』では、仁太を演じた村上虹郎さんの幼少期。村上さんの父親は、本作にも登場した村上淳さん。ひょっとして、キャスティング理由はそこ!?ちょっと、昔の中川大志さんに雰囲気が似てるなと思ったら、同じ事務所でした。



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