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元寇と『サザエさん』の意外な関係

2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』がすでに話題ですが、鎌倉時代中心の大河は、2001年の『北条時宗』以来のこと。18歳で執権となった時宗が、2度にわたる蒙古襲来(元寇)という国難に立ち向かう姿が描かれました。

モンゴル・高麗連合軍による、「文永の役」と「弘安の役」という2度にわたる元寇(日本侵略)の舞台となった福岡市百道には、中世の博多を模した街並みが再現され、大河ドラマのロケにも使用。その後、同地では「中世博多展」が開かれました。

今も百道をはじめ、福岡市の各地に残る「元寇防塁」は、「弘安の役」前に築かれたもので、その前の「文永の役」の際には元軍は百道に上陸。周辺一帯で戦闘を繰り広げました。

実はこの百道。『サザエさん』の作者である長谷川町子さんが、福岡在住時に、百道の海岸を散歩し、登場人物などを考案したといわれていて、現在は「サザエさん通り」となっています。

余談ですが、福岡には他にも元寇関連のスポットがたくさんあります。百道から近い祖原公園には「元寇麁原戦跡」の記念碑。博多区東公園には、亀山上皇銅像・日蓮聖人銅像・元寇史料館。また、東区の筥崎宮には、楼門に亀山上皇が祈願した「敵国降伏」の扁額が掲げられています。

元寇史料館には、矢田一嘯さんによる元寇絵なども展示されていて、壱岐・対馬の男性たちが皆殺しにされ、女性は捕えられて手に穴をあけ、これに縄を通して連れていかれる様は、なかなか凄惨なものがあります。歴史に興味のある方は是非。 


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